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第一話 極道の御曹司

 今年のお正月以来、約三カ月ぶりの投稿です。


 また、私、初めてのテレビで言うゴールデンタイムでの投稿でここから四〇話連続で毎日投稿するのですが、皆様の熱いご拝読を期待しております。


 今日は「機動戦士ガンダム水星の魔女」や「鬼滅の刃」などのテレビやなろうサイトでも強敵揃いの日付と時間帯に初回を持っていきましたが、それでもご拝読を願いたい!


 お時間あれば、ゆっくり、お楽しみください!


 画面上に浮かんでいた、彼女を眺めてみると、イギリス人とのダブルというだけあって、色白の肌と大きな目が目立っていた。


「なぁ、ベイカーって良くねぇ?」


 目の前にいる、川尻はタバコを吸いながら、ビールを飲み干す。


 田代という同級生のマンションにおいて、皆で飲んでいるのだが、酔った挙句とは言え、自分の憧れの存在である、ベイカー・鈴の隠し撮り写真をまざまざと見せつけられて、その鈴をネタにした猥談の数々を披露されるのは耐え難い苦痛だった。


「ベイカー、売れない芸能人だろう?」


「高校の時に特撮に出て以来、仕事無くて、バイト漬けだってさ? サークルにも入らずに仕事熱心ですよぉ?」


 男たちの下品な笑いが室内に響き渡る。


「仕事無いから、せめて、学は付けたいって、ウチの大学来たの? あいつ、推薦入学だろう?」


「あいつ、頭良いけど、家が貧乏らしくて、学費が安い、ウチの大学に来たんだってさ? 俺たちからすれば、幼年部からのエレベーター組は人間じゃないのにさ?」


 止めろ。


 彼女をバカにするな。


 彼女は優しい人なんだ。


 お前らみたいな金があるだけでウチの大学に来た、不良どもに何が分かる。


 赤木晴斗はそう、大声を出して、全員を殴り倒したいが、喧嘩になっても、川尻や田代に本村などに勝てるか分からないし、そうすれば、自分は永遠に学内で一人だ。


 この仮面を被っているかのような友人関係を破綻させてまで、彼女を守ったとしても、彼女は自分に振り向いてくれるかが分からない。


 そんな時だった。


「ベイカー、犯すか?」


 川尻がにんまりと自分に向かって、整った歯を見せる。


「相手は芸能人だろう・・・・・・そんなことしたら、何か、僕たち、消されるんじゃない?」


 晴斗が曇った声でそう言う。


「そしたら、俺の父親に頼んで、枕営業とかしてもらおうかな? 俺の親父は与党の衆院議員なんだぜ? 売れない芸能人ぐらいは俺たちで仲良く頂けるかもしれないぜ?」


 そう言って、周りの田代と本村も「そいつは良いなぁ?」とか「ベイカーって、胸、どのぐらいだっけ?」と言い出す。


 こいつら、親が金持ちなんであって、自分たちには何の力もない癖に・・・・・・


 そう言い放ち、仮に冗談であったとしても、鈴を強姦すると言う計画を阻止したいが、言い出せない自分がいる事実を痛感していた、晴斗だった。



 秋山結鶴は東京メトロ渋谷線の渋谷駅のホームを夢中になって、走っていた。


「待てぇぇぇぇ!」


 そう叫ぶ、駅員は贅肉を無駄に蓄えた体で走るのに疲れて、すぐに追うのを諦めるが、結鶴はそれには振り返ることなく、ただひたすら、目の前のスーツ姿の男を追う。


 事の発端は単純だ。


 目の前の追っている男が女子高生に痴漢行為をしたのだ。


 それを発見した、結鶴が問い詰めると、結鶴は思いっきり、殴られて、男はそのまま逃走。


 無意味に殴られたので、腹が立って、とりあえず、追いかけることにしたのだ。


 俺のこと、誰だか、分かっていて、そんな事したんだろうな?


 ぶっ殺す・・・・・・


 もっとも、ここまで目立つと後々、面倒くさいが?


 しかし、あいつは速い・・・・・・


 かなり、鍛えているな?


 アスリート?


 それにしては歳を取り過ぎているようには思えるが、この俊敏性は異常だ。


 階段を進むと、追っていた男がいきなり、こちらを向き直り、飛びかかって来る。


 結鶴は手すりを飛び越える形で反対側の階段へと跳ね上がる。


 男は実践的な格闘技のファイティングポーズであろう、構えから、こちらを睨み据えた後に再び、階段を走り出す。


 こいつ・・・・・・見たことあるぞ?


 SPだ。


 総理に同行しているSPの警部で、鮫島とかいう奴だ。


 そのエリート警察官が痴漢行為とはな?


 警察のモラル低下が全国的に問題にはなっているが、それが目の前の事象として、現れるなんて?


 ウチの会長は大喜びだろうなぁ?


 警察が大嫌いだし?


