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ダブルサイココライド2 ―Saga Of Hermitー  作者: KJK
10章 精神衝突 
70/111

3話 人形姫の危機と幽霊の街・ ソウル レスキュー (70話)


人形姫


ゴーストタウン 

ハミルトン通り


転がって来た鉄球が怪人の靴にこつんと当たると

磁力を帯び、弾けるように飛びあがった。

ハミルトン通りと書かれた標識

ストリートネームサインのある交差点まで飛んでいき停止。

宙に浮き付近の自転車や破壊されたオブジェ、

車の部品などと合体し始める。


怪人が膝を曲げ

バネのような勢いで飛びかかり

それを殴りつける。


鉄球と一体化しようとしていた部品が半分以上吹き飛ぶ。

すると霧の隙間から新たな鉄球。


銅色の鉄球であった。


ぽつぽつと黒い水玉模様が銅色のてんとう虫のようだった。

先ほどの鉄球と同様これも周囲の物を引き寄せ始めた。

違ったのは、エレーニの胴体に着けられていた外骨格が反応し

自らエレーニから離れその銅色の玉と合体したこと。

何かが急速に形成されていく。

そして怪人が背後を振り返った頃には

機械の身体、銅色の肌をした人間の姿。



―――機械人形傀儡 メカ・スタン・リー・ジャン 


半身になり

左手を手のひらを空に向け怪人に突き出して、4本の指をクイックイと動かす。

ネクタイにはANKH・Qのデザイン。


静寂がハミルトン通りを支配した。

両者ともに相手が動いた瞬間に殺す算段をつけ合っているかのようだった。

数秒か、数十秒か互いにもわからない時が過ぎる。

まるで西部劇。


瞬間


怪人が爆発したかのような速度で突進。

シャキンと子気味良い音がなる。

銅色の機械人形が

文字通り手先を刃に変化させ右手を一瞬で手刀に作り替えた。

大男が列車のごとき勢いで体ごと乗せるように拳を放った。

銅色の男が後の先をとる。


黒衣の男が機械人形を通り過ぎると

銅色の右腕がバラバラに砕け宙に舞った。

人形が片足後ずさり、よろけてしりもちを打った。

腹ばいに地を這って左手で転がっていた人形姫の頭部を胸に抱く。


怪人が始末するべき敵の元へ3歩歩いて止まった。

首元から血が噴出。

血飛沫がエレーニの頭部にシャワーのように降り注ぐ。


唇から舌がでて口元の血を弱弱しく舐めた。

次に瞳にかすかに光が宿った。


霧の隙間からボロボロの姿のアインが飛び出し、

怪人の背後から

YOYOの連撃を喰らわせる。4つのUFOによる

秒間20発を超える速度の

練り上げられたマナを込められた連撃。

怪人が壊れた信号機まで吹き飛ぶ。

距離を詰めるように駆けながら

取り出したビームガンにYOYOを全て装着。


UFO・YOYOが銃の部品となり回転し霊気を練り始めた。


吹き飛んだあと、即座に起き上がりゴム毬のように

戻って来た敵に

驚きアインが目を見開きながら回避しようとする。

スローモーションのようだった。

赤黒い炎を纏った巨大な裏拳を喰らいつつも

特大威力のビームを怪人の胸元に撃ち込んだ。


その時機械人形に抱えられたエレーニの

首の切断口から血塗れの蝙蝠達が現れ首を担いで飛び上がった。



よろめいた怪人に

首だけになった吸血鬼の姫が飛びかかる。

これでもかというほど血を吸い上げようというように牙を突き立てた。

怪人の意識が遠のいたように身体がぐらつく。


その隙にアインとメカスタンが人魚姫の体を回収。

エレーニの首と体をくっつけようとするがその前に頭ごと怪人に振り払われる。

再度突進し拳が振るわれ、機械人形が半壊。

怪人は勢い余って建物に突っ込んでいく。

スタンにアインが触れるとまた外骨格の姿に戻りアインに装着された。

エレーニの頭部と身体を抱きかかえながら少年が走る。


「アイツ、今度会ったら… ただじゃ置かないからね!」

エレーニがそういった後気を失った。

アインは声を聴いてほっとしたものの。

それどころではなかった。


霧の中を平気で突っ込んで駆けると

怪人も霧を無視して追いかけてくる。

そこで霧の中のものに手足を掴まれてしまう。


痛い!

