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【Another】星の代理戦争~Twin Survive~  作者: 一 弓爾
一章 星の代理戦争 前編
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十二話 チーム

「頂川、お前の仲間達なんだが今回の騒動については……」


 光葵が話している途中で頂川が舎弟に言葉をかける。


「お前らすまん。今回のことは俺の不注意だった。信じれるか分からねぇが、俺は今魔法を使った代理戦争に参加している。だから一緒にいると危険な目に遭わせてしまう可能性があった。巻き込んじまって悪い!」


 頂川は頭を下げる。


「いえいえ、頂川さんのこと守れず逆に不甲斐ないっす。守ってくれてありがとうございました!」

 

 舎弟達も一斉に頭を下げる。


「お前ら……」


 頂川の目に涙が浮かぶ。


「俺達は頂川さんが今どんな状態なのか分からないです。でも、何か事情があるんですよね。今日あったことは誰にも言わないっす」


 舎弟達から、噓偽りを感じさせない言葉がある。


「すまん。そうしてほしい。明日、学校に登校した時に改めて次期番長については決めるつもりだ。それ以降は次期番長を守ってやってくれ!」


 頂川が舎弟全員の目を見て伝える。


「もちろんです! 頂川さん今までありがとうございました!」


 再度、舎弟達が頭を下げる。


 そして頂川が光葵を見て口を開く。


「この後話できるか?」


 光葵はそれに対して頷きで答える。


「お前ら今日はすまなかった。この人と話すことがあるから先に帰ってもらってもいいか?」


 頂川は後頭部に手を回しながら話す。


「分かりました!」と言い舎弟達は出ていく。


「悪ぃな。待たせちまった。少し話したくてな……」


 頂川は軽く頭を下げる。


「俺も話したかったからちょうどいいよ」


 光葵は気にしないでくれと、手を軽く振る。


「なんで俺が戦ってる所に来てくれたんだ? 急に襲われたから、色々驚いててな……」


「実は頂川が戦ってる所にちょうど遭遇したのは、ある人物を探してたからなんだ」


 光葵は怒りの感情が混ざるのを自覚する。


「ある人物……? 誰なんだそりゃ?」


 頂川は頭に疑問符を浮かべている。


「……大切な友達を傷つけた奴だ。代理戦争の参加者で悪魔サイド。倉知って名前の白衣の男だ」


 光葵は苛立ちをそのまま吐き捨てるように、言葉を出す。


「ダチ傷つけられたんなら、ムカつくわな……」


 頂川も同様に怒りを表情に出してくれる。


「…………頂川。もしよければ俺とチームを組まないか?」


 光葵は頂川の心根が良い奴だと踏み、提案を投げる。


「お! それ名案だな! 俺も一人で戦い続けるのは流石に厳しいと思ってたんだ」


 頂川がふっと顔を綻ばせる。


「よかった! ……一応聞くんだが、天使から守護センサーの説明はあったか?」


 光葵は頂川が〝急に襲われたから、色々驚いててな……〟と言っていたことが気になり、尋ねる。


「守護センサー? ああ~そんなこと言ってたな。あんま覚えてないけど」


 頂川は豪快に笑う。


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― 新着の感想 ―
舎弟さんたちはやっぱり一緒に戦うのはムリそうですね。頂川くんとは、いろいろ話が早そうです。
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