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自分の好きなジャンルがごちゃ混ぜになってます。
週一予定の不定期更新ですがどうぞよろしくお願いします。
予定なのでたまに早かったり、遅かったりします。
イチャイチャ?回。本文は短めになってます
夏の夕暮れは独特な趣がある。長い影、虫たちの音、真っ赤に染まった空と海。
悠一は先に一人で家に戻ると縁側で涼んでいた。コップにソーダと氷を入れ、庭を眺める。風鈴が風に吹かれてチリン、と鳴った。
「おかえり」
「ただいまユーイチ」
いつの間にか庭先にはコアが立っていた。その輝かしい褐色の肌には玉の汗が流れている。
「ソーダ、飲む?」
「うん。ちょうだい」
悠一からコップを受け取るとコアは顔を上げて喉を潤す。
「何か用だったの?」
「ううん。ちょっとイタズラをしてきただけ」
コアはコップを悠一に返して答えた。
「お風呂入る?」
「うーん。今入ってもご飯食べたらまた汗をかくしなー」
コアは胸元の襟を引っ張り、煽いで風を送る仕草をする。Tシャツが揺れ、へそがチラチラと見え隠れする。
「コアちゃんこっち来て」
悠一はコアを手招きして自分の足の間に座らせた。二人は同じ方向を向く姿勢となる。
空になったコップから氷を一つ取り出してコアの首筋をなぞる。
「ひゃっ⁉」
コアが反射的に首筋を手で押さえた。
「大丈夫。ただの氷だよ」
「なんで氷⁉」
悠一はコアの疑問に構わずに今度は右腕の肘から二の腕にかけて氷を転がす。
「――んっ~‼」
コアは空いた手で声が漏れないように口を押えた。悠一は氷を肩まで転がすとそのまま首筋へと移動させる。Tシャツを弱く引き、うなじの上で氷を転がす。
「~~~っ‼」
コアはもがくように身体を動かした。冷たさを訴えるが悠一の空いた腕に胴を固定される。コアの背中と悠一の胸が密着した。
氷が解け、冷たさの感触がなくなるとコアは塞いでいた口を解放した。荒い息が唇から漏れる。
「ち、ちょっとユーイチ!」
悠一は新しく氷を手に取った。コアの小さい唇を開かせ、自分の指ごと押し込んで黙らせる。空いた手には新しい氷が握られており、Tシャツの前から侵入を果たす。
声の代わりに氷が溶けた水がコアの唇から垂れ落ちる。
コアはへその周りを氷でなぞられ、冷たいと痛さを感じると共に得体のしれない感覚を覚えた。
へそに当てられた氷が溶け、悠一の指がコアの口内から引き抜かれる。粘性の高い液体が指と口を結ぶように糸をひき、コアのチョコレート色の太ももの上に落ちる。
コアが脱力をし、悠一に身体を預けた。
「……」
「……あれ?」
コアが自分の顔を覗き込む悠一を見て確信した。
「ユーイチ、キミ催眠にかかってるね?」
コアは勢いよく身体を再起させ庭に立つ。縁側に座る悠一を真っ向から睨んだ。
「まさかあの機械人間とか呼ばれてたアンドロイドが? ……でも一体いつ?」
悠一に動きはない。コアはしばらく考え込むとあることに思い至った。
「……そういえば私、ユーイチに家に帰るよう言って、まだ魔法を解いてない?」
試しに悠一の顔の前で両手を打ち合わせてみる。
「――はっ! ……あれ? コアちゃんおかえり。いつ帰ってたの?」
我に返った悠一を見てコアがホッと息をついた。
「今帰ったところだよ」
「そう? 顔が赤いよ? 日焼けしたの?」
「ち、違うからっ! これは違うからっ!」
コアが両手を振って弁解する。
「……でも、」
「あー! そうだな! お風呂に入りたいかなっ⁉ もちろん一人でっ!」
「そう? 大丈夫ならいいんだけど……。それじゃあお風呂洗ってくるね」
悠一は空になったコップを手に取るとパタパタと家の中へ戻って行った。
コアは縁側に勢いよく座り深い息を吐いた。
「はぁ~。危なかった」
悠一が自分の催眠にかかっていたということはコア自身が望んだ行動をとっていたことになる。
「そういえばあのアンドロイドにもユーイチのことを彼氏だとか聞かれたなあ……」
コアは振り返り悠一の駆け込んでいった家の中を見る。もちろんそこには悠一の姿はそこにはなかった。彼は風呂を掃除しているはずである。
コアは庭に視線を戻しもう一度息を吐いた。しかし今度は頬が吊り上がっている。
「もうしばらくは、この家でやっかいになろうかな」
コアは弾んだ声でそう呟くと悠一をからかうため風呂場に向かった。
誤字・脱字が多々あるかもしれませんがご容赦お願いいたします。
発見しだい随時修正していく予定です。
気づいたらちょくちょく直してます