アインは泣きそうになりながらも泣かない

自分を褒めてやった。単純なことだった。

泣いている場合ではないからだ。


怪人が突っ込んできて奴も霧の中の存在により

ダメージを負ったことが伝わって来た。

そのまま訳も分からず霧の中を突っ切る。

足がもつれて盛大に転んだ。

もんどり打ちながらもゴロゴロと転がっていくと


運よく霧から飛び出せた。

運悪く怪人も飛び出してきた。


立ち上がろうとすると、霧の中のものに

掴まれた右足が言うことを聞かないことに気づく。

思わず天を見上げる。意識が不鮮明になっていく。


「終わりだ… ごめんね。皆、エレーニも、ボスも… 俺はここまで。」


そこまで呟いたところで目の前の怪人が吹き飛んだ。

大玉のように転がりながら廃墟の外壁に衝突。


Qの怪人と双璧をなすような体躯の首無しの戦士が

蹴り飛ばしたのだ。首無しは攻撃を止めず

斧を振り上げて黒衣の怪人を襲う。

黒衣の怪人が起き上がりざまにこの乱入者を蹴ろうとすると

その右足が首無しの斧によって切り落とされる。

そして突如首無しが距離をとる。


!!

轟音


片足を切り飛ばされても立ち上がろうとした怪人の胴に穴が空き

再度底なしにタフな化け物は崩れ落ち、吹き飛ばされることになった。


路地のほうから

何処かアインのミニ戦車を彷彿とさせるデザインの

しかし決してミニでは無い

圧倒的な存在感を放つ戦車。


霧の隙間からはさらに人影がもう2つ。


「初めまして、ANKH・Q。

こちらANKH・R。私が代表のマチルダ。こちらがマケンナ。

そしてアレがANKH・Dのベルシモック。

ってお前アインか! 久しぶりだな。」


少年の土だらけの顔に喜び。

眼が潤みだす。


―私が自勢力ネットワークを改革して人員の行き来も出来るようにした。

それとお前らの戦車もな。だって戦車っていうのはもっとデカく強くだろ?

Qが応答しないのでDのほうに来てみたが。見たところ

助太刀したほうが良さそうだな。それでいいか?


