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   私の勝ちね!

それは、廃墟と化した街で行われていた。

風神の加護を受け、長刀を用いて舞う少女と朱雀の加護を受けて剣を振るう少年の5日間に及ぶ()闘。


「これで決めてあげる!」


「勝つのはオレの方だぜ?」


少女の周りに風神の風が集い、黒い髪が舞い上げられる。少年の構える剣には朱雀の炎が渦を巻いて大きく膨れ上がる。


風神(かぜかみ)の微笑み」


「朱雀の炎剣(ファイアーソード)!」


2人の大技が激突した…やっと、決着がつく。そんな予感が2人の脳裏にはよぎったが、最後まで立っていたのは風神の加護を受ける少女の方だっだ。

少年は悔しそうな表情をしながら、自分の大技の炎でえぐれた地に伏している。


「私の勝ちね!」


風に乗り、彼とは真逆の涼しい顔をした少女が少年を上から見下ろす。スタッ、とえぐれた地面に華麗に着地した。まだまだ少女には体力も霊力も余裕がある。

まだ起き上がらない少年の前に立ち、少女は嬉しそうな笑顔を浮かべている。


「さあ、私が勝ったんだから…あなたから謝罪を込めてキスね」


「ちっ…悪かったな」


ふて腐れながらも少年はやっと立ち上がり、目の前の憎たらしい少女…頭の上がらない自分の彼女の唇に触れるか触れないかのキスを落とす。

さっと距離を離し、少女から顔を隠すように歩き出す。少し少年の顔が赤いだろうか。


「ちっ…帰るぞ!」


少年は剣をしまって、今度は逃げるように走り出す。

だがその瞬間、突風が吹いたかと思うと…自分の後ろにいたはずの少女が目の前にいた。オレは彼女のこういうところが嫌いだ。


「もう…かわいすぎ!」


少女はそう言うと、少年の腕を掴んで引っ張って…彼の頬にキスをした。


ーーーあなたが大好き

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