第12話 One of Thunder(お姉ちゃんに)
!超危険任務発生中!
【 カミド&カミラ VS 黒宗 】
ここは大森林フォレステスト。飛鳥型マモノ『黒宗』に対し雷の能を使うカミドと風の能を使うカミラが共闘している。
とてつもなく巨大な鴉の姿をした黒宗の一挙手一投足一撃に慄くしかないと思われていた小さな女の子たち。ましてや己の風雷に恐れを為すようではとても勝負にならないと思いきや、「飛翔」に憧れた妹の方が風を使いこなす…………いや、乗りこなす展開となり、黒宗の最大の有利たる “空” を奪うこととなる。
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何故ココにいるのだァ!!小娘!!
〈風船〉!!
「やっと会えたね鳥さん……。カミラも翔べたよ……!!」
「よくやったわねカミラ。あとはお姉ちゃんに任せていいよ」
クソッ!!クソッ!!!空は私のものだったのにッッ!!!!
…………いや、落ち着け……。私のしなければならないことは、即刻奴らを堕とすこと……ココを再び私だけのものにすること!!
そのために厄介なのはあの『風』だ。
奴らを包むような強風。上下左右360度攻め入る隙なく吹くあの風、恐らく奴らはあの風で飛んでいる。
………………ニヤァァァァ!!!!
「なんかあの鳥笑ってやがるです?ちょっとキモいです」
流石は私だ!簡単になって来たぞ……!!
要は、あの風を破りさえすれば!そこにいるのは矮小で幼気な娘が2匹!!
「何かしてくる気だな……です」
————ゾワァッ!!!!
…!?何ですか今のは……。またあの風の娘が……?でも、関係ありませんよ……!!
ブァサァッ——!!!!!!!!
「眩……っ!!」
「あんなに高く飛べるんですか!?あの鳥さん!」
さあご覧あれ!!この技こそが “死” の体現!!
ヒューーーーーーキュルキュルギュルギュル!!!!!!!!!!
「急降下と回転……です?!」
「鳥さんがド、ドリルみたいになっちゃってますよお姉ちゃん?!」
〈螺黒〉!!!!
(あれは……まずい……!!「カミラ!!これ動かして!!」
キュルルルルルルルルル!!!!!!!!!!
「——!!」
…………??
(何?何が起きて…?…………落ちてる?!)
「船が壊れたのか!です!?」
↓↓↓ ビュオォオォオォオォオ ↓↓↓
「お姉ちゃん!!」
「カミラ!船を!」
〈風船〉ぇ!!
「ハァ……ハァ……お姉ちゃん大丈夫?!」
「ありがとうカミラ……!!乗せてくれて助かったよ。間に合わなかったら…………、今のはまずいね……」
「風が抉られました……、その風を巻き込んでまた凶暴な技に……」
(この風の密度の〈風船〉を壊して突き進む程の威力…………)
フフ、フフフ…………如何でしたか!!まだまだ楽しんで頂きますよ〜〜!!
(当たれば即死は必至。そんな技…………)
「そんな技を…………妹に向けたのか…………!!」
————ゾォッッッッ!!!!!!!!!!
……こ……この威圧……!!さっきのはそっちの小娘だったか……っ!小癪な!!次は確実に粉微塵にしてやりますよ!!
〈螺ク…………
——死んだ。そう予感した。それは黒宗にとって初めての感覚だった。
相対した敵が自分より強大で、自分よりドス黒くて、自分より上にいると錯覚したのは。目の前の小さな女の子一人に背を向けて逃げ出したいとさえ思うような敗北感は。
全身の黒い羽が赤く変色しててもおかしくないと思えるほどに全身が煮えたつ悔しさがあったし、逆に、全身の黒い羽が青く変色しててこんなにも怖がっているのがバレているんじゃないかとも心配した。
板挟みの感情が引き起こした結果は、止まった足……いや翼に “タメ” を選択させた。限界ギリギリまで引き絞った弓のように。
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烏は汗をかかないが、この緊張に晒されたのなら、例え烏でも汗をかくだろう。
両者瞬間一撃必殺の構え。その緊張を破ったのは——
「…………お姉ちゃん?」
「…………!…………そうだよね」
小さな声でカミドは頷いた。
「ごめんカミラ!お姉ちゃん雷を怖がっちゃった…です!カミラが風を楽しんだのにね……」
気が……緩んだ…………!!!!!
〈矢螺黒〉!!!!
先程よりも速いですよォォ!!
「逆境にこそ奮い立たなくちゃ、絶望にこそ抗い闘わなくちゃ、一撃で天と地を引っくり返せる!
それこそが雷…………です!!!!」
横に真っ二つ。分かたれた天と地とを、さらに縦に真っ二つ。
その技の名は、そんな風に大きな斤で空間を絶ち切るような雷の、振り下ろされし一閃を表す。
〈天気天満大自在大字雷〉
〈〈〈〈 壱 〉〉〉〉
これは……私すら呑み込み墜とす……『落雷』……
〈断〉!!!!
ドン!!!!ガラガッシャアアアアアアアアン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
カミド&カミラ VS 黒宗 ——勝者、カミド&カミラ
ガクガクブルブル
「あ、相変わらずお姉ちゃんの雷は怖いですねぇ」ガクブル
「そうだねぇ……です……。降ろしてくれてありがとねぇ……です……」ガクブル
「でも…………」
「……?」
「相変わらず……お姉ちゃんの雷は凄いねぇ……!!」
「………………!!!」ニマニマ…!!
「でしょぉーー!!?お姉ちゃんは凄いのよおーー!!」ガバッ
「わっ!もうお姉ちゃん……!早くみんなのとこ行かないとですよ〜……」
「どんがらがっしゃん」は雷の擬音です。ヒライ神でそう学びました。
大字っていうのは(壱,弐,参……)みたいな難しい方の漢数字のことだと覚えて帰って下さい。
それにしてもネクロ=死、矢=シ=死、足してしねって…………。口悪っ




