4話
マチルダを狙っている正体不明の雇い主に関して。
犯人は不明だとしても考えて当たりをつけろと言うと
半傀儡状態の男達からいくつかの情報が聞き出せた。
まず雇い主はアインの後ろ盾を得ていると名乗った使いの者。
外見は短髪で浅黒い肌、ラテン系で左目白目の部分が常に充血して真っ赤な男。
―何処でそいつに声を掛けられた?
「駅の近くのミュージカルやショウをやっているシアター。
儲け話がないか探していたら人を紹介してやると言われてそこに。」
―誰にそいつを紹介してもらった?
「傭兵仲間のペスってやつに。」
―ペスは何処に普段いる? 誰の元で働いている? 仲がいいのか?
「普段はここから1キロほど行った場所のホームセンターの向かいにある床屋の横の
いろんな店が入っている建物、そこら辺でよくいる。仲はそこまで。良く知らないヤツ。」
―その充血している目の男の名前は?
「聞いていない…」
―ペスとそいつは親しいのか?
「わからない…」
こんなもんか。というかマチルダが全然こういう質問をしないで
終わらしてしまっているところがある。何ならこれでも不十分な気がするくらいだが。
まぁいい。雇用主に連絡して尋問が終わったことを伝える。
マチルダからは街に出て優秀そうな人間を見つけたら俺の部下としてスカウト
しても良いという話があった。
スカウトね。丁度良いかもしれない。考えておくか。
マチルダに怪しい男のうろついている場所を探りたいと言うと
今日は深夜までオフィスにいるので数キロ圏内に居れば
好きにしていいと言われたので
ホームセンター向かいの建物とやらに向かってみる。
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悪魔派教会 ニブルス支部
暗黒教団は支配地域に必ず秘密の教会を持ち、その施設には通称懺悔室がある。実態はどんな悪事を働いて貢献したのか、普段口にだせない情報を特定の人間に話す、または伝える手紙を書く場所である。
その懺悔室に悪鬼のごとき凶相の牧師がいる。
額には汗を浮かべて、自分の堅く組まれている両手に焦点を合わせて動かない。
木製の仕切りで分けられた向こう側にいる存在に圧倒されている。
「お許しを、MRアドリエル…」
「何のことだ?」
「任務失敗についてでございます。」
「ネフィリムから羽化したお前とアインを両方相手どって勝利するほどの猛者… らしいな。」
「はい、今一度チャンスを頂けましたら…」
「……|機会だと?」
まるで時が止まったような間の後
仕切りの向こうの存在が落ち着いた声で言葉を発した。
「いや、いい。何も言うな。それよりも全力で守りに徹しろ。
絶対にそいつを私の支配地域に近づけさせるな。」
「ハッ! この命にかけましても! MR・アドリエル!」
それで私としましては…
と言い訳がましい口調で話し始めた牧師をさえぎって
MR・アドリエルと呼ばれた男が話し出す。
「仕方ない、カルロよ。人間誰しも失敗はあるだろう。
俺たちが崇拝する悪魔ですら失敗だらけなんだ。
我らの救世主ですら失敗続きなのに俺がお前を許さなかったら、筋が通らないだろう?」
「は、はい…」
声は落ち着いた声色から、囁くような声に変わっていく。
「皆失敗しているんだ、人間誰しも悪事をして隠しているように。皆失敗を隠しているんだ、普通のことだ。大したことじゃあないさ。他の幹部はお前の魂を燃やし尽くして、すりつぶして、痛みなど与えるにも値しないゴミくずのお前に…
どうしようもない掃きだめで育ちゴミなりに生きて来た粗大ごみのテメェに…
この世のありとあらゆる苦痛を与えて永遠に拘束して嬲り殺すように進言するかもしれねぇが…
俺が… お前をかばってやるさ。 安心しろ。
ただあまりキツイことは言いたくないが、報復はするな。何度も言うが守りに徹しろ。いいな?」
