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3 御都合展開の門兵

 


  「すいません、少しよろしいでしょうか?」


  とりあえず日本語で門番に話しかけてみる。


「ん?何ですか?」


  ほんの少し年上だろうか。門番は少し物珍しいものを見るようにこちらを見ながら反応してくれた。


  よし、どうやら日本語は通じるようだ。なんていう御都合展開!だがこれが結構嬉しいもんなんだな……ラノベに御都合主義展開乙とか心の中で呟やいていてすいませんでした。かなりありがたいですこれ。


 ……だけどこう言う場合何から聞けば良いのだろうか?

 

  「すいません。僕はここ近辺の出身の者ではないのですが、こちらのことを御教授願いたいのですが。よろしいでしょうか」


  少しどころかかなり違和感があるような気がするがまあいい。


  「ここいらの人ではないのですか?何から説明するべきでしょうかね?」


  どうする……いっそのこと異世界から来たかもしれないと正直にいってみるか?異世界人で常識などが何もわからないと言った方が詳しく聞けるかもしれないしな……幸いこの人は誠実そうな人だし、呑んだくれとかだったら聞きづらいけど…….


  「えっと。異世界から迷いこんだ……なんていったらどうします?」


  もういっそ当たって砕けろ。と正直にいってみた。

  門番は少し悩むと


  「異世界からの迷い人は十数年に二、三人ほど迷い込んでくることがあるらしいんですよ。まあ私は異世界人は今日初めて見ましたが 」


「他にも異世界人っていますかね?」


「私が知っている限りでは先代の帝国の皇帝の帝妃が異世界人だったはず……ですね」


  どうやら異世界人は珍しいながらもいるらしい。


「異世界人はよく物語や御伽なんかになっているので結構有名ですね。異世界人は凡人も多いですが希少な才能を持っている人も多いみたいですから」


「実は僕は先ほど気がついたらあちらの平原に立っていまして。こちらに町があったのでこちらに来たのです。」


  僕は平原を指差しながら言った。


「この町に入るにはどうしたら良いのでしょうか?」


  「そうですね、どこかのギルドカードか身分証明書の提示が必要ですね。それらがない場合は千セント支払ってもらいます」


  「セント……ですか?」


  セントというのは話の流れ的に金額の単位だろうか?具体的なレートを聞きたい。


  「ああ、セントというのは貨幣の単位で百セントで安い串焼き一本ほどで五百セントあればまともな食事1食分ぐらいですね」


  この言い方だと一セントで一円程かな?千セントだと千円程度か……お金はこれっぽっちも持ってないんだが……


  「僕一セントも持ってないんですけど、そういう場合はどうすれば良いんですか?」


「その場合門兵の人にお金を借りるんです」


  どうやら初日から借金しなければならないようだ。


  「どうやらかなり説明しなければならないようですね。町に入るなら私はもう少しで昼休憩なので続きは休憩所でどうですかね」


  どうやらこの門番かなり優しい人のようだ。休憩所で色々とこの世界のことを教えてもらうことにしよう。



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