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地球最後の告白ゲーム【設定資料】

作者: 原案:七燈紗鳴 原作:フィーカス

 【あらすじ】


 僕は家の裏にすむ彼女に恋をしている。彼女は僕のことを知らない。

 小学校も中学校も高校も一緒だけど、僕は人見知りが激しく、クラスが一緒になることがなく、僕と彼女は今だ知り合いにすらなれずにいた。

 高校最後の夏の夏休み。最後の思い出になんとか彼女への告白を考えていた。

 そして、それは起こった。


 テレビを見ていると、「◯◯が××に告白しなければ、△△線で大きな脱線事故が起こる」というメッセージが流れた。

 そしてしばらくすると、予告通りに、とある都会での脱線事故が起こった。

 次に「◯◯が××に告白しなければ、△△の工場地帯で大規模な爆発事故が起こる」というメッセージ。

 数日後、またもや予告通り、その工場地帯で爆発事故が起こり、多数の犠牲者が出た。

 ただ事ではないと日本国民中が騒然とする中、メッセージは続く。

「◯◯が××に告白しなければ、同時に台風が三つ上陸し、壊滅な被害をもたらす」

「◯◯が××に告白しなければ、△△地方で大規模な地震が発生する」

 日に日に規模が大きくなる、告白不達成の罰ゲーム。だが、いくら日本中が協力しても、どれ一つ達成できず、被害はどんどん広がっていった。

 そして、最後に見たメッセージは、僕と彼女が知り合いになった時点から一ヶ月後に付き合うことができなければ、世界滅亡するというものだった。


【登場人物とか】


・主人公(緋川澪音<ひかわれいん>とかしておこう)

 主人公。家の裏に住む女の子に恋をしている。

 だが、不遇にも人見知りが激しい上に小学校、中学校、高校と彼女と同じ学校だったにも拘わらず、クラスがまったく一緒になれず、知り合いにすらなっていない。

 時々、彼女が家から出てくるのを覗いている。ストーカーだろうか。

 一応顔立ちはそこそこ美男子で、男子にも女子にもよく声をかけられる(が、人見知りなのでよほど仲良くないと一緒に行動しようとしない)。


・家の裏の彼女(氷見川永子<ひみがわえいこ>とかしておこう)

 主人公が惚れている彼女。主人公の家の裏に住んでいる。

 結構な美少女で、よく男子に声をかけられる。が、男性不信なので恋愛経験がない。なんで男性不信なのかは不明。多分父親からの暴力のせいだと思う。

 主人公の家の裏に住んでいるにも関わらず、主人公のことはよく知らない。早く家を出て、仲のいい女の子と登校する。


・同じクラスの女の子(喜多野沙奈<きたのさな>とかしておこう)

 主人公と同じクラスの女子。中学と高校で4回ほど同じクラス。主人公の数少ない仲がいい友達の一人。

 いろいろ面倒見がよく、たまに弁当を作ってきてくれたりする。

 多分主人公に惚れているんだが、気持ちを出せないでいる。

 男口調。だから男子とも結構よくしゃべる。


【告白ゲームシステム】


・テレビ画面や街頭モニターなどに、ある決まった間隔で、メッセージが流れる。


・メッセージは「◯◯が××に告白しなければ△△(罰ゲーム)が起こる」という形式で流れる。


・制限時間は基本的に2~5日間(告白相手との距離や年齢、職業などによって変わる)。


・同姓同名の人がいる場合、「○○県○○市の××」といった具合に特定される。それでも特定できない場合は顔写真が掲載される場合もある。


・告白成功とは、単に相手に「好きです。付き合ってください」と言って相手が「はい」と答えるだけでは駄目である。そこにお互い恋人関係になろうと思う意思が必要となる。


・相手との物理的距離が遠い、あるいは相手を探す難度が高いなど、会うことの難度が高いほど罰ゲームは軽微なものとなる(とはいっても何人も亡くなるレベルの罰ゲームではある)。


・告白のチャンスは一度のみ。失敗した場合、罰ゲームが開始される。


・制限時間が過ぎた場合も、罰ゲームが開始される。


・どうやら日本人だけがターゲットのようで、ほかの国にはそのような情報が一切入ってこれないようになっている。


【適当プロット】


・第1パート

 緋川澪音は、中学のころに家の裏に住んでいる少女、氷見川永子に恋をしていた。

 彼女とは小学生、中学生、高校と同じ学校であったにも拘わらず、性格とクラスのせいで知り合いにすら持っていけなかった。

 高校三年生の夏休み、せめて高校生活最後の思い出にと、補習授業の際に思い切って彼女に声をかけた。

 この日、澪音はやっと永子と知り合いとなれたのだった。


・第2パート

 澪音が補習の帰り、偶然一緒になった女友達、喜多川沙奈と帰っていると、大通りのモニターのテレビ画面がいきなり切り替わり、真っ暗になった。

 そのモニターには、「◯◯が××に告白しなければ、△△線で大きな脱線事故が起こる。制限時間は3日間」と書かれていた。

 誰かのいたずらだろう。そう思い、澪音は帰宅した。そして3日後、自宅近くの沿線で早朝、脱線事故が起こった。


・第3パート

 モニターのメッセージと事故のことが気になりながらも補習授業に行く。

 澪音は永子に声をかけようとするが、何故か沙奈が邪魔してくる。恋の邪魔すんなこのやろう。

 やはり沙奈もメッセージと事故のことが気になるようで、今日の一緒に帰ってほしいという。だから邪魔すんなと何度言ったら(ry

 仕方なしに一緒に帰る。なんとなしにまたモニターの前に立ち止り、じっとしていると、またもやメッセージが。今度は少し離れた工場地帯で爆発事故が起こるんだって。制限時間は5日間。

