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ルームメイトは乙女ゲームのヒロインらしいよ?  作者: Nakk
番外編 中編(一花Side)
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25話 鴻城家は変わってる

 


「いっちゃ~ん! ぶふっ!」


 扉が豪快に開かれて、そこから突進してきた葉月を避けたら、そのまま転んで地面に突っ伏した。すぐ起き上がって頬を膨らませ、避けたあたしをむーって恨みがましく見上げてくる。


「なんで避けるの~?」

「いきなり飛びついてくる方が悪い」


 あたしはベタベタするのは好きじゃないしな。


 そんなやり取りをしていたら、扉の方から葉月の父親である浩司(こうじ)さんがクスクス笑いながら「いらっしゃい、一花ちゃん」と声を掛けてきた。葉月をひょいっと抱え上げて、あたしの後ろに立っていた苦笑している兄さんの方に視線を向けている。


「優一君もいらっしゃい。魁人(かいと)君ももう来てるよ」

「いつもすいません。お邪魔してしまって」

「邪魔だなんてとんでもない。こっちこそ、葉月と仲良くしてくれて嬉しいよ」


 兄さんが「いつも」と言ったように、最近はこの屋敷に来る回数が増えている。兄さんがいつも付き添ってくれた。


 ここの屋敷には色んな本があるから、それ目当てで来るようになったが......母さんに言ったら一人で来るのはダメだと禁止された。「鴻城(こうじょう)に巻き込まれたら大変なのよ」と、疲れたような声を出していた。巻き込まれたら大変の意味は、言われたこの時はさっぱり分かっていなかった。


 ちなみに魁人君というのは、葉月の従兄だ。兄さんと同い年で仲がいい。葉月の母親並みに葉月を溺愛している。最近知った。


 あと、ここに来るようになって、母さんの「巻き込まれたら大変」という意味も分かった。


「さっきホットケーキ焼いてね。ちょうどよかっ......うわっ!?」

「きゃー♪」


 屋敷の中に入った直後、葉月を抱えたまま浩司さんが消えた。

 何も間違ってない。文字通り目の前から消えた。またか......と思ったよ。


 そっと、目の前の『落とし穴』の中を「あはは.....」と困ったように笑う兄さんと一緒に覗き込むと......ガバっと勢いよく落とし穴の縁に手をかける浩司さん。「じゃ~んぷ!」と葉月が飛び出てきて、華麗に着地している。


「大丈夫ですか?」

「ゆ、油断した......さっきはこれ機能しなかったのに......」


 はーはーっと、必死に落とし穴から這い摺り出てきた浩司さんに「パパ~もう一回! もう一回!」と抱きついている葉月に、少しは労われと思ってしまう。


「あはは......葉月、もう一回はちょっとパパ、心臓に悪いかなぁ」

「むー!」

「そんな口を閉ざして膨れてると、ハチミツいっぱいのホットケーキが入らなくなっちゃうよ?」

「いっぱい!?」

「葉月の大好きな生クリームもたっぷりね」

「食べる~!」


 また「きゃ~♪」と嬉しそうに自分の父親に抱きついている葉月は、ホットケーキのことで今の落とし穴のことなんかもう忘れているのだろう。さすがは葉月の父親。扱いが慣れている。


 よっと浩司さんが立ち上がった直後、落とし穴の床はガコンという音を立てて、普通の床に戻っていった。その様子を見て、つい溜め息が零れてしまう。


 この屋敷、こういうトラップがいっぱいあるんだよ。いきなり壁からロープが出てきたり、扉を開けると突風が巻き起こったり。ここに来るようになって、あたしも何度か巻き添えを喰らっている。葉月は楽しそうに飛んだり跳ねたりしてるが、たまったもんじゃない。


 なんでこんなトラップだらけなんだよ!? と、葉月に聞いたら、ケロっとした顔で「面白いよ?」と返された。あとで兄さんに聞いたら、これは鴻城の教育の一環らしい。身体能力の向上と、臨機応変に対応する力を培うためだとか。


