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丘陵のさき 世界の先 Ⅲ  作者: 玲於奈
18/50

あかほん

なし

やさしそうな

おばあちゃん先生に

たずねられ


A、B、Cの

どれにしますかと

言われ


こちらにきてから

さんざん

煮え湯をのまされて

きた

用心深い

わたしは

迷うことなく

Cクラスを選び


初級者コースの

Cクラスを選びつつも

パンフの片隅にある

あの

泣く子もだまる

イギリスに

君臨する

ケンブリッジテスト


なるものに

おおいに

畏怖を感じていた


あなたの素振りで

こちらは

すべて

お見通しですよ

ということは

まったくみじんも

かんじさせずに


おばあちゃん先生は

にっこり笑って

ゆっくり

何か言った


「そうね

 はじめはそこからが

 いいわね」


と私は

言われた氣がした。


そして、

何かの紋章が

はいった

A4の本を私に渡した。


その

日本で

暮らした街の

タウンページくらい

ある本


そして

それらの

なかみがすべて

英語で書かれてある本


それが

辞書でなく

ところどころに

問題の書いてある

ところから

参考書もしくはテキストと

一瞬でわかってしまって


あらためて

英語なんだなと

やや呆然としたおももち


その動揺を

おばあちゃん先生に

さとられつつも

先生は


「OK、OK」


大丈夫、大丈夫

みたいな

愛想のいいことを

いって

私を事務室から

送り出した


手元の本は

赤と青、そして

重厚にデザインされており

それは思わず私に

高校受験での

赤本を思い出させた




なし

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