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oh.マイゴー  作者: 志倉采嶺
五月編
9/9

ろく(森)

まあ、手抜きですよね。

全編林のコピペで構成されてます。

全体的に前回の林の話を覚えてなかったので無茶苦茶な所を何とか繋げてます。

 五月四日。それは、人々にとってはゴールデンウィーク中の一日にしかすぎない日。

 だけど、ある一人の人間にとっては特別過ぎて特別過ぎて、舞い上がっちゃうような日。 

「あたし達の誕生日ー!」

「分かってるよ姉さん」

 例えば、僕の隣にいる姉さんとかね……。

 本読んでる時に隣でわちゃわちゃされると読めないってホントだったんだね。

「えー! 何その反応! 森の誕生日でもあるんだよ!?」

 そうだね、僕達の誕生日だね。

「でもさ、僕達、家から一歩も出てないよ?」

 なぜ出てないのか、それはゴールデンウィークであり、僕達に誕生日プレゼントを買う気がない。お金が無い。何より誰も来ないしね。

 高校三年生って時期の誕生日ってどうでもいいイベントになりかけてる気がするんだよなあ、僕。

「出掛けるぅ?」

 なんてぶっ飛んだ提案だ。

 僕は時計に指を向けながら、

「今何時ですかあ?」

 と聞くと姉さんはおちょぼ口になりながら、

「…………12時半」

「でしょ? 今から行ってもね~」

 今から行っても、暑いし。

 ……ん? 何その、そのセリフを待っていた! 的な顔。姉さん、僕は何を言われても動く気ないよ。

「森! あたし達、ご飯まだまだよね!」

「外食は無しでお願いしたい」

 外で食べるのあんまり好きじゃないんだよね。

 本を読もうと目を戻す際に項垂れながら姉さんが近所のファストフード店のクーポン券をポケットにしまうのが見えた。

 なんか、悪いことしちゃったかな……。

 そんなこと思ってると姉さんがボソッと、

「なーにも聞こえなーいよー」

 僕は悪くないね。

 ピンポーン。

 姉さんが|不貞寝<<ふてね>>した瞬間にインターホンが鳴った。

 すると姉さんがガバッと起き上がった。

「はーい!」

「さっき小声で「なーにも聞こえなーいよー」って言ってなかったっけ?」

 聞こえなかったのか聞こえたのに聞こえないフリをしたのか分からないけど、玄関まで走ってっちゃった。

 元気だなあ……。

 それから何分かしても戻ってこないから心配になってきた。

 家の構造的にリビングのドアを開ければ玄関のドアが見えるようになってる。

 リビングのドアを開け、玄関の方を見ると、

「あれ? 二人とも何してんのさ?」

「おう、森」

「こ、こんにちわ……、森くん」

 レンや河川ちゃんがオールスターで玄関に居座っていた。結構な荷物を持ってね。

「なに、その大荷物────ってそうか今日泊まりだったね」

 僕がそう言うと姉さんは「へ?」って顔でこちらを見てきた。

 嘘でしょ姉さん……まさか、忘れてたとかないよね?