 そう思考を働かせる中で、鮫島らしき男が外に出ると、結鶴も外へと出る。


「クソガキィ!」


 鮫島が階段から突き落とそうと、入り口で腹に向かって、蹴りを入れる。


 しかし、結鶴はそれをキャッチする。


「なっ!」


「容易に蹴りを入れるのは素人の発想って、警備部で習わなかったか?」


 鮫島の顔から血の気が引くと同時に片足だけで立っている、同人の足に柔道の小内刈りの要領で足を入れると、柔道においてははるかに結鶴よりも強いはずの鮫島は容易に倒れた。


 そして、その顔面を思いっきり、踏んづける。


「貴様ぁ・・・・・・公務執行妨害・・・・・・」


「追い詰められたら、権力笠に着るタイプ? 警察官が痴漢していい口実にならないよ?」


 結鶴は延々と顔面を踏み続ける。


 すると、そこに「若ぁ!」と声がかかる。


 何で、宮崎がこんなところまで付けているんだよ?


 会長曰く、しっかり、学校行けという事か?


「宮崎!」


「車乗ってください! 今からでも、学校行けます!」


 そう言ったと同時に結鶴は宮崎の方へと向かって行った。


「待てよ! 警察官にこんなことして、ただで済むと思うなよ!」


 鮫島がそう言うと、結鶴は「警察官なのに、俺のことを知らない?」とだけ言った。


 すると、鮫島は「知るか! お前みたいなクソガキぃ!」と言ったのを聞いた後に宮崎の下へと走る。


「あっ! いたぁ!」


「捕まえたぞ! 痴漢!」


「違う! 俺はやっていない! 俺は警察官だぁ!」


 鮫島と駅員や鉄道警察隊の喧騒を尻目に結鶴は宮崎の下へと走ると、宮崎が用意したトヨタハイエースに乗り込む。


「若、人助けなんかしないと言っていましたよね?」


 宮崎は怒りに満ちた、顔つきを浮かべていた。


 目の前で運転する〝会社〟の〝社員〟である、大園は笑いながら、その様子を眺めていた。


「あいつ、俺のことを殴って逃げたから、追いかけて遊んでやった。そしたら、あれだろう? いい気味さ?」


「大事になったら、どうするんです。SNSに乗ったらアウト。学校に遅刻したら、親父さんに指詰められますよ!」


「会長だろう? 親父なんかじゃない。向こうだって、そのつもりだ」


 自分の父親は関西最大の指定暴力団の会長。


 というよりも日本最大の指定暴力団黒陽会会長、藤宮勇作その人であるが、自分はその妾の子で、その妾だった母親が職場でのパワハラと過労で疲れて、自殺をして、児童養護施設に送られた青春時代を送っていたら、黒陽会会長となった藤宮の援助が始まった。


 一人で暮らしながら、高校を卒業し、一般的にはお坊ちゃんやお嬢ちゃんの通う、青川学院大学の国際政治学部に通っている二年生だ。


 推薦入学で入り、給与型奨学金という給付の条件が成績優秀でなければいけない、無利子の奨学金の影響で極端に学費が安いから、金には不自由しないが、その血縁上は父親である、会長は真面目に大学に行かなかったら、指を詰めて、コンクリ詰めにして殺すと言い切ったので、コンパにも行かず、サークルにも入らず、家庭教師のアルバイトと大学での勉強の行き来に皆が〝会社〟と呼ぶ黒陽会系直系二次団体の暴力団組織である、真木組で実践的な格闘戦や銃火器の扱い方の習得などの実践を組長の真木から直々に習い、裏社会のあれこれの学習と世話を真木組の若頭の宮崎から受け、裏社会の法的理論武装は黒陽会の顧問弁護士の宇藤からオンラインで習うと言った、極めて、異常な学生生活を送っているのだ。


 青春なんて、あったものじゃない。


「俺はねぇ、親が糞みたいな奴だったから、学校なんて、行かせてもらえなくて、ヤクザになったんですよ。若が羨ましいですよ? あんな綺麗な学校に行けて、遅刻しようとして、親父さんに指を詰められかけるなんて・・・・・・」


 車は表参道の辺りを過ぎるとあっと言う間に渋谷にある、青川学院大学のキャンパスが近づいてくる。


「皮肉だな? こういう過酷な学生生活が羨ましいと思わないぞ、一般の学生は?」


「若、自分がヤクザの大親分のご子息であることを自覚してください」


「・・・・・・」


 車が青川学院大学の渋谷キャンパス前に着く。


「俺たちはここまでです。残り十分でしょう。走って」


「・・・・・・さっきの騒動の結末は教えてくれよ」


「あなたに関係があるんですか?」


 宮崎がそう言う中で、車を出ると、そのまま学内の中へと走り抜けていった。


 朝から、走り続けていたので、口の中が鉄臭い味で一杯だった。


 続く。


 次回、第二話「淡い思いと追跡者達」


 毎日投稿が初めてなので、予約し忘れないか大変ですが、明日もよろしくお願い致します。

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