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6、安和子の手紙
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幸和子へ
お母さんはしばらく帰れなくなってしまいました。知らせるのが遅くなってごめんね。
心配しないで。ちゃんと帰ってくるから、あなたは普段どおりに学校に行って、いつもどおりに生活してね。ご飯はお隣さんに頼んであるから大丈夫よね。何か困ったことがあったら、鷹木原の伯父さんか、場合によっては高任さんを頼りなさい。
いい? 絶対に、普段どおりにするのよ。
それからお母さんのことは探さないようにして。高任さんにも言わないほうがいい。何があったかは帰ってから教えてあげるから。
あとできるだけ水鏡はやめなさい。もちろん必要な分は仕方がないけど、不必要なことはしないこと。
くどいようだけど普段しないようなことはできる限りしないようにするのよ。お願いね。お母さんの言いつけは守ってね。
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