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丘陵のさき 世界の先 Ⅲ  作者: 玲於奈
25/50

入国ラッシュ

なし

語学学校 アニーズカレッジも

そうだが

本大学も

短期留学、研修の入国ラッシュ

6つくらい

ある寮もおおにぎわい


日本の大学に入学して

クラスメートと仲良くなるまで

時間がかかるが


ここは

廊下で会うなり


「お茶にいこう」


だとか


「飲みにいきたいから

 市内のいいお店を紹介してくれ」

となる。


短期留学で

自国やその周辺国でまとまって

寮に入居するため

そのような氣さくさなんだと思う

寮では今のところ私は誘われたことはないが

語学学校では

私もそのように会うなり声を

かけられたこともあった


でも後で思えば

まあお決まりの

社交辞令的ようそ

それをきっかけにして

話をする

というところも

たぶんに大きいかなあとも

思う


その時期は

私も学校に慣れていなし

英語もしゃべれていなかったので

ことさらに

やはり表面上のことが

多かった氣がした



そして

そんな折り

一通のてがみが

食堂脇の

私の棚にはいっていた


オハラからだった


なんとはなしに

手紙をもって

食堂にはいり

夕食の支給にならび


食事を選んでとって

いつものように

かべの華となって

夕食をとり


食後のコーヒーを

飲みながら

なにげにひらいた

オハラからの手紙には


はっちゃきの

悲惨な出来事を

悔やむ文面


そして

さいごに

深谷 博とつきあうことにしたと

ひかえめに

書かれていた


えっ

まさか深谷と。


おどろきで何もいえなかった

いつも4人で

行動することが多かった

日本の大学時代


私が学校に行けない

行かない日も多かったが・・


4人の日々

温和な楽しい関係。


私が講義の代弁をしてもらったり

ノートをかしてもらったり

テストやレポートの

のレクチャーをしてもらったりと

おんぶがおおかったが・・


しかしながら

はっちゃきもいなくなってしまった今

そうなることは

至極当然だし

そうなる運命だったのかもしれない



それにしても

異国の地で

英語に苦労し

日本語も話せないかんきょうでの

私自身への

ショックは

いがいと大きい


どうやってもどったか

わからないが


部屋にもどって

窓側の机においてあった

ワインを

透明なガラスのコップにそそいで

飲む


このために

買ったのかと

因縁めいたワインを

やけ酒にのんだ。


なし

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