表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

シモネタ語り

包茎

作者: 赤おじ

またクソみたいな話を

 露茎(オトナ)になれない僕らの強がりをひとつ聞いてくれ――――包茎こそが尋常、露茎は自然の理に反する異常である。


 ダビデ像を見ろ。包茎だ。というかあの手のものはだいたい包茎だ。美術とは製作者の美的感覚の投影である。雄々しくも美しいダビデ像にぶら下がる男根は、包茎こそがふさわしいとミケランジェロは考えたのだ。露茎こそが尋常だと言いはる露茎主義者たちよ。貴殿らはミケランジェロより優れた美的感覚の持ち主なのだろうか?


 おそらく人種的、あるいは宗教的観点の違い云々でダビデ像を持ち出すのは不適切、という反論が飛んでくることと思う。

 では我々日本人に限って考えよう。包茎治療を謳うクリニックが提示するデータをいくつか見ると、提示元によってばらつきはあるものの、日本人の6~8割が包茎であるという。本来クリニックは包茎の客を焦らせ・焚き付け来院させるのが資本主義的には正しい行いであり、このデータは可能な限り低めに出すだろう。日本人の過半数が包茎であることに、もはや疑いの余地はない。


 なぜ、少数派である露茎者たちが、多数派でありまた論理的に見ても正しいであろう包茎者に迫害を行うのか。

 大変嘆かわしいことであるが、我々包茎者には裏切り者(ユダ)がいる。大自然の象徴である、誇らしき包茎を恥と感じる愚か者が。

 奴らは温泉へ行くとこそこそと皮を剥き、「ボクは包茎でありませんヨ!!」というツラで練り歩く。下手をするとそのように言葉として触れ回る愚か者すら居る。恥を知れ恥を。

 我々はどの観点から見ても正しい。全く間違っていない。だのにおそらく、日本人男性に「包茎は恥ずかしいと思うか?」と問えばおそらく9:1くらいで包茎派は敗北する。


 筆者は包茎派のひとりとして思う。日本人の価値観は狂っている。一刻も早く、包茎啓蒙運動を行い、日本人の劣った意識の改革に努めねばなるまい、と――――いうような事はさらさら思っていない。普通に包茎は恥である。


 筆者は重篤な皮オナ(陰茎包皮を利用した自慰行為)中毒者であり、度重なる摩擦により包皮は極厚に伸び、さながらツチノコのようなイチモツをぶら下げている。筆者の古くからの友人にも包茎者が2名居るが、彼らも皮オナ愛好家である。というか我々はそれ以外にマスターベーションのやり方を知らない。そもそも、どうやら中学生時代の彼らに皮オナのやり方を吹き込んだのはどうも筆者のようである。恥を知れ恥を。もしタイムスリップできるなら、過去の自分には真っ先にこう伝えるだろう。「皮オナするな、まっとうに亀頭を擦れ」と――――いや、多分普通に「ビットコイン??とか言う変なのが出たらすぐに買え!!」だろうな。

 中学生の筆者は後の苦しみなど考えもせずに、包皮に恥垢を貯めこんで風呂に入り浴槽内で素早く包皮を動かして白いモヤを作りだして「煙幕!!」などと一人で爆笑していた。救いようのないガキである。


 話は変わって数年前、当時付き合っていた女性に口淫(ヘラチヲ)をしてもらったあとにうっかりキスをしてしまったのだが、なんとカブトムシの香りがした。「げっ、こいつ今日は口にカブトムシ飼ってんのか」とドン引きし、執拗に洗口液(モンダミン)を薦めたのだが、後になって考えるとあれは多分筆者の包茎陰茎の香りが彼女の口に移ったのだ。本当に申し訳なかったと思っている。後に壮絶にフラれたが包茎のせいではないと思いたい。


 そう、包茎は実害があるのだ。きっと誰しもが、強がりを除けばこんな余り皮は不要だと思っている。筆者だって当然そうだ。

 この包皮を取り除こうとした。国民全員に配られた、コロナの特別定額給付金10万円で。包茎手術を受けようと。どう考えてもクソ野郎である。最もその思惑は乱高下する市場で大損ぶっこいて、損失の補填に追われているうちに消えてしまったので、筆者は仕方なく未だに包茎ちんぽをぶら下げている。


露茎って包茎より感度落ちるらしいし、今のままでいいかな(チキン)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 大変勉強になりました ^0^/ 私も市況で損を出しております ><。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