 あれは偶然だよ、と怖がる沙奈を励ましながら、家に帰る。そして5日後の昼、工場地帯で爆発事故が起こり、その出火のせいで多くの工場が焼かれ、多数の犠牲者がでた。


・第4パート

 工場地帯の爆発事故のニュースでは、昼の時点で爆発するようなものを扱っていた工場はなく、むしろ昼の時間帯は、安全確保のためにすべての機器を停止するという決まりがあり、爆発することはないといわれていた。

 不審な爆発、そしてニュースでは例のメッセージとの関連性が挙げられていた。

 当然のように、次のメッセージで掲載された人は名乗り出るように言われていた。

 しかし、なかなか名乗りを上げる人はおらず、次々と災害が起こっていく。

 澪音はこれを何とかできないかと考えつつ、永子のことがやはり気になっていた。こんなの時に何を考えているんだ澪音。


・第5パート

 マスコミも総力を挙げてメッセージの相手を探す中、とうとうメッセージに出た二人を発見。

 そして、二人の告白シーンがテレビ放送されるという異常事態が起こっていた。

 名指しされた男の告白、そしてそれを受ける女。周囲がはやし立てる中、二人抱き着くところまで見せたが、直後に罰ゲームが下される。

 カメラが回る中で告げられる二人の本音、「本当はこんなやつ好きじゃなかったのに」。本心でなければ告白成立にはならない。モニターのメッセージには重要なルールが記載されていた。

「お互いが恋人になる意思がなければならない」「告白のチャンスは一度きり」。

 そして、さらに追加されるメッセージにはこう書かれていた。

「緋川澪音が氷見川永子に、彼女と知り合ってから一カ月以内に告白をし、付き合うことができなければ、世界は滅亡する」


・第6パート

 夏休みが明け、学校ではメッセージの話題で持ち切りとなっていた。

 学校内ではもちろん、どちらかは知っている者ばかりである。

 何度も質問され、困惑する澪音。唯一味方だったのは沙奈だった。

 彼女と知り合って、もう半月以上は経った。もう時間はない。

 澪音は思い切って永子と話し合い、これからどうするかを決めた。

 結局、「お互いのことをよく知ろう」という結論になり、しばらく行動を共にしようとする。

 元から永子のことが好きだった澪音に問題はない。後は、永子が自分を好きになってくれるか。

 あれこれと趣味を話し、いろんなことをしてきた。半分デートだと思うようなこともしたが、どうも永子はその気になっていないようである。

 澪音はどうすれば永子に振り向いてもらえるのか、そしてどう告白すればよいのか。何日も考えていた。

 しかし、とある登校日、沙奈から屋上に呼び出される。

 そして、悩み迷う沙奈は澪音に告げた。

「私、澪音のことが好き。中学のころからずっと。たとえ世界が滅びても、この先ずっと好きでいられる自信がある。でも、今澪音が私を好きになっちゃうと、世界が滅亡しちゃう。だから、思い切って告白してきて。たとえ世界が滅亡しても、それは澪音のせいじゃないから」

 その言葉で、澪音は吹っ切れた。


・第7パート

 地球滅亡がかかった最終日。日本全国のモニターで、そのことが告げられたため、一部では世界の終わりと暴徒化した集団を抑える映像がニュースで流れていた。

 澪音はこの地球最後の日を静かに過ごすべく、家の裏の永子の家に呼び鈴を鳴らす。

 が、永子が出てきた瞬間、突然大量のマスコミがやってきて、今日どう告白するのかを映像に収めようとする。あるいは、インタビューをする。

 澪音は永子の手を引き、必死に逃げ回る。が、逃げる先にもマスコミが殺到。

 取り囲まれ、どうすればいいか迷った時、助けてくれたのは高校の生徒たちだった。

 マスコミを取り押さえる高校の友達、あるいは知らない生徒もいる。その中、澪音は永子の手を握り、必死に走り続ける。

 気がつけば、周りには誰もいない、二人きりの空間。街が一望できる、丘の上。

 昼間なのにきれいな夕焼けが見える。これが、世界が終わる前の風景なのか。

 そんな中、澪音は一緒に夕焼けを眺めていた永子に、この世界最後の告白を決意した。

「中学のころから、君が好きだった。ずっとずっと、君と一緒にいたいと思っていた。たとえ世界が滅亡したとしても、僕は君のことが好きだ。だから、世界が滅亡してもいい、君の素直な気持ちを聞かせてほしい。たとえそれがごめんなさいでも嫌いでも、君のその声で答えを聞けただけで、十分満足だから」

 その言葉に対し、永子は――


【エピローグ】

 まったく不思議なものだ。人間には「愛情」という感情があるらしい。

 それは別に男女に限った事でなく、親子などの間にも芽生える、非常に強い絆だという。

 しかし、今となっては好きだの愛してるだの、気持ちのない言葉が氾濫している。

 本当の愛情って何なのだろうか。我々はそれを知りたい。

 どうすれば知ることができるのか。試しに、このような実験をしてみたわけだ。

 不思議なことに、どんなに大きな事故が起ころうとも、なかなか愛情というのは芽生えなかった。知らない他人同士だからだろうか。

 まあ、いずれにせよ観察し続ける必要がある。またデータが必要になったら、再び実験でもしようか

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