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金箍を外し、冬真のスマホに電話する。
『もしもし、なんだー?』
「一緒に晩飯行かね? と思って誘ったがいくかー?」
『お! いくいく、情報交換とかしたいしな!』
「わかった。んじゃ今からそっちいくぞ」
電話をし終え、部屋を出る準備をして隣に向かう。
冬真の部屋の前にいくともうすでに冬真が廊下に出てきていた。
「よっ! んじゃいくぞ!」
俺達が飯を食べる広間『白夜』に入りバイキング形式だったので料理を持ってきてから話始める。
「んで冬真はどこまで進んだんだ?」
「俺か? 俺は今始まりの草原を抜けた先の初見殺しの森でレベ上げしてるところだ……所見殺しってだけあってな、俺も一回死に戻りしてデスペナでステータス低下がきつくて大変だったゎ。」
「へぇ、死に戻りしたのか……俺も明日いってみるか……
それで冬真のスキル構成はどんな感じなんだ?」
「おう、行ってみろ! 初見殺しって言っても注意してりゃまず死なないからな……1回目はパニクるとほぼ100%で死に戻りするけどな……
んで、スキル構成は剣術、剛腕、俊足、威圧、体術の物理特化構成だ。
それで一也はスキル構成はどんなのなんだ?あとどこまで進んだ?」
「俺は槍術、鍛治、生産者の心得、気配察知、土魔法の生産と戦闘の両方だな……そのあと気功法修得して条件満たして槍術がユニークの御影流槍術ってのになったな。
んで西の森に行って狼狩って専属の鍛治師見つけたな……防具は安くしてくれるらしい。
そんなもんか?調整終わったらその鍛治師に紹介してもらった場所で鍛治の修行だ」
「…………なんだその濃い内容は! まずいきなりユニークてはぁっ!? んでもって何で新しいスキル覚えてんの!? 西の森で死なないって何!? そこで死なないなら初見殺しの森とか楽勝だわっ!……はぁ、はぁ、いかん、一気に喋りすぎて疲れた……」
「まぁ落ち着け、ユニークスキルは俺も驚いた。スキルは練習してると覚えれるぞ?別にスキル石とか使わんでも。因みにこれはNPC情報だ。
んで西の森はなんか知らんけどダメージ食らわないようにどう動けば良いとかわかるんだゎ。気配察知とかもたぶん関係してると思うけどな」
実際リアルでそんなこと出来る気がしないからな……
少しなら分からないが……
ゲームしてたらリアルでも出来そうなんだよね……
やらないけどな!
「いや、NPCからそんな重要な情報もらえるのかよ……
即行草原行ってレベ上げしてたから知らんかった…」
今にも手と膝をつきorzの形になりそうなほど衝撃を受けている冬真に追い討ちをかける。
「それはダメだな。まずは散策、常識だろ? まぁ、ユニークスキルが手に入るとまではいかなくてもなんか良いこと有るかもしれないだろ」
まぁ、じいさん助けて連れていった家で頼んだスキルがユニークだとは思わなかったがな……
「いやいや、それが常識なのは少数だと思うぞ! 普通誰よりも早く次にいくためにレベル上げるだろ!? まあお前にはすでに抜かれたかもしれんが……」
まぁ、それもそうか、だけど草原行ってもあんだけ人いたらどんだけ急いでも角ウサギ4、5体位しか倒せそうにないけどな……
「まぁ、どっちでも良いだろ、俺は散策したかっただけだし。他は偶々だ。ところで色い教えてほしいんだが」
晩飯を食べ終わり部屋に戻るまでに情報を聞くことにする。
掲示板見るのめんどくさくて今の俺何も知らないからな!
「なんだ?」
「いや、行けるエリア増やすにはどうすりゃ良いんだ?
あと未開地に行ったら街とかどうなんの?」
「おい、それは公式サイトに書いてあっただろ……」
冬真にジト目で睨まれるが知らんもんは知らん。
冬真は諦めたように喋り始める。
「まず行けるエリアを増やすにはエリアボス、つまり街の南から東に広がる始まりの草原、初見殺しの森って呼ばれてるアインの森、西の森って呼ばれてる深緑の森、そして、北にある暗闇の洞窟のボスを倒すとそのフィールドの何処かにフィールドボスが出てくる。そのフィールドボスはパーティー単位じゃ倒せないらしくてレイドを組んで倒すんだ。レイドってのは5人パーティーが10組まで組める巨大な集まりのことだ。まぁ、まだ北の洞窟は入れないんだけどな……なんでも初心者殺しの森か西の森のボスを倒したプレイヤーかそのプレイヤーと同じパーティーなら入れるらしいけどな。」
「へぇ、つまり皆で協力してフィールドボスを倒すと次のフィールドが解放されるわけだな? それで次のフィールドの街はどうなるんだ?」
「まあ焦るな、んでそのボス達の設定はその次のフィールドを占拠している魔物のリーダーって感じで次のフィールドが解放されると魔物は引いていくんだ、だからこの始まりの街『アイン』まで避難してきていたNPCが次の街に移動する大移動がある。そのNPC達が次の街を営んでいく。公式サイトじゃそんな感じで書いてあったぞ」
あー、つかれたー! それじゃ着いたからまたな! あっ! これ俺のプレイヤーネームとIDな。時間出来たらフレンド申請送ってくれや!
と言って冬真が部屋に入っていく……
まぁほしい情報はもらえたな……
フレンド申請は思い出したら送ろう。