10 ただのスライム狩り……
スライムが全く見つからない……
こんなに見つからないとは思っても見なかった。三十分も探せば一匹は見つかるだろう。なんて考えは甘かった。そろそろ体感で一時間ぐらい経だだのではないだろうか、なのに全くと言っていいほど見つからない。見つかったものといえばスライムを叩き潰すために使えそうな三十センチ程の木の棒ぐらいである。
***
それから二十分程スライムを探しているとようやく一匹の青いスライムを見つけることができた。
スライムが動くと
ぽよん……ぽよん……
と音がしているような気がする。それにしても意外とスライムというのは眺めていると可愛いものである。これでどこぞのRPGゲームのように目や口があったのなら二、三十分はスライムを眺めていられそうだ。だがそんなことを考えていてはいけない。さっさと倒して粘液を採取しなければ……
「 てい、」
初めてスライムを倒した時のように木の棒を振り下ろしスライムを叩き潰す。
やはりスライムは初めての時と同じように地面にへばりつき動かなくなった。
「どうゆう風に粘液を集めればいいんだ?」
スライムの粘液採取と言ってもどの部分を集めるのか?土についたところは入れてはいけないのか?なんてことを考えてしまう。採取系依頼の納品物が雑だとギルドランクが上がりにくいと言っていたので土についた粘液なんかは採取せず上澄みの綺麗な粘液だけ今日は回収しようと思う。
どうやら上澄みだけだと小瓶一杯分だけしか取れないようだ…土が混じっている粘液も小瓶に入れれば一匹のスライムで小瓶二つ分は取れそうであるが土が混じった粘液はあまり良くない気がするのである。
クエスト一匹目のスライムを倒し終え、また別のスライムを探す始める……できることならもう一匹か二匹は見つけたい。
***
初めてのスライムを倒してから二時間程、あれからさらに二匹のスライムを倒すことができ粘液も合計小瓶三本採取できた。
一旦今日はもう町に戻ってギルドで報酬をもらいたい。まだ陽が出ているうちに町を少し散策したいのである。
ということで、町に戻ろうときた道を引き返しているとあと数分で少しで町に着くというような場所で先ほどまで見ていたスライムとは違う色のスライムとエンカウントしてしまった。
今までスプラッタにしたスライムは四体とも青色のスライムであったが目の前のスライムは黒い……
黒いスライムはズルズルとゆっくりこちらに近づいてきた……
とりあえず木の棒でつついてみる。
「あっ、やめ、やめて、私簡単に死んじゃう……死んじゃうから!」
喋った!スライムが喋った!!
え……スライムって喋れんの!ていうか声かわいいな!こいつ……
黒いスライムが喋ったため僕の頭の中がプチパニックに陥ってしまった。
さて、この黒いスライムをどうしよう……
とりあえずスライム狩り中に何かしら起こそうと思ってたんですが、黒いスライムが出てきたってとこまで書いたはいいものの何も先が思いつかず気づいたら寝ていました。
とりあえず喋った!( Д )ﻌﻌﻌﻌ⊙ ⊙にしました。
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