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学生服の少年少女は今日も前線で戦います  作者: 彩雨カナエ
Chapter.2 魔王軍とやらを倒さなきゃいけないらしい
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09.2つの王国と2つの宝玉

 あるところに、2つの王国がありました。どちらも同じくらいの大きさで、交流も盛んでした。

 ですが、ある日からその関係は崩れてしまいました。


 何と、2つの王国のちょうど真ん中にある遺跡から、伝説の宝が見つかったのです。

 その名も、白の宝玉と黒の宝玉。


 この2つの宝玉には、「選ばれし魔法使いが持つと絶対的な力が手に入る」、そんな伝説があるのです。


 2人の王様は、宝玉を自分のものにしようと戦争を始めました。

 その結果、兵士や関係のない商人など、多くの人が無くなりました。


 しかし、それぞれの国の王様は宝玉のために戦争をやめません。

 もし相手に取られてしまったら、自分の国が滅ぼされてしまうかもしれないからです。

 もちろん、お互いにこれ以上の犠牲者を出したいとは思っていませんでした。


 そこで、南の国の王様が北の国の王様に提案をしました。


「白の宝玉を私の国が、黒の宝玉をあなたの国が管理したらどうだろうか」


 2つの宝玉が揃わない限り、その力が手に入ることはありません。

 北の国の王様はその提案を受け入れ、長かった戦争は幕を閉じました。


 ですが、こうして2つの王国に平和が訪れた矢先、歴史上初めてとも言えるほどの大事件が起こりました。


 ある日の朝、寝ている王女を起こしに来た女王が、いつものようにドアをノックしました。

 しかし、返事がありません。

 一言、声をかけてから扉を開けると、王女のベッドはもぬけの殻となっていました。

 荒らされた形跡はなく、変わったところと言えば窓が開いていただけでした。


 北の王国によって王女が誘拐されたと考えた南の国の王様は次の日の朝、北の国の王都に向かって兵士を出しました。


 帰ってきた兵士の報告に、王様は驚きました。

 北の国の王都は、たった一晩で焼け野原となっていたのです。

 王様が住んでいたはずの城も瓦礫の山と化していました。


 その後、崩れた城の中を必死に捜索するしたものの、黒の宝玉が見つかることはありませんでした。


 突如消えた王女、そして滅びた北の王国。これらが何を意味しているのでしょうか。


 おしまい。

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『学生服の少年少女は今日も前線で戦います』スピンオフ第1弾!!
『鍛冶屋を営む大男は今日も少しだけ働きます』
※「Chapter3-01.異世界では何の役にも立たない知識」までお読みになっている前提となっています。

彩雨カナエ Twitter @Rain_Nf3
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