この時間がずっと続けばいいのに
そして、始まった夏休み。
私は胸を躍らせながら、他の三人と共にある場所へ向かっていた。
それは、
「やっと来れた!」
「「「ゲームセンター!」」」
「じゃあ、僕は音ゲーのコーナーの方行ってるから。」
私たちが入店するなり、ユートは走っていった。
「私も、ついてく!」
ユメもすぐに行ってしまった。
「よし、私もクレーンゲームの方に行こう!」」
と、私も行こうとすると、後ろから引っ張られる感触があった。
「どうしたの?」
不思議に思って、後ろを振り返ると、今にも泣きそうなレイが私の裾を引っ張っていた。
「いかないで」
そういえば、と私は思い出した。
「今まで一回も、ゲーセン来た事なかったんだっけ?」
「うん。」
話をよく聞けば、レイは、父親が厳しいからか、今まで一度もゲーセンに来たことがなかったらしい。
少しだけレイに遊び方を教えてあげたが、まったくもって分からないといった感じだった。
一方、私は千円で景品を五個取れた。
そして、二人がいるだろう音ゲーのコーナーに行くとピコピコと鳴るゲーム音に合わせて体を揺らすユメを発見した。
とても、可愛かったから
「「ユメちゃーん、今日も可愛いよー。」」
と、二人で叫ぶと足蹴りをかまされそうになった。
一方、ユートは、音ゲーが上手いらしく、何人もお客さんを集めていた。
次の日、私たちは海水浴をしに、海へ行った。
私とユートは
「よし、ユート遠泳するぞ!」
「負けないぞ、マリ!どっちが早く向こう側まで行って、こっちに戻ってくるか勝負だ!」
ということで、勢いよく海に飛び込みひたすらクロールを泳ぎ続けていた。
「ふー、極楽、極楽。やっぱり海に来たっていうなら、パラソルの中で優雅にジュースを飲むに決まっているのよ。」
レイは、レイなりに楽しんでいた。
「もー、二人は元気よね。そういえば、ユメはどこにいるの?」
と、レイはキョロキョロしてユメを探し始めた。すると、
「ここよ。」
と、海の方から声が聞こえてきた。ちらりと見てみると、ユメは浮き輪に乗って、浅いところでぷかぷかと浮かんでいた。
「ユメも、海に入っているんだ。ユメは泳がないの?」
「わかったわよ。泳げばいいんでしょ。」
そう不機嫌そうに言いながらユメが浮き輪を取り、泳ごうとすると、急に沈んでしまった。
「え、ユメ!大丈夫?」
流石に心配になったのか、レイは飛び出していき、ユメを救助しに、海へ走った。その数分後、無事にユメは救助され、レイのいるパラソルの中で息を整えていた。
「あんた、泳げないんだ。意外。」
レイは、またもや優雅にジュースをチビチビ飲みながら、話しかけると
「何?煽ってるの?」
と、何故か不機嫌だった。
「別に。」
と、レイがそっけなく答えるとユメは、は~っとため息をついた。
「だから、海は嫌いなのよ。」
と言って遠い目をしていた。
またその次の日。今日は、近所の神社で夏祭りをやっているということで、私たちは、浴衣を着て、屋台を回っていた。
「ねえ、こっちに綿あめがあるよ。こっちには、りんご飴。ん?なんかいい匂いがすると思ったら、焼きそばにから揚げじゃん。全部めっちゃ美味しそう!」
食べ物に目がない私はおおはしゃぎしていた。
「あんた、昨日も一昨日もめちゃくちゃ遊んだのに、疲れてないの?ほんと、体力めちゃくちゃあるわね。」
もう疲れてそうなユメ。
「やったー。一等取れた!やっぱり、私、銃の才能があるかも?」
一方、レイは射的で大活躍をしていた。
「二人とも、はぐれないようにね。」
と、唯一ユートだけは真面目に団体行動をしていた。そして、過ごしていると、いつの間にか花火が上がっていた。
「わあ、綺麗!」
見惚れていると誰かが私の手をつないでいた。ふと、横を見るとユートだった。
「綺麗だね。」
そういって、ユートはくすりと笑い、花火に目を移した。




