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第三十三話 崩壊の始まり

 第三十三話です。


 悪党が軽く、崩壊する話です。


 そして、大ボスの上にさらなる大ボス登場。


 どうなる、結鶴!


 今日もよろしくお願い致します!



38


 浅野遼はガラスで出来たテーブルを拳で割った。


「くそがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 そして、オフィスにあるありとあらゆるものを投げ倒す。


 白石が何処かへ逃げたという話は聞いていたが、大騒ぎにならないというのはどういうことなのだ?


 何が起こっている?


 大体、そもそも論として、高々、大学生のガキ一人を殺すだけで何で、こんな目に合わないといけない?


 浅野は髪をかきむしっていた。


 すると、白石に続く、ナンバースリーのリュウ・スンゲが現れた。


「代表・・・・・・お客様です」


「勝手に入ってくんじゃねぇよ!」


 浅野がそう言うと、リュウの後ろから「随分と荒れとるのぅ? 坊や? 手を貸そうか?」とだみ声が聞こえる。


 近畿黒陽会、直系二次団体、浜組の浜大二郎だ。


 近畿黒陽会きっての武闘派組織で、刑罰会と提携を結んでいるが、基本的にこいつらは腕っぷしだけの頭の悪い連中であり、その頭脳の部分を自分たち、刑罰会が担っていたのだが・・・・・・


 事態が事態なだけにとうとう、こいつらがしゃしゃり出て来るか?


「何や? 藤宮んとこのガキ一人殺すのに手間取っているらしいやないか?」


「・・・・・・正直に言えば、あれだけの騒ぎを起こして、何故、あいつらが不問に処されているのかが分からない」


「あの会長のおっさん、裏で手を回しているらしいからなぁ? ウチらも手を貸したいんやけど、ヤクザは国会開会中に抗争を起こせないんや? すまんなぁ? 悪いが、後始末は頼むわぁ?」


「んだと? あんたらが東京に進出したいって言うから、あんたたちのルートから手に入れた、薬物をガキどもに提供するシノギを提供したんだろう? それにさっき、助けるようなことを言ったよな? それをーー」


「その態度や、坊や? 大人の世界には面子いう物があるんや? それを無視して、自分らの頭の良さをひけらかしたら、そら、オジサンも助ける気が起きんわぁ? そやなぁ、お前、藤宮のところに一緒に行こか、指詰めて?」


 それを聞いた、浅野は血の気が引く感覚を覚えた。


「ふざけるなよぉ! 何で、俺がそんなことをーー」


 すると、奥からいかついスーツ姿の男たちが現れる。


「お前ら! トップがやられそうなのに黙ってんのか!」


 そう言うと、リュウは「半グレに忠誠心なんて、ねぇすよ。俺らは別の組織に移ります」と言って、そっぽを向いて、どこかへ行った。


「この兄ちゃんはウチの組が貰ったで? 中々、見所があるからのぅ?」


「てめぇらぁぁぁぁぁぁぁ!」


 そう浅野が叫んだ時だった。


 突然、スマートフォンに着信が入った。


「出たら、えぇ、重要なことかもしれんからな?」


 着信元は埼玉の薬物工場の工場長に当たる、加藤だ。


 とりあえず、電話に出る。


 事態の打開になるかもしれないからだ。


「どうした?」


(代表! 助けてください! 工場が・・・・・・工場がぁ!)


 後ろでは銃声や男たちの断末魔の声が響き渡る。


 襲撃だ・・・・・・


 でも、何故、工場の場所まで分かったんだ?


 浅野は恐怖で膝が震えていた。


「さっ? 行こか?」


 しかし、次の瞬間だった。


 オフィスの下の階から大きな爆発音と地鳴りが響く。


「何や? どないした?」


「社長! 真木組の連中です! 真木組の連中が手榴弾を投げてきました!」


 あのガキのお守が直接、ここに攻め込んできただと・・・・・・


 殺される。


 そう考えた、浅野は気が付けば失禁してしまった。


「情けないのぅ? まぁ、こいつらに対応はやらせておけや? 帰るで?」


「よろしいんですか? こいつは?」


「あいつらにやらせて、ワシらは高みの見物や? 調子に乗った小僧には良い死に方やろう?」


 そう言って、浜と取り巻きの組員にリュウは何処かへと去って行った。


 銃声が聞こえ始めて、それは近くなってくる。


 浅野は自身の終焉が近くなる中で今度は脱糞をしてしまった。


 そして、ただ、笑いこけるしかなかった。


 時刻は午前三時四二分。


 一つの半グレ組織が瓦解を始めた。


 続く。


 次回、第三十四話 抗争ど真ん中


 アクションてんこ盛りの回です。


 ここまで、やっていいのかというぐらいに熾烈なアクションが繰り広げられます。


 明日もよろしくお願い致します

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