天才少年の眼からは大粒の涙がとめどなくあふれ出ていた。


「マチルダ! うん、それでいい!」


アインが言った。




@@


マチルダ・ベルモンテ


幽霊街

ハミルトン通り


久しぶりに会った元同僚の少年は気を失ってしまった。

マケンナ人形がANKH・Qの二人を抱えて戦場から撤退しようとすると。

ベルシモックがそれを制す。


「お前に預けたほうがいいということか? あ、首の扱いなら任せろか!」


言うとベルシモックは腰に下げていた首を手で頷くように動かした。


「なら任せる。」


エレーニはもう死んでいるように見えたが

ベルシモックなら何か出来るのかもしれない。

首と霊魂さえ無事ならボスと合流さえできれば私の

ように傀儡にと思ったが。こちらの方がいいのかもしれない。

人形となった私には理解しにくい感覚だったが

命を救えるのならそちらの方がいいのだろう。


「さて。」


ベルシモックの背後から土煙が上がる。

片足だけで一息に跳躍してきた怪人と首無しが

組み合う。


一瞬だけ均衡したが

力はベルシモックが上回った。


首無しが肘内を浴びせられバランスを崩した

隙に斧で鎖骨から胸の中心まで

深く斬りつけた。


「そいつは私に任せてもらっていいよ。」


首無しが振り返り、

ジェスチャーで怪人の頭を刎ねる動作をして私を向いた。


「そいつの首を持ってきてくれ、かな?」


ベルシモックは頷いてから

怪人を再度蹴り飛ばして

2人を抱えて廃教会へと駆けて行った。


そして

胴に穴が空き、右足を失っても

まだこの怪人は立ち上がる。

赤黒い炎がその身を包んだ。

千切れた右足が動き出し、元の場所に戻る。


右脚の周りには泥のようなものがにじみ出ていた。

胴の周りにも泥。穴が空いたはずの箇所に大きな泥にまみれた人間の顔。

恐ろしい恨みと怒りの形相。


「こいつとは縁がありそうだ。」


―なぁ? 怨霊使い?

中にいるか? いるといいんだがな


問いかけると一気に怪人の身体が泥だらけに。

この泥も、気配も良く覚えていた。

新しいANKH。ANKH・Nの発足によりボスとのやり取りが可能になった。

もしこいつの中に奴が入っているのなら、借りは返させてもらう。



濃霧。


本来なら歓迎すべきごとではない。


怪人が怒声を上げ、その巨体に見合わない素早さで距離を

詰める。先ほどよりも速い。

鞭を電光石火の勢いで振るう。

4度撃った。撃つたびに傷口からマナ毒が浸食する。

距離は離れた瞬間、鞭を切り離し羽根の生えた霊蛇2体がトビウオのごとく

飛び出していき四肢に噛みつく。


即効性のマナ神経毒と出血毒を混ぜた。

効き目が薄すぎる。方向感覚の喪失という症状も期待できそうにない。

やはりコイツ生きていない。この怪物を動かしているのは怨霊達。

霊魂はかろうじてありそうだが…


雨がポツポツと降り始めた。

鞭で黒衣の化け物に着いた怨霊を剥がすように打ち払っていく。

怪物はタフだが、どんどん動きが鈍くなっている。


雨足が強くなるに比例するように

奴に憑りついている怨霊達が苦悶の顔。

ヤツの四肢に青白い人型の靄がしがみついていた。

白い靄が怪人の身体を拘束するように纏わりつき、その上から鞭を容赦なく振るう

と怪人の纏う霊気に混じった怨霊の顔が低い叫び声をあげた。


「この街の幽霊達だよ。お前らと仲良くなりたいらしい。歓迎したらどうだ?

それとも自分が霊に触れられるのは嫌なのか?」


黒衣の怪人が膝をつく。

呼吸がまともに出来ないほどに荒い。

泥を被った怨霊の形相が恨みや怒りから、

苦痛から必死に逃れようとする表情に。


「マケンナズ・ゴーストタウン

この街を幽霊街とした。既にここは我ら雨降るANKHの領域。

さぁ、お仕置きの時間だよ。」


霊気をたっぷりと貯めてから鞭を打ち付け

怪人の身体に穴を開けそこに切り離した鞭を送り拘束が完成。

警棒に新たな弾を装填。波打つ刃の剣身が現れる。


波打つ剣に雨粒が当たるたびに清浄な霊気が蓄積されていく。

左半身を前に出しそのまま踏み込んで怪物の首を刎ねた。


ボトリと落ちた首が転がっていき車道の側溝蓋の上で止まった。

身体からは血が噴き出す。それには多量の泥が混じっていた。


首も刎ねられ。

身動きできなくなった怪物の肩から

泥だらけの顔が出て来てこちらを睨みつけた。

見覚えのある怨霊だった。


―テメェェェ! 離しやがれ糞人形がぁ!

テメェの死体に小便ぶちまけて、霊魂事捕まえて

永遠になぶり殺して、たとえお前が、俺が、生まれ変わっても

見つけ出してぶっ殺してやる!