「イ、イエッサー! MR・アドリエル…」
「その男とその一派を絶対に俺の支配領域に近づけさせるなよ? それがお前の任務だ。」
「このカルロの命に代えても、メイヘムには指一本触れさせません!」
そういうと囁き声の男は教会から出ていった。
どこかに黒い端末で連絡をしながら
「こちらゼフ。3F、お前に頼みごとをしなきゃならんかもしれん。 何? フフフ、もうすでに何かしたのか? さすがだ。ああ借りは今度返す。」
「明けない夜の街・Q」
----エレーニ視点
ジョンが出て行ってから、もう数日も音沙汰が無かった。
携帯も繋がらないし…
仕方なく新しく賜ったこのなんか変な役職。
ANKH・Qの総長代理として街を仕切っているけど。どうするべきか。
正直そろそろいい加減ジョンを探しに行きたい。
「という訳で手伝ってよね、クソガキ。」
「ク、クソガキじゃねぇよ! お前あんまり年齢変わんないんだからな?」
「あたしの方が4つも年上なのは事実でしょ? とにかくここで幹部として認められるのはアンタとアントニオくらいだからね。」
「まぁ、いいけど。ボスがいなくなってるのはまずいね。そう簡単にやられるような人じゃないと思うけど… 大丈夫かな。」
街の領土化は既に出来てるし、色々体制も整ってきた。
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----ANKH・Q
領土
Q周辺
ローワープレンティ 合計205㎢ 総LMP34万3000
----暗黒教団・悪魔派
領土
ヘル シティ 298㎢ LMP 38万
メイヘムシティ 185㎢ LMP 18万
ニブルス 125㎢ LMP 15万
ケイオスシティ 80㎢ LMP 6万
インフェルノ 50㎢ LMP 3万
総LMP 80万
----WITCHERY
領土面積 南方大陸 東 512㎢
総LMP 57万
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Qの墓所にある隠れポータルからアインが元いた街に向かう。
道中で魔物を狩っているときに成長を感じた。
種子をもらってからやっぱりかなり強くなった。
===幹部配下エレーニ
ANKH・Q 総長代理
貴種吸血鬼・人形姫 ー個体脅威度: 兵種→【貴種】→雄種→??
型 ヴァンパイア・プリンセス・ウェイトレス lv2→3
技能:人形姫の呼吸 オートマタ製造
武器生成 血まみれ蝙蝠 チップ徴収 出血ボーナス
取得可能スキル
・蝙蝠召喚
・生成武器強化
・血流エンジン
生成武器強化と血流エンジンを取得。
総長代理技能 Lv2→3
傀儡間接管理
取得可能領主スキル(2)
・遠征する人形兵(オートマタの持続可能 行動距離及び時間延長)
・血液供給ライン (領土に血液資源の補給ラインを引ける)
・傀儡修復・微 (そのまま)
血液供給ラインと人形兵をダブル取得。
脳裏に浮かんできたイメージの中で選択。
取得した瞬間、技能が自身に入って来る感覚。いや正確に言うなら
なんか元々本棚にあった本の中に買おうとした本が入っていて、しかも
既に読んだことがあるのを思い出したような感じ。
不思議な感覚だけど便利なことは間違いなかった。
アインに取得したスキルを伝える。
「ねぇ、これで良かったと思う?」
「うん、俺もそれでいいと思う。後オートマタは一応作ってみたほうがういい。」
「じゃあ、自動人形を少し作ってからそのメイヘムとやらに向かう、街はアンタがちゃんと案内してよね?」
「OK! 任せて!」
街の防衛はアントニオと練習がてら作成したオートマタたちに任せる。
オートマタ 自動人形素材 金属、機械、死体もしくは壊れた傀儡、血液。
脅威度:兵種B- イヌ型エイリアン=B- ヒト型=A 河馬・陸竜=A+~AA




