さん
「寝坊したァァァァァァァ!!!!」
まずいまずいまずいよ! 今日遅刻するのはまずいって!
あたしはアラレちゃん顔負けの速度で階段を下りて牛乳を一気に飲む。
プハー! この一杯で目が覚めるよー!
はっ! こんなことしてる場合じゃない! 急がないとォ!
「おっくれたァァァァァァァ!!!!」
「姉さん……。貴女は確か僕と一緒に住んでるはずですよね?」
「ほえ? そ、そうだよ?」
「ならね。……なんで遅れるんだよォォォォ!!!!」
ほわわわ!
いきなり怒鳴らないでよ……。でも、起こさない森も悪いよ。
「起こしてあげたのに二度寝したんだよね姉さん」
うっそ!? それは……あたしが悪かった……。
ちょっと項垂れちゃうよ。
ちなみにここは駅。ここら辺ちょっと田舎だからショッピングに行くなら電車に乗って都会方面まで出ないといけない。
これを簡単に言うと、めんどくさい。
「林、お前のせいで俺らは三つぐらい電車逃してんだぞ」
「れ、れんれーん……。ゆ、許して……?」
「分かった」
うわぁ……優しい!
「許さん」
パコーン。
「のぎゃぁぁぁぁぁぁあああ!!!!」
こんな感じで、あたし達の休日は始まったのでした。
「ねえ、森! 東京だよ!」
「あんまりハシャがない方がいいよ姉さん」
「なんでー、東京だよ?」
「いや、東京だけど……」
そう、あたし達は東京に来たのだ!
四ッ谷付近らしいよ。あたし四ッ谷とかよく分からないけど。
「ねえねえここって四ッ谷?」
「さあ? 俺もよくわからん。あの生徒会兄妹に聞けばいいんじゃ──」
れんれんが急に言うのをやめたので、どうかしたのかな? と思い、れんれんが見てる方向をあたしも見てみる。
え……?
「す、すごい……、ここが東京……?」
「そ、そうなんだと思うよ……、お兄ちゃん」
えぇ……。
一番東京とかに詳しそうな陽くんとミッちゃんが一番田舎っ子だったよ。
ほら、もう目が輝いちゃってる……。流石にビルはあたし達も見たことあるから大丈夫だと思ったけど、ダメでした。
「お兄ちゃん! お兄ちゃん! 見て、ビル!」
「うわぁ……、高いなあ……」
この通りだよ……。
この二人、案外世間知らずなのかも知れないね。
林達が東京へ出掛けてる間。
林達の通ってる学校の生徒会室。そこで、一人怪しい笑みを浮かべる人物がいた。
生徒会長だ。
彼は完璧な高校生活を送る為に様々な計画を立てていた。一年次には学年トップをとり続け、二年次では生徒会長になると……。
そして、三年次──。
「この学校をオレの理想に染める……。そのためには、あのバカが邪魔だ」
今、生徒会長が何を考えているのか。それはまだ、誰も知らない……。
次へ繋げる話ですが、結構適当に書いてしまいました。
何かおかしなところがあれば教えて下さい。一生懸命直します。
あと、もりりん達のキャラ設定を考えてくれた姉さん(友人)。oh.マイゴーは応募作品にしない事に決めました。