先生たちへの小さな反乱
失敗は許されない。
私たちは、職員室に向かい、標的ターゲットを探しに行った。
「あ、いたいた。」
隣にいたユメが走っていき、標的ターゲットに声をかける。
「おりべ先生~!」
「おー、楠かどうした?」
おりべ先生は、最近うちの学校に来た教育実習生だった。ユートとユメのクラスにちょうどおりべ先生が来ているから、仲がいいのだ。
「あの。おりべ先生に頼みたいことがあるんですけど。」
ユメがあざとく上目遣いで聞く。
「どうした?」
おりべ先生がユメの視線に合わせるようにしゃがんだ瞬間をレイは見逃さなかった。
レイは、すぐにタオルを先生の口元へと持っていき、先生を眠らせた。しかし、
「うわっ!」
先生が勢いよく私のほうに倒れてきた。避け切れず衝撃がやってくると覚悟していた。でも、
「よっと。大丈夫か?マリ?」
ユートが助けてくれた。
「うん。ありがとう。」
「じゃあ、おりべ先生は、職員室に連れて行くぞ。」
そう言って、ユートは、おりべ先生を持って行った。
「じゃあ、二人とも行こっ。」
振り返ってそう言うと、二人は、にやにや笑ってこっちを見ていた。
「何よ?なんか面白いものでもあった?」
少しムッとして、そう言うと
「何かあった?っていってもね?」
笑ってそういうユメと
「ま、二人ともお幸せに~。」
と、相変わらずニヤニヤしているレイがいた。
「もう!」
私は、からかってくる二人に怒りながら、一緒に職員室に入った。
職員室は、入るときに先生しか所持していないカードが必要だが、さっき眠らせたおりべ先生のものを
拝借して、私たちは入った。
「さてと、こっからが私たちの見せ場よ!」
と、意気込むレイとユート。二人は今回、学校のシステムをハッキングし、おりべ先生じゃなければ、応接室、職員室に入れないように設定することをしなければならない。
「これ、一歩間違えたら終わるからね」
ついつい心配になって言ってしまう。
「わかってるよ。大丈夫!」
でも、レイはなんだか楽しそうにしてる。なら、少しは任せても大丈夫かな。
「よいしょっと!」
ものの数分のうちにそのハッキングは終わった。
「ナイス!お疲れ!」
と、私が二人を労っていると
「みんな、来たよ!」
ユメが叫ぶから、廊下を見てみると、
「おい!開けろ!中にいるやつがやってんだろ?」
叫ぶ先生たちが見えた。私は、にやりとしながら、あるものの再生ボタンをクリックした。すると。
「先生方、こんにちは。おりべまさるです。最近腹が立つようになってきた先生方に少しいたずらをしようと思い、実行しました。それでは、お聞きください。おりべまさるで、ロリ神粛清。」
三秒ほどすると、おりべ先生が歌う声が聞こえてきた。
「何これ!超おもしろいんだけど!」
レイは、そう言って腹を抱えて笑った。他の二人も大爆笑している。
それもそうだ。なぜなら、二十二歳の男がロリの声で、歌っているからだ。
実は、レイたちがハッキングをしていた時、私は、AIで、偽のおりべ先生の犯行声明を作っていた。
外を見てみると、
「何、ふざけたことやってるんだ!誰か、止めろ!」
教頭先生が顔を真っ赤にして、怒っていた。
「いい感じじゃん。」
満足していると。
「みんな、期末の成績流出し終わったよ。」
ユートが報告してくれた。
「よし、じゃあ脱出だ!」
「早くして!もうすぐ破られる!」
私たちを急かすユメの声と共に私たちは学校から脱走した。
「それでさ、夏休みどう過ごす?」
ユメが、先ほどコンビニで買ったアイスを食べながら尋ねてきた。
ザーンっと波を打つ海の音と、潮の匂いを感じながら私たちは話していた。
「うーん。私は暇だけど。どうする?」
私は、もう食べきったアイスの棒をくわえてそういうと。
「じゃあさ、今年の夏はさ思いっきり楽しもうよ!」
レイが提案してくれた。そこからは、みんなで夏休みの計画を立てて、今日は別れた。
楽しみだな。このメンバーで夏をすごせるのが。どんな夏休みになるかな。
明日から朝八時半投稿となります!お楽しみに!!