 ......いや、おかしいだろ!? 普通に暮らせよ! というツッコミを、何度心の中でしたか分からない。


 今日は普通に書斎まで辿り着きたいものだな、とか考えていたら、歩いている先からメイドの格好をした人間が近寄って来た。無表情で。


「浩司様」

「ああ、メイド長。どうしたの?」

美鈴(みすず)様から連絡が」

「美鈴さんから? どうしたんだろう。そろそろ帰ってくるよね?」

「少しトラブルがあったみたいで」

「ママ、トラブル~? 帰ってこれない?」

「あはは、大丈夫だよ、葉月。ママはちゃんと帰ってくるからね。メイド長と一緒に先に魁人君のところに向かってて? じゃあ、メイド長。葉月と一花ちゃんと優一君を、魁人君のところにお願いしていいかな? 僕も美鈴さんに詳細聞いてから、すぐに行くから」

「かしこまりました」


 そう言うと、浩司さんは踵を返して小走りで行ってしまった。父親がいなくなったから少し不機嫌そうに葉月はまた頬を膨らませてる。全くしょうがない。こいつ、本当に今の両親が好きだな。


 ぶふっとその膨れた頬を両手で挟んで萎ませると、きょとんとした目を向けてくる。


「すぐに戻ってくると言ってただろうが。そんな膨れるな」

「らっれ~」

「一花、落ち込んでる葉月ちゃんを励ましたいのは分かるけど、もっと素直に励ましてもいいんじゃないかな?」


 また困ったように笑って、兄さんが後ろからポンっとあたしの頭に手を置いてきた。


 励ましじゃないんだよ、兄さん。ただ事実を言っただけじゃないか。それに何でそんなことをここで言うんだ。ほら見ろ。葉月が「はげましっ!」って目を無駄にキラキラさせてきた。


「いっちゃんに励まされた!」

「良かったですね、葉月お嬢様」


 ちっとも良さそうに見えない無表情のメイド長が、キラキラした葉月に返しているのを聞いて恥ずかしくなってきた。やめろ、見るな! そんなキラキラした目で見てくるな! 兄さんも、そんなおかしそうにクスクス笑うな!?


「今度はいっちゃんを励ます!」

「いらん! いいから、それよりさっさと書斎に行くぞ! 昨日の続きを早く読みたいんだ!」

「いっちゃん、照れてる~」

「照れてない!」

「あのね~、いっちゃん。今日のホットケーキね~、はちみつたっぷりなんだよ~! いっちゃんに一口あげる~!」

「全く聞いてないな!? あと、あたしもお前の父親が言ってたの聞いてたから、わざわざ教えてくるな!」

「あ、でも生クリームは譲れない!」

「いらんわ!?」


 ついつい葉月にツッコんで歩いてたら、何故かカチっと音がした。


 ......しまった。何かのスイッチを踏んだ。

 直後、ドンッ! と音が後方でしたと思ったら、何故か大岩が天井から落ちてきたのが見える。......なんで普通の屋敷であんな大岩が落ちてくるんだよ!? いや違う! 普通じゃない屋敷だったな!!


「あの大岩が転がってくるより先に、目的地に辿り着いてくださいませ」

「何で転がってくるんだよ!?」

「この廊下は傾斜がついております」

「つけるなよ、そんなもの!?」


 やけに冷静にそう告げてきて腕時計を見ているメイド長を見上げると、ゴゴゴッと音を出して、大岩がこっちに向かってくる音が聞こえてきた。このままじゃ潰される!? 兄さん、そんな「まいったな~」って笑いながら言う事じゃないだろ!?


 葉月の「あはは~♪」と楽しそうにしている笑い声を聞きながら、必死で走って逃げたのは言うまでもない。


 この屋敷、おかしすぎる!!


