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ニブンノイチ×ロクブンノイチ

作者: にっくきニック
掲載日:2019/06/02

 今日は日曜だってのに、雨は降りやまず、仰向けになりながら、陰鬱な気分で部屋の隅っこを眺めている。しばらく眺めていると、その隅っこに小さなパラサイトがうじゃうじゃ動いているのを発見した。それは幻覚で、時が経つにつれてゆっくりと元の木目に直っていった。つまらないことばかりしている。だけれども、つまらなくないことなんてこの世にあるのだろうか。


 三時半になって、雨も弱まり、ただ、やはりほんの少しだけ降っていて、図書館に行こうか行くまいか迷って、結局行くことにした。自転車を転がして雨が降っているのでしっかりスピードが出るかと思ったが、鉛を漕いでるかのように進みは遅く、空気をいれたのはもうどれくらい前のことだろう。


 図書館に行ってやることは本を読むことでこれまたすべての本がいまいちピンとこないものばかりでどれを読んでも文字列のどこかで「ぽっ」と自分のつまらないという意識がすっと入り込んできて、その「ぽっ」と、すっ、がやはり狂った人間の特徴というもので、麻薬を手にいれたような感覚なのかもしれないが、もう一度同じところから読み直して、そうやって苦痛を我慢して、読み終えることになる。つまらないことばかりしている。


 統計は終わって、名古屋から仙台までひとっ飛びだそうで、確率はそう多くないらしく、ニブンノイチ×ロクブンノイチ=ジュウニブンノイチの重さで、宇宙に飛び去った魚を見て、さよなら、さよなら、と涙を流し、ジュウニブンノイチもチャンスがあるじゃないかと笑っている隣の顔をぶん殴ろうとするとそれは幻惑。

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