「それが最後の台詞でいいのか? 怨霊使いよ。

死後の私がお前を殺すし。私が、お前が、

生まれ変わっても同じ結果にさせてもらうよ。」



魔法陣を警棒で描いて陣の中央に警棒そのものを触媒として放り込む。

怨霊使いは身動き取れないまま襲い掛かるような

うぉぉぉという声だけを上げる。



――蛇龍 ウロボロス 召喚



「エレーニ、会ったことはなかったが彼女は確かに我らの仲間だった。

仇は取らせてもらう。罪深き者よ、我らの贄となれ。」


触媒となった警棒が

付近の青白い靄の幽霊たちを取り込んで巨大化。

直ぐにナマズほどの大きさになり、止まることなく更に肥大化。

蛇とも竜ともつかない。鱗をもった巨大な生き物だった。バスよりもはるかに大きい。

身体の半分の性質は霊体で怨霊使いもこのような生物はお目にかかったことは無かった。

口は大きく、蛇と鰐のような牙両方を併せ持つ。


それがQの怪人の骸と怨霊使いを丸吞みにした。

召喚された蛇龍は吞みこむことを止めず、

自身の尾をも喰らい始め消えてなくなった。


蛇龍がいた場所には新しい警棒鞭が残されていた。

進化した警棒をマチルダが取り上げ

満足げに腰のホルスターに仕舞った。


―マケンナ。化け物退治完了だ。

幽霊街もANKH・Dと繋いでくれ。


悪魔女史が言いながら振り向くとマケンナの人形が右の掌を

見せるように上げて待っていた。


「ああ、それとお前のもだな。仇討ちも完了だ。」


力強く互いの掌が打ち合い大きな音が鳴った。




警棒鞭― ウロボロス

形態変化 鞭 銃 剣

特殊技能 蛇龍召喚  波打つ雨の剣(対霊 破邪の武器)

     断罪の炎 ― 新!


飲み込んだ相手の力をまれに得る。

得た力は所有者か、この武器に宿る。



====

Qの怪人

超・アンデッド 運転手:怨霊術師コルトン・コックス

型 断罪者


技 超タフ 怒りエンジン 黄泉帰りの身体

纏う断罪の炎 怨霊接続



ノートンとコルトンによる合作。

災厄の後に亡骸をデッドマンにより回収された後

超・アンデッドに作り替えられた。

自らの意思はほぼ無く怨霊に動かされる存在となった。


 





@@



「悪夢の世界」


ANKH/N

ナイトメアの領土から街へ出発。

再度あの列車を目指す。

正し首輪を掛けられて連れ戻されずに。

占いではそのほうが吉と出たからだ。



この世界の探索とまだ消化され切っていない魂の救助。


―いい、ジョン。

ここら一帯はしばらく安全になったと思う。

領土も安定してきた。

でもまだまだこれだけじゃこの世界では力不足。


アシュリンに言われた言葉が浮かんでくる。


天候は一時的な晴れ。この世界では珍しい好天に恵まれた。

少なくとも出発時は。すぐに日没前のようになるだろうから。

領土はアシュリンに任せ、

バー近くにある水泳教室方面の緩い下り坂を

降りて行く。


駐車場と一体化しているような路地がありそこを左に進む。

住宅街だったはずが、都心の大通りのような場所に出た。

相変わらずの快晴。人間は見当たらないが昼下がりの都心のようだった。

アシュリンに渡されたメモを取り出す。

ペンで書かれた方位磁石のようなものの絵が動く。


―これが道を示してくれる、はず!

いや無理かもしれないけど…


などといっていたが一応動きはするらしい。


方位磁針の示した方向へと進んでいくと、交差点の角のビルの中に針が向く。

ビル内には地下へと続くエスカレーター。

本当に大丈夫だろうか。まずこの街から出るべきでは?