 ◇ ◇ ◇


「ねーねー、いっちゃん。まだそんなの読んでるの~?」

「当たり前だ。この世界がどんな世界か、ちゃんと把握しとかないと......」


 ハアと溜め息をつきながら、やっと辿り着いた書斎で本を捲っていると、横からまた葉月が覗き込んできた。メイド長は、さっき葉月の父親が作ったというホットケーキを取りに行ってしまった。そういえば、あの人が汗かいているところをまだ見たことないな。


「本当に興味深いなぁ、一花のその話は」

「なんだ、優一。信じてるのか?」

「だって魁人。本当に一花の言う転生が事実だとしたら、すごいことじゃないか。輪廻転生があるってことなんだよ?」


 ふふって笑いながら、兄さんは隣に座っている魁人さんにそう答えていた。あたしと葉月に前世の記憶があるということを、兄さんは面白がっているみたいだ。


 葉月がこの前ポロっと話しちゃったんだよな。気味悪がられると思って話してなかったのに、予想外に兄さんは興味津々で聞いてきた。魁人さんは信じてないみたいだけど、特にあたしらを不審者みたいに見てくることはない。


 実際、葉月が話しちゃった時は焦ったけどな。

 こっちの家族に気味悪がられたりしたら......さすがに凹む。


「それにさ、一花のこの冷静さ、とても子供に見えないよ。それに頭の回転の速さといい、家にある医学書も理解してるみたいだし、こんなに流暢に話している。そんなの普通の3歳児にできないでしょ? 葉月ちゃんもそうじゃないかなぁ」

「何言ってるんだ、優一? 葉月は天才だ。それにこんな可愛いんだぞ。前世なんて関係ないさ」

「あはは、容姿は確かにそうかもだけどね」


 魁人さんの葉月自慢がまた始まった。可愛い可愛いと言っているその様子は、あたしの姉と少し被る。だが、魁人さん。兄さんが言ってるのは容姿のことじゃないと思う。あと兄さん、葉月はちっとも冷静ではない。断言する。


「いっちゃん、みて~」

「ん?」

「ど~ん!」


 葉月がそう言うと同時に、あたしの頬を凄い勢いで風が通り過ぎていった。その直後、後ろでドン! という何かがぶつかった音が聞こえて、何かがパラパラと砕ける音が聞こえてくる。


 ......なんだ、今のは?

 目の前の葉月は手に何か筒状のものをいつの間にか持っていて、「ありゃ?」と間抜けな声を出していた。今の「ありゃ?」とはなんだ? 恐る恐る後ろを振り返って見てみると、壁に大きく穴が出来ていた。


 もしかして......今、こいつが何かしたのか? こいつがこの筒状のもので、あの穴を作ったのか!? はああ!!? あたしも言葉を失ったが、兄さんたちもいきなりのことで呆けていた。


「失敗しちゃった」

「何が失敗だ!?」

「これ、作ってみたんだよ~。ほら~、あのアニメにも出てくるやつ~。空気が出てくるの~」


 それは、あれか!? あの“ト”から始まるアニメのことか!? そういや、確かにそんなのあったな! ってそれどころじゃないわ!?


「なんでそんな危険なもの作ってるんだよ!?」

「ちがうよ~。本当はね、もっとふわふわな風が出てくる予定だったんだよ~」

「あれのどこがふわふわだ!?」

「だから、失敗~。えへへ~」


 えへへじゃないわ!? あたしに当たったらどうするんだよ!!


 穴が開いた壁を指さしながらツッコんでも、葉月はヘラヘラ笑うばかり。こいつにこれを持たせるのは危険すぎる! すぐ葉月の手から奪い取ると、むーって途端に不機嫌そうになった。


「すごい......すごいよ、葉月! こんなの作っちゃうなんて、やっぱり葉月は天才だ!」

「きゃー♪ たか~い♪」


 魁人さんが興奮気味に不機嫌だった葉月を持ち上げて、一気に葉月の機嫌も直ったらしい。その状態でクルクルと楽しそうに笑っている二人を見て、イラっとした。


 葉月に前世の記憶は必要なかったかもしれない。この筒状のものもそうだけど、やたら何かを作りたがる。この前は手裏剣を作っていた。しかもちゃんと鉄製のものだ。いきなりどこからか溶接用のマスクを取り出して、作り出した。どっから取り出したというツッコミも追いつかないまま、あたしも茫然とするしかなかったんだよ。


