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仮面α  作者: 霧咲 ユウ
4/22

事件現場。

□■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□


私は自転車に乗り、パトカーを追い掛けた。
















「…なっ…」








なんて事だろう…。


新たな犠牲者がそこにいた。








死体は袋に入れられ、運ばれた。








「あれ、涛生?学校サボってどうしたの?」


人混みの中に、孝明さんが居た。




「ゴホッ…ちょっと体調悪くて…。」


…孝明さんにも嘘をついた。




「風邪か?…昨日の雨、凄かったもんなぁ。」




…丁度いい理由が出来た。




「孝明さんこそ、どうして此処に?」


逆に問い返した。




「今からバイトなんだけど……まさか通り道で起きちまうとは…。」
















…結局私は、狂也を見つけられなかった。




ただ…事件現場で不審者を見たという目撃証言。








…仮面を付けた男。








狂也が家を出たのは容疑者にされているから…?




…謎は深まるばかり。








□■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□


「涛生ちゃ〜ん!」


家に入ろうとした時、後ろから声がした。


「渚!!」








【久木田 渚】。


成績優秀で優しくて、とても頼りになる友達だ。


私が2年に進級出来たのは、彼のおかげなのだ。








「急に休むから驚いたよ。大丈夫?」


渚は心配そうに言った。


「うん…少し良くなった。ちょうど今、病院に…。」








…また嘘を重ねた。


私は殺人現場にいたのだから。








「これ、今日授業でやった内容だよ。必ず目を通してね。」


「ありがと〜。」


私はノートを受け取った。








…いつも思う。


渚みたいな優等生が、何で私と同じ高校に居るのかな…って。








孝明さん…

私なんかより、渚の方が犯人に狙われそうだよ。


…男子の制服着てるけど、女の子みたいなんだもん。








「送って行こうか?」


そう思ったからつい…。


「まだ病み上がりでしょ、安静にしてなさい!」


眼鏡の奥の黒い瞳は笑顔だった。


「はーい。」


渚を見送って、家に入った。








□■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□


「…もしもし?」




…部屋に戻ったらケータイが鳴っていた。




「よぉー涛生、生きてたかー!」


「…奏太め〜!!」








電話をして来たのは、【真潮 奏太】。


これも一応友達。








「…と言うのは冗談で。今ニュースでお前ん家の近所が映ったからさ。」




…早いなぁ…もう報道されちゃうんだ。




「ホントだ…。」




…テレビを付けるとさっきいた事件現場が映っていた。




「今日学校来てねーし、ケータイかけても中々出ないから、ちょっと心配したんだぜ。」


「まさか私が死んだと思ったの?」


「世の中わかんねーからな。」








奏太は顔に合わず心配性だ。


でも…此処まで近所になってくると確かに物騒だ。








…報道陣は夜になっても帰らず、外はいつまでも騒がしかった。








□■□■□■□■□□■□■□■□■□□■□■□■□■□

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