私と話を聞かない龍王
2話 私はチート少女2
「キィ〜ン」
眠りについてから数分後、結界を攻撃される音と衝撃で私のお昼寝は中断された。
「なによ……」
イライラしながら周囲を見渡すが何も見当たらない。
もう少し寝よ……
「キィ〜ン!」
さっきよりも強い衝撃が襲う。
え?……上?
イライラしながら上空の影を見ると、巨大な翼を持つ真っ黒な龍と目が合う。
「これ……破られる……」
結界を解きベッドから距離を取る。
「エンシェントアークドラゴン……」
鑑定
種族名「エンシェントアークドラゴン」、称号「龍王」
「強い……」
めんどくさい……
「別に危害を加えるつもりはないの……」
龍の口が開き、光が収束する……
チッ……
「万物の鏡、火精霊の吐息」
龍の光線と火魔法の衝突が凄まじい衝撃波を生む。
「ちょっと!危ないでしょ」
(ベッドが)
龍王の口に光が収束する……
「やらせない……万物の鏡、雷精の矢」
雷の矢が光の収束をかき消す。
「貴様何者だ?」
「やっぱり喋れるじゃん、私はクウキ、人間だよ」
喋るタイプ魔物は経験上嘘を嫌う。
怒らせないよう慎重にいこう……
「クウキよ。我神聖なる領域に、貴様。何をしにきた?」
「昼寝しにきたの。」
「……えっ昼寝?」
「そう昼寝。」
「……この最果てのダンジョンに昼寝だと?」
「そう……だから邪魔しないで。」
「貴様ぁ!嘘を吐くなぁぁぁ」
龍王は激昂した。
「えぇ……嘘ついてない……」
「その馬鹿げた魔力、まさか魔王の転生体か?」
「違う……ただの女の子」
「最古の魔王の証を盗みにきたのだろ?」
「違う……てかなにそれ……」
「あれは誰にも渡さない。消えろぉこの侵入者がぁ!」
「話し聞いてよ……戦いたくない……」
「死ねぇぇ」
えぇ……
龍王の魔力が膨れ上がる。
話し合いは失敗……
応戦しなきゃ!
「万物の鏡、海皇の鎖」
抗えない激流の鎖
龍王の顔に絡まり、動きを止める……
「舐めるなぁ!」
やば、千切れた……
「食らえぇ断絶爪」
え?戦技使えるの……
ギリギリで避ける。
私がさっきまでいた地面は空間が切り裂かれ、文字通り無くなっていた。
できるだけ穏便にしたかったのに……
「もう、疲れたなぁ。」
「万物の鏡、運命の全剣」
龍王に向かって跳躍、本物の戦技を叩き込む。
「断絶爪」
龍王もそれに合わせる。
龍王の爪と私の剣が衝突……
しない。
衝撃波が発生……
しない。
運命は決まっている。
仮定はいらない
結果だけでいい
私の剣はただただ龍王の首を落とした。
「話し合いで解決してくれたら良かったのに……」
魔石になった龍王をポケットにしまい、ベッドに横になる。
これでゆっくり寝れる……
私は再び夢の中へ旅だった。
この日……世界は魔王復活に一歩近づいた……
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