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美味い飯は酒と共に

一旦話しは置いとく流れとなり、食事をすることになる。

シスイとアオイは食事はどうかを聞けば、まだらしく。

ならば一緒に食べようと俺が提案した。


するとギルバートは少々何故か拗ねていたが、俺は出会いがある時は一度飲みかわして相手の動向などを見て判断することが多いのだ。


まあーただの酒好きなだけですが、何か!


テーブルには美味しそうな料理が並べられる。

レバ刺しや唐揚げっぽいやつ、衣薄いな。

豆腐は冷奴みたいだが、なーんか硬そうな。

肉も色取りはいいのに、炒めたままって感じじゃね。

お吸い物は........スープか?

卵みたいな黄色みはあるけど、食べてみないとわかんねえな。


酒は瓶に入ってる感じが3本。

白ワインと赤ワインか。

あと一本は色合い的にわかんね。


「まあーいいや、いただきます。」


パンと手を合わせたら、めっちゃ3人からの視線感じるんけど。


「これ...食事とつくってくれる方への感謝と食をいただく意味あいがあるのでお気になさらず。」

「ほほう、では我々も見習っておくべきだな。」


アオイの言葉に賛同するようにうんうんと頷くシスイとギルバートは手を合わせていただきます! と言い食事へと伸ばす。


まあー昔からの習慣を真似てくるのは悪い気はしないなあーって思いつつ、俺も酒の肴になるであろう料理へと向けることにする。


美味いか否か! いざ! じんじょうに勝負!!!


まずは唐揚げをパクっと口に入れると、下味的にも塩味が効いてはいるが肉はパサパサでスカスカ、噛めば噛むほどにガムでも食べてるような錯覚がして飲み込むのも肉の硬さが目立つ。


シスイ達はと思いみれば、黙々と食べては真顔。

ギルバートなんてあっちの料理に口が慣れてるせいか渋い顔をしている。

ぱちっと俺と目が合うと口パクで美味しくないですねと言われ苦笑して頷く。


他の料理も少しずつつまんで行くが、唐揚げ同様に美味しくもないし。塩味オンリーで調味料など皆無のごとく素材重視の味を考慮しているような料理ばかりだった。


腹は溜まるが俺が求めるは美味しい酒と料理なのだ!!


「酒飲みませんか?」

「そうでしたね、こちらの酒飲んでもらうのは初めてでしょうしあけて飲みましょう。」

「そだなー酒は美味いもんな。」


いま...酒は! っていいやがったな!

もうー我慢ならん!!!


テーブルに両手でバンと鳴らし俺は立ち上がると、3人して俺に注目してくるが気にせずに言葉を紡ぐ!


「お前たちの料理場に連れてけ!!!」

「は?」

「ど、どうしたんです?」

「あーやっぱりそう...なっちゃいますよねー。」


三者三様に突っ込まれるが、ギルバートはやはり俺の酒好きを理解しているぶん呆れつつも納得してくれる。

ギルバートなりに簡単な俺の酒好きを説明してくれ、俺自身がこんな料理じゃ美味い酒も飲めんから実力行使で作ると言えば、シスイとアオイは一旦考えてから態度改め悪い顔した。


「わかりました、我々もそちらの料理食べてみたいと思っていたんです!」

「だな、ギルバートがやたら熱弁してたしよ! 俺自身も美味しい酒っての飲んでみたいと興味はあったんだ協力するぜ!」

「白夜さんの料理上手いので僕も協力します。」

「サンキュー、じゃあ道案内と協力頼む!」


****


厨房に案内される道中は俺の奇怪な服とか髪色とか奇異の目で見られたが、まあーだいたい異世界じゃそんなもんだろうと頭の整理は済ませておいたので3人からの心配の声に笑顔で大丈夫だと伝えておいた。


すると逆になんでそこまで落ちつけるんだと疑問をもたれたが職業柄だと誤魔化しておいた。

実際に普段から落ち着いておかねえと、実力も判断もつけれんからなあーーー油断してたら死ぬもんな。


「ここですよ厨房。」

「お、意外と早いじゃん、どれどれーー料理人何人いんだ?」


少々の思考で歩いてたせいか到着宣言に驚きつつも、厨房を覗くとバタバタと行き交う料理人がいたり、リーダーだろう料理長だろう厳ついおっさんが指示を出していた。

他にも若い新人と中年男が料理の意見を言い合っている。

たぶんだが、作った料理の味見だろうな。


周囲を見てだいたい12人かね。


そんな感想を抱きつつ見てると厳ついおっさんが料理がひとだんらくしたのかバッチリと俺と目があった。

一瞬睨まれるような眼光と鋭い眼がこちらを観察しているように見える。


お、近づいて来た!


「げ!! グランが気づきやがった!!」

「うわーよりにもよってですね。」

「.......うううーー僕あの人苦手なのに!!」

「へーグランってんだ、あのおっさん。」

「「「おっさんって!!」」」


のしのしドスドスいい靴音を立てて近くまでくると、デカいずうたいに厳ついオーラが全力に出ていて、めっさ迫力ある凶暴熊っぽいな。


うん、こんな上司いたなああーーー懐かしい。


「おい! てめえら! ここは厨房なんだ! 何かようなのかーああん!!」


うへえ口悪いとこまでそっくりっすなあ。



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