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京都タワー  作者: ジンジン
3/6

あぶり餅

あぶり餅。

それはそれはおいしかった。

白味噌仕立てのタレを

小さくちぎった餅に塗り

あぶる。

そのあぶり餅のタレが

少し焦げた匂いとあいまって

今宮神社の境内を出ると

なんとも優しい匂い。


ニ皿頼んだら

サービスと三皿出てきた。

さっきケーキを食べたのに

どれだけでも食べれそう。

美味しい。


タツヤが笑いながら

『いつもやで。一皿余分についてくんねん。』


本当に笑顔の素敵な人。

人懐っこくて。

お店のひとにも

当たり前のように

『おおきに。ありがとう。』

なんとなく育ちの良さが伺える。


改めてよくみると

トラディショナルな服装。

白地に濃紺ストライプの綿シャツに

ベージュのチノパン。

コンバースのシューズ。


いかにも

優等生タイプなイケメン。

しかも優しい。


欠点ある?


本当にいいのかな?

遊ばれていない?

逆に不安になる。


今宮神社を後にする。

相変わらず歩き出すと

すっと手を繋いでくれる。


『今日はめっちゃ寒いなぁ。』と

自分のダッフルコートのポケットに

私の手を一緒に入れてくれる。

余計にふたりの距離が近づく。


『なぁ、俺な、

夕方家庭教師のバイトが入っててん。

せやからもうちょいしたら帰らないかん。

今度、いつなら会える?

っていうか、またおうてくれる?』


もちろん。

今日は全部お金出してもらっちゃったから

次は私にご馳走させて。


と、次のデートの日にちを決めて

…と、いっても次の日(笑)

帰宅した。


なんだか

舞い上がってあぶり餅しか

覚えてない。


でも、素敵な人。


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