不安を感じつつ地下へと降りて行く。


降りると照明の感じが変わった。

いつの間にか非常灯と何処からか微かに差し込んでくる

緑や青の明かりだけとなっていた。


薄暗いエスカレーターを下りている最中に下に見えたのは

電気屋のテナントだったはず。それが今は薄暗いオフィスビルの廊下のよう。

振り返り上を見ると暗闇でまるで上階が見えなくなっていた。

エスカレーター事態も

1階分しかなかったはずが恐ろしく

長いコンクリートの階段に変化していた。


廊下には左右に扉がいくつもある。

そのうちの一つ、ドアの向こうからは

賑やかな音が聞こえてくる。

ドアノブを回そうとすると鍵がかかっていることに気づいた。


廊下のずっと奥の方に気配を感じた。

5歳くらいの少年。体育座りをしている。

不貞腐れたように、いじけているような表情で膝を見つめていた。


他の扉も見て回る。ほとんどの部屋は閉まっているが

いくつかの部屋のドアは開いていた。

開いたドアの隙間から明かりが見える部屋に

全くの暗闇の部屋。落ち着かないし

両方とも妙に不気味だった。後回しにして奥に進む。



奥の方へ行くと少年がこちらを見た。

声を掛けようか迷っていると、ポケットに違和感。

いつの間にか鍵が入っていた。


少年を再び見ると、さらにいじけたように見えた。


「やぁ。ここで何しているの?」


言葉を発さずにただ少年は首を横にふった。

唇をきつく結んでいる。


「列車に行きたいんだ。おれは魂を消化されたくない仲間を求めている。」


少年がぴくりとした。

少し体が強張ってから、恐る恐るこちらを伺うように見て

何か訴えかけるように喋った。

が、声が聞こえない。

声を出せないのか? それとも俺の耳が彼の声を捕らえられない?


少年が唇を読んで、というようにジェスチャーする。


う、き? ゆい? 空気?

ゆ、う。き。


「勇気?」


少年の眼に光が灯り、

それだ! という風に頷いた。

 

少年が立ち上がり、自分の近くまで来た。

どうやらついて来るらしい。

どうするべきか。彼も消えたくない魂なのだろう。

そして列車から何とか抜け出した?


一度領土まで連れかえったほうがいいだろう。

廊下の入り口まで戻ると、エスカレーターも階段も無くなって何もない

コンクリートのプールのようになっていた。

何処からか水が流れ出す。

咄嗟に水をすくい水の中で呼吸できるかを試す。

出来ない。


廊下に戻る、どれかの扉を開かなきゃいけない気がした。

一つだけだ。

アシュリンの方位磁石は…

ダメだ。ぐるぐると狂ったように回り続けている。


勇気…

いつの間にか

先ほどの賑やかなドアの前に立っていた。

ポケットには鍵。

カギをよく見ると部屋番号が描かれていた。

「327」

この部屋の鍵だった。


もう水が入って来る。

ここでいいだろう。どうせ正解何てわからないのならどれも一緒だ。


そこでさっき何故か入らなかった開いていた2つの部屋に意識が向いた。


「勇気は言い訳と重ならない。もっとも距離があるものだ。多分!」

つまりこの鍵はいらない!


少年を抱えて扉が開いている部屋にじゃぶじゃぶと水音を立てながら

進む。一つの部屋に入る。手前の部屋。

中は民家のダイニングのようだった。

明かりが点いている。部屋の中を見渡していくが何もない。


さっさと出て明かりのついていない扉の開いた部屋に。

手探りで扉を開けると洗濯室。その横のドアを開けるとトイレだった。

ここでもない! 先に進みたいんだ!

部屋の中には非常灯の明かり。

足元にはいつの間にか水が無くなっていて、足元灯の光と部屋と言うよりも廊下のような

カーペット。


いつの間にかホテルの廊下に立っていた。

抱きかかえていたはずの少年と手を繋いでいる。

嬉しそうにしていた。


繋がりを感じる。

相変わらず彼の声は出ないが、今度はこちらの手を引っ張り

外へ案内してくれる。


いつの間にか周囲はオレンジ色の夕方。

店が立ち並ぶ通りの中。

奥の方には小奇麗な小さな駅。

駅前にささやかな広場がありベンチには今にも消えてしまいそうな

儚い霊力の幽霊たち。




少年から思念が伝わって来た。


------こっちだよ!

他の人達の魂、僕知ってる!

一番近いのはミュージシャンみたいな人。

ギターを持ってた。太り気味で変なサングラスのひと!


次は列車の中の女の子ととーっても大きい犬!





 

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