 危険だ。本当に。


「あはは、葉月ちゃんは本当にすごいなぁ。これも前世の知識なのかい、一花?」

「兄さん、普通はこんなの作れないんだよ。向こうでも架空のものだったんだ」

「それを作っちゃったの? それはそれですごいなぁ。それに架空の物でも、こんなものを考え付いた人がいるってことだろ。本当に興味深いよ」


 どこかキラキラと目を輝かせて、兄さんも楽しそうに二人を見ている。そんなものに興味を持つなと言いたい。ソロっと、さっき葉月から奪った筒状の物に視線を向けた。ハアと自然と溜め息が出てくる。


 こういう危険なモノを見て、段々慣れてきている自分がいる。

 この鴻城家に来るようになったからか? あたしの前世での常識も壊れかけているんだが。同じ前世持ちの葉月がこういう兵器まがいの物を作るせいだな。あと、この鴻城家の屋敷の異常さのせいだ。


 何よりも──。


「は~づきぃ! たっだいまぁ!!」

「ママだぁ~!」


 ──絶対、あの人の存在も大きい。


 いきなり葉月が開けた大穴から、葉月の母親、美鈴さんが乗り込んできた。


 あー、帰ってきた......と思いながら、「きゃ~♪」と言いながら楽しそうに駆け寄っていく葉月を、それはもう嬉しそうに抱き上げているのが視界に入ってくる。ツッコまない。そう、あたしはもうツッコまない。美鈴さんが何故、迷彩の軍事服を着ているのかにツッコんではいけない。


「ん~! 葉月、お帰りのチューして、チュー! ママ、とっても頑張ってきたの!」

「ちゅ~!」

「あ~、だめ! 癒される! これ、この癒しが欲しかったのよ! あのクソ親父に一発ミサイルぶち込んでやろうと思ったけど、もうどうでもいっか!」


 おかしいだろ!! なんで簡単にミサイルって言葉が出てくるんだよ!? こんなところでそんなものをぶっ放そうとするな!! はっ......駄目だ。落ち着け、あたし。ツッコまない。そう、あたしはもうツッコまない。


「それより魁人。この穴どうしたの? この壁、こんな穴開いてた?」

「それが聞いてくださいよ、伯母さん! 葉月があっという間にこんなものを作りだしたんです!」

「何々~? え、何これ? 作ったの? 葉月が?」

「作ったぁ~♪」

「もう葉月は天才すぎる! それでそれで、これって何? これでこの大穴開けたって事?あ、じゃあ、あのイカれた親父をこれでぶっ飛ばせたりする?」


 ぅぉおおおい!? 違うだろ!!? 何故そこで目をキラキラさせるんだよ!?


 あの穴を見ろ! 大きいじゃないか!! こんなもの人に向けたら、ぶっ飛ばすどころか即死するわ!! まずこんなものを作った娘を窘めろ!! 魁人さんもいつの間にあたしの手から奪ってった!? あーくそ!! 心の中でのツッコミが止まらない!!


