貴方たちと2人の少年
この小説は貴方たちと2人の少年の物語です。
貴方たちの選択で片方の少年の運命が決まります。
くれぐれも間違えないで下さい。
ある場所に誘い海浜と呼ばれる海浜があった。
そこで少年2人がよく遊んでいたそうな。
「なぁ、ヨウ!ここって夜の12時丁度になると何か起こるらしいぜ!」
「変な事言うのやめてよセナ…」
ヨウとセナ。2人は小学5年生で同じクラス。
幼稚園で出会って以来、それからずーっと仲がいい。
「どうせ12時にここに来いとかいうんでしょ…?」
「察しが良いじゃねぇかよ!11時半にここ集合な!」
「お母さんに怒られちゃうよ…」と言ったもののヨウはセナを1人でこの海浜に行かせるのは…と一抹の不安を覚えている。セナは覚えていないがヨウは覚えている。この海浜で起こった不思議な現象を…
彼らが五歳の時。この海浜で1匹の白い猫に出会った。
「キミは、ボクのコエをキケルカイ?」
ヨウはとても驚いた。それはそうだろう。猫が喋っているのだ。驚かない人間などいない。私も驚くよ。
「!? セナ!この猫さん喋ってるよ!?」
「なにいってるの?喋ってないよ!」
「え」ヨウは再び驚いた。自分にしか聞こえていないのかと思ったからだ。そうしてまた猫は喋る。
「コタエテヨ。」猫が強い口調で言う。ヨウの口が勝手に動いた。
「きこえるよ。」ヨウは自分の意志とは違う答えを勝手に喋ってしまった事に少し後悔する。嫌な予感がしたのだ。その予感は的中する。
「キコウトシナキャキコエナイノニ。キミはキコエルンダネ。キコエタコトゼッタイにホカのセイブツにハナシチャイケナイヨ。ヒドイメニアイタクナイダロウ?」ヨウはなにがなんだかわからない様子だ。まぁ、仕方ないだろう。私だって分からない。
「キミはコレカラ5ネンサキにイクコトニナル。キミのトナリにイルカレがこの海浜にイコウとイウダロウ。キミはソレをトメナキャイケナイ。ソレが、
「キケルモノ」
の宿命ダ。ワカッタカイ。ヤツらがキミをミチビクダロウ。キゲンは3日ダ。3日後にキミは5年サキにイク。ワタシはツカイ。コノ海浜でフロント、イワユル受付をシテイル。ソレとドウジニ、
「ミワケモノ」
とシテ、
「モノ」
がナニカをハンテイスル。ソレがワタシのシゴトダ」
「マチガッテモ。トナリのカレを、
「ミエルモノ」
にシテハイケナイ。マァナニをイッテルカワカラナイトオモウガ、3日イナイニセツメイガクルダロウ。
オソラクシャベル猫がクルダロウ。ソノトキはワタシのナカマダトオモエバイイ。幸運をイノルヨ。」
不思議な事が起こっている。その事以外考えられない。ヨウは心の中でそう思っていた。
因みに、私は
「ヨメルモノ」
私だってただのナレーションではないのである。
「ヨメルモノ」はこの世界に2人しか存在していない。
さて、ここで読者の皆様に2つの事を先に説明すべきだろう。1つ、これからヨウ君に襲いかかって来るモノが現れる。奴らはその世界に存在する化け物、
「コワレモノ」。奴らは人間を見つけ次第襲い、その人間の心臓と脳を奪う。理由はまだ教える事は出来ないが、少なくとも奴らの行動は理にかなっている。という事は言えているであろう。2つ、その世界は大まかに分けて3つ、さらにその3つのうち1つに2つの世界がある。合計6つ。その世界ひとつひとつに1体ずつ奴ら、「コワレモノ」が彼らを待ち受ける。この世界から脱出する方法は、この世界に存在する、
「コワレモノ」全てを「修復」する、またはこの世界全ての「コワレモノ」を◻️◻️すること。…?
おっと、私が皆さんにこの世界の説明をしているのがバレている様ですね。ちなみにこの説明はヨウ君にも
聞こえているでしょう。何故か?理由は簡単。ヨウ君も◻️◻️だからですよ。…これ以上喋ると私殺されそうですね笑。ですが、最後に一つだけ。
私は「ヨメルモノα」。この世界で唯一読者と話せる存在。もうひとつの「ヨメルモノ」は貴方たちとは、喋れない。これは、とってもとっても大事な事。
忘れない様に。そして話は進みだす…。
次回、第一世界
今後、貴方たちには選択肢を与える時があります。
選んだ選択肢によって物語は分岐していき、
結末が変わります。
この物語は読者様と共に進む、
異端ホラーストーリーです。
楽しんで頂ければ幸いです。