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平和な異世界魔物ライフ(仮称)  作者: かっしぃ
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第4話. 邂逅


「あー!やっと繋がった!」


--これ電話…?どちら様ですか??


彼をやっと見つけた。

生きててよかった。


「わたしはリンカ=ショーネ、この世界の女神だよー」


--あ、どうも……え?女神…様?


どうも信じきれてはいないみたい。

それでも様付けしてくれてるあたり日本人らしい。


「とりあえず君は今どこで何してるのかなー?」


まずは安否を確認したいな。現段階じゃ詳しいことまでは分からないからね。


--えっと……水の中?


……ん?どういうことなのー?

急いで繋がった端末--女神像の情報を調べる。

長く使われていなかったそれは、今はダンジョンの中にあるようだ。

え、ダンジョンの中??


「ちょっと君、魔物に襲われたりとかしてない??平気??」


せっかく見つけて安心できたのに、不安が募ってしまう。

でもこうして女神像と繋がっているということは安全……のはずだ。


--まもの…?あ、スライムみたいなやつは……食べました


「食べた!?え、君平気なの!?」


襲われたと思ったら襲ってた。やだこの男の子肉食系!

じゃなくて、それだけ必死だったってことかな。


--平気みたいです…よ?俺もスライムになってるみたいですし


この子は何を言ってるのだろうか。

言っている意味がよく分からず女神像のリンクを強くしてみる。

ずっと使ってなかった端末だからうまく起動しきれていないみたいだし。

これでせめて周囲の状況が把握できるはずだ。

向こうの端末からの情報はこちらの水晶が映してくれる。

音しか流れていなかった受信端末--水晶に青白い光が灯る。

そうして女神像の周囲の映像が映し出された。


……そこには、あの子をトラックから助けてくれた彼の姿は無くて、1匹のスライムがいただけだった。

ぷるぷると震えているようにも見える。


「君、本当にスライムになっちゃってるのねー…」


--そうみたいです……え、見えてるんですか


「ふふ…そうね、可愛らしいスライムちゃんが見えてるわよ」


言うと彼はピタッと動くのを止めた。

そしてさっきより少しだけ赤味がでている。

まぁスライムになっているなら水中でも呼吸を必要としないし、女神像の近くなら魔物にも襲われないだろうから、大丈夫…だろう。


「まぁそんなことはおいといて…」


--おいておくんですね…?


「まぁまぁ。まずは君の現状を把握しないとね

--!」


水晶に手をかざし、彼の内側--魂へとアクセスする。


「少しだけ、楽にしててね…」


--は、はい…


彼の魂の内側。

そこから彼の本質を知っていく。


(本当にスライムになってる…やっぱりあいつが関わってるのかな…)


「ちょっと君のこと調べる間に、君にあの時のことを見せててあげるね」


--あの時?


そうしてわたしがあの時--トラック事故の時、その後の出来事を見せてあげた…


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