「姉さん忘れてたの?」

 心配になって聞いてしまった。

「ふぇ? 忘れ、てた?」

「うん。だって、言ったじゃん……一昨日」



 ………一昨日

 僕がお皿洗いをしていて〜、姉さんはテレビを見てた。その時に僕が会話を切り出したんだ。

「あ、ねえ姉さん」

「ん? どうしたのー?」

「明後日祭りあるじゃん」

「うん」

「その日にね、レンと河川ちゃんが泊まりに来るんだってさ」

「おおー! 明後日ってだからプレゼント持ってきてもらおうよ!」

「そうだね、あ、姉さんそこの皿取って」

「はいはーい」



 はい、僕も思い返してみたけど、たしかに姉さんは返事をしてる。これは完璧に忘れたパターンですよ、姉さん。

 というわけで、姉さんのほっぺたを引っ張る。

「覚えてなかったんだね……」

「…………はひ」

 ……何? その情に訴える目は? 悪いけど、僕は手を離さないからね。

 …………流石にもうやめた方がいいかな? なんか、赤くなってるし、ヒリヒリしてそう……。

「そ、そろそろいいんじゃないかな……? 林ちゃん痛そうだよ……」

 河川ちゃんも言っているので僕は姉さんが忘れていた事にため息を吐きながら手を離した。

 ああ、ほっぺたさすってるよ……。悪いことしたなぁ。

「ねえ、森」

「なに? 姉さん」

「今ふと思い出したんだけどさ、陽くんとみっちゃんも来るよね?」

「…………」

「なに、その沈黙……? まさかと思うけど、森も忘れてたとか?」

 やばい、マジでやばいやつ……! そうだ、五日前に祭りがあるからって陽くん達も泊まりに来ること忘れてた……!

 …………。正直に言おう。

「忘れてましたすいません」

 その後の姉さんは久しぶりに怖かった。


「久しぶりに林が怒ったの見たぞ俺」

「怖かったね……」

「…………」

 姉さん、怖くないよ的な顔してるけど、怖かったよ。足震えそうだったもん……。

「お前ら、浴衣──って言うのか……? ……まあ、浴衣似合うな」

 お、珍しい。レンが人を褒めた。

「おおー! レンレンありがt──ほぬべば!?」

 その間わずか0.2秒。スリッパを渡し、即座に仕舞う早業。僕らじゃなきゃ見逃しちゃうね。

「あ、ありがとう……」

 河川ちゃん……可愛いです。

 ちなみに、なんで5月だと言うのに浴衣なのかと言うと姉さんが浴衣を着たいって言ったから。僕が「まだ五月だよ?」って言ったんだけど、無駄だったよ。

 というわけで、姉さん達は浴衣で僕達は普段着。


 それからちょっと歩いて神社の階段を登って境内に入ると、そこはもうお祭りムード。

 あちらこちらから食べ物の美味しい匂いが漂ってきて、ついつい財布に手が伸びる。

 隣にいる姉さんはというと──

「り、林ちゃん、涎出てるよ?」

「ほうわぁぁぁ!?」

「汚ったね」

「ほら、姉さんハンカチ。早く拭きなよ」

「サンキュー森」

 濁流みたいに出てるよ……。

 姉さん、拭いたってのに匂いを嗅いで返してくれないんだけど……。

「姉さん嗅いでないで拭いたら返してよ」

「あ、ごめんごめん。ほい」

 投げないでよ……。

「じゃあよ、どこから行くよ?」

「とりあえず、焼き鳥!」

「うっわぁ……、ジジくせぇ」

「むっ! お祭りの定番と言ったら焼き鳥でしょ!」

「あ゛? 定番はかき氷だろがよ!」

「にゃにおー!?」

「んだとー!?」

 なんか言い争い始めたんだけど!?

 焼き鳥とか、かき氷とかどうでもいいんだけども……。僕はフランクフルト派だからね。

「な、何やってるんですか? あの二人」

「ああ、陽くんに光ちゃん、こんばんわ」

「あ、こんばんわ」

「こんばんわ。ところで、なんであの二人は睨み合ってるんですか?」

 お? 陽くんとみっちゃん?

 レンレンから目を離し、森達の方を見る。

「陽くーん! みっちゃぁーん!」

「こんな近いのに大声出さないでよ林」

「しかも、みっちゃんって大声で……」

 そのあだ名はまだマシだと思うよ、光ちゃん……。僕なんてシンシンだからね……。

 ……というか、相変わらず綺麗な黒髪を持つ兄妹だなぁ。夜の空に紛れてるんじゃないかな?

 でも、これでくだらない話の流れは逸れたよね?

「で、なんで睨み合ってたの?」

 ……今会話の流れ変わったのに戻された!?