 美鈴さんは、常にこんな感じだ。


 軍事服着ていたり、やることも言う事も破天荒なんだ。


 この前なんか、空からパラシュートで降りてきたからな、この人。それで幼稚園に葉月のお迎え来てたから、開いた口が塞がらなかった。


 母さんはそんな美鈴さんにハアと溜め息つきながら「常識考えなさいよ!」と説教していたな。「これが私の常識だけど」と、全く聞いてなかったけど。


 しかも、葉月のやることは全てべた褒め。怒るところなんか見たことない。母親として怒るところは怒れよ、と何度言いたいと思ったか。葉月が可愛くて仕方ないらしい。


「こらこら、美鈴さん。さすがにそれは僕も止めざるを得ないよ。危ないから止めようね」


 この屋敷で唯一の常識人の浩司さんが、ちゃんと扉からこの部屋に入ってきて苦笑していた。美鈴さんがそれを聞いて「ちぇっ」と舌打ちしているのが聞こえてくる。


 これ、絶対使おうとしていた顔だ。でも、美鈴さんは浩司さんの言う事だけは聞く。ここ最近で分かった。


「いいじゃない。ちょっとくらい、やんちゃしても」

「まあまあ。あの人に騙されて悔しいのは分かるけど、葉月の為にも我慢しようね。葉月もあの人のこと好きなんだから」

「それ、ズルいわ。そんなこと言われたら、我慢するしかなくなるじゃない」

「ふふ、それが目的だからね」


 ポンポンと美鈴さんの頭に手を置いてる浩司さんに、ムスっとした顔を向けている美鈴さん。


 この夫婦、いつもこんな感じだ。イチャイチャしている空気が、見ているこっちまで伝わってくる。この部屋にはあたしたちもいるんだが、今は視界に入ってないだろう。


「パパ~、ズルい。私も撫でて~」

「あはは、いいよ」

「あら、駄目よ。葉月、ママともっとギューってして?」

「えへへ、ギュー」


 またまた嬉しそうにギューって美鈴さんに抱きついている葉月。


 本当に幸せそうに笑っている。


 この家族はいつもこうだ。揃うと、美鈴さんが葉月を嬉しそうに抱きしめて、抱きしめられてる葉月の頭を愛おしそうに浩司さんが撫でている。


 まぁ、この光景......実は気に入ってたりするんだけどな。



 この幸せそうな家族は、見ていてとても心があったかくなってくるんだ。



 3人が笑い合っているのを見て、こっちまで口元が緩んでしまう。


 葉月は変なもの作ったり、この屋敷は変わっていたり、母親は破天荒だったり、色々とあたしの中の常識は壊れていってるが。


「それで、葉月。今日は何してたの?」

「んん~? いっちゃんと遊んでた~」

「あら? 一花、いたのね。なんだ。いるならいるって言いなさいよ。あ、そうだ。北極の熊、持って帰る?」

「持って帰るってなんだ!? 連れて帰って来たのか!?」

「ちょっと一花。蘭花にツッコミ方がそっくりよ......遺伝って怖いわね」

「こっちのセリフなんだが!?」


 あたしに気づいて、またとんでもないことを言いだした美鈴さんに、やっぱりあたしは今日もツッコんでしまった。前の豹の子供も、この人が連れて帰ってきたんだよ!!


 さっきまでのほっこりした気持ち返せ!? 子が子なら親も親だな、やっぱり!! というか、葉月のこの性格、絶対この人の遺伝と影響だろ!? 前世の記憶、見事に上書きされてるな!!


「怒り方もそっくりね。優一は父親に似たのにね~」

「ね~」

「ね~......じゃないんだよ!? 自分達の非常識さをちょっとは自覚しろ!」

「「え?」」

「なんでそんな不思議そうな顔するんだ!?」


 2人そっくりな顔をされて、こっちが「え?」なんだよ!? あと、3歳児にこんな説教されることに、少しは疑問に思え!? なんで「え? 子供なのに、なんでそんなツッコミを?」って思わないんだよ!?


 そんなあたしたちを、浩司さんと兄さんと魁人さんは見て困ったように笑っていた。


 美鈴さんや葉月のせいで大分常識が変わっていってるが、


 でも、


 こんな日常を楽しく思う自分もいた。




 鴻城家との交流は、あたしの一部になったんだ。



読んでくれている皆様のおかげで、この作品を投稿して一年を迎えることが出来ました。

本当にありがとうございます。感想・ブクマ・評価・いいねも、全てが励みになっており、心の底から感謝しております。

今後ともどうぞ「ルームメイトは乙女ゲームのヒロインらしいよ?」をよろしくお願いいたします!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 2人の過去を見ることができるのは最高です 葉月可愛いいo>_<o [一言] まさか葉月は本当に天才ですか?本編ではそこまで明確に表現されていないように思えます⊙▽⊙
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