「そうだよ! レンレン、お祭りの定番は焼き鳥だから最初に食べるの!」

「はぁ? 祭りと言ったらかき氷だろって!」

 またくだらない会話が再開したぁー。

「…………お兄ちゃん、この会話」

「うん、凄くくだらない」

 よくわかったね。すごくくだらないって。

 ほらね、他人から見てもくだらないんだからさ、もうやめようよ、ね。

「くだらなくなんてねえぞ! これは譲れない戦いなんだ!」

 ……もういいや、この会話早く終わらせないと何も出来ないまま祭りが終わる。

「……じゃあさ、二人とも」

「「ん?」」

「焼き鳥買って、かき氷買って、焼き鳥食べてデザートにかき氷食べればいいんじゃないかな? かき氷が溶けるって言うならかき氷食べてから焼き鳥でもいいし」

「「…………」」

「あ、あれ? 僕なんか変な事言った?」

 急に黙ってどうしたのさ。

「「天才か!」」

 この2人が真のバカだとわかり、珍しく姉さんとレンの言葉がハモった瞬間だった。


「焼き鳥屋、すげぇ混んでた」

「あれは買えそうにもないね」

 流石、酒のつまみにピッタリの焼き鳥。ビール片手に並んで人が多かった印象があるよ。

 姉さんの落ち込みよう半端ないんだけども。

「……ん? おい林、あれってよ」

「ふぇ? ……おお!」

 ……え?

 姉さん達が見ている方向を見るとそこには、若干拙い感じで『焼き鳥』と書いてあった。

 うん、見るからに怪しい。さすがの姉さんも行かないでしょ。

「焼き鳥屋だぁぁぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁああ!!」

 嘘だろ我が姉よ。

「姉さん! はしゃぎすぎだよ!」

 僕がそう言っても聞こえていないのか、猛ダッシュで焼き鳥の屋台に向かって走っていった。

 僕達も後を追って走るけど、姉さん下手すれば今レンよりも速いかもしれない……。

「ハアハア……、姉さん速っ」

「ほ、ホントだね…………」

 スイカちゃんを走らせた罪は重いと思う。

「ん? お前らこれ位でバテてんのか?」

 元陸上日本一、いや世界一のレンは全然平気っぽいな。僕はもう無理だ。……陽くんと光ちゃん、近くのベンチに座っちゃってまあ。

「ほらほら、早く焼き鳥買おうよ」

「わ、、わかった」

 なぜ姉さんはバテてない……。

 姉さんが雰囲気を楽しむ為に僕に持たせた、がま口財布から500円を取り出し姉さんに渡す。

 で、気が付いたら500円は姉さんの手の上。速すぎて目で追えなかった……。

「焼き鳥くーださ……い?」

 ん? どうしの?

 ……ええぇ。嘘でしょ。

「はイヨ……? ァなたは……」

「ああー! いつぞやの外国人イケメンさん!」

 ホントだ、あの人だ。

 三、四日ぐらい前かな? 姉さんが絡まれてた(絡んでた?)外国人のイケメンさんだ。

 といっても、この距離じゃ暗くて見えないからチョット近づいて──。

「ほ、ホントだ……」

「……? ご注文ハ、何にシマスカ?」

 すごくカタコトだけど、きちんと接客してくれてる……。

 頑張れ、外国人イケメンさん。

「何があるの?」

「塩とタレデス」

 そこではちみつって言われたら戸惑うでしょ。

「お任せで!」

「フッ、おマかセてー……フフッ」

 え、なんか笑われてんだけど。

 あの人の国では「おまかせ」っていう言葉が下ネタかなんかなの?

 笑った外国人イケメンさんはスっとその場を離れて、数分後に戻ってきて、塩とタレの焼き鳥がいい塩梅で入ってる袋を姉さんに渡した。

「お代ハ、500円デース」

「へ!? 安くないですか!?」

「安くナイヨ」

 僕ぴったしで渡したし。

「だってさ、森」

「ええぇ……」

 僕さ、ぴったしで渡したよね……?

 なんであなたは500円渡されたのを忘れておるのですけ?

 そんなことを思って姉さんの手を見ると500円玉2枚が置かれていた。……姉さん、1000円だと思って僕から500円貰ったの?

 …………マジかー。

「ア、時間でス。サラダバー」

「え、いきなり!? って、お代受け取ってよー!」

「…………なんでもOKな人だったね」

「姉さんにだけは、流石にあの人も言われたくないと思うよ」

 500円玉、返してよ。

はい、どうでしたかね?

クソな文章でしょ? ここまで読めた猛者さん、ごめんなさい。


修正:6月30日

→脱字の修正。

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