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私の体が変化してから1週間が経とうとしていた。
重大な事が3つ起きた。
1つ目は私の習い事が国語、数学、日本史、世界史、英語、ピアノ、水泳、絵画教室、教養、武道の授業が始まった。
始まってしまった。
5歳って遊んでるだけで良い歳だったような気がするがこの家庭はスパルタなようだ。
国語、数学、世界史、日本史は前世の高校2年生くらいで見た記憶がある気がするがこれは仕方がないだろう。
私がお母さんの喜ぶ顔が嬉しくて調子に乗って渡された教科書の範囲内の問題を次々答えていたら気がつけばこうなっていた。
私の自業自得である。
ピアノは私に管楽器とか吹奏楽器の才能がなかったのでピアノになったがピアノを習うとなった次の日に空いている部屋にグランドピアノが置いてあった・・・。金持ち怖い。
水泳は家に元々プールがありプールがある家=アメリカの家というイメージがあったので驚いたものだ。
何が言いたいかというと全部家で習い事を出来るようにされたため過密スケジュールなのだ。
お金持ちの家の子に憧れた事もあったが貧乏、お金持ちそれぞれの苦労があったんだなと体験する事でしみじみ実感する。
もう少し習い事が減らしたいたと思っているがそれ以上の問題がある。
角!
角だ。
私の頭の左右に某お菓子のたけのこくらいの角が生えてきていた。
確かこの体の妹のキャラは10cmくらいの角が生えていたな・・・。
人間じゃ無いのバレるなと黄昏ていたが解決しないとヤバい問題である。
色も黒で髪の毛が銀なのでこれ以上育つと目立つ。
今は髪に隠れて見えにくいがいずれバレるだろう。
道具箱が置いてある物置部屋に忍び込み金属製のヤスリで角を削ってみるもヤスリの方がツルツルの鉄の棒に変わっていた。
何でできてるのこの角・・・。
現状解決できない問題として後回しにするしかないかと物置を見ているとチェインソーが見えたが見なかった事にした。
あれを使うと手元が狂ってあっという間にホラーな事になりそうだ。
さて角はおいておいて最後の問題は前世に関する事。
問題が解決したとも言えないものだが刑事さんが家にきてお母さんに話していた。
証拠不十分で不起訴になるだろうと。
只現状行方不明でもあるので捜索自体はするそうだ。
お母さんはその話を聞いている間怒っているようだったがその男元私なんですよ・・・。
バレたらあの怒りが私にきそうな事に震えながららいると勘違いしたお母さんが抱きしめてくれたがそうじゃないんですよママ。
まぁ不起訴になっても社会的に死んだ事には変わりなく元の体に戻らない事を切に願うのである。
あと変わった事は英語と武道の先生クレア先生が最近まではアメリカに行って銃の練習をしないかと誘ってきていたが最近では近接武器を進めて来ていた。
私の身体能力が普通の5歳児よりかなり高い事でより高度な訓練をするつもりのようだ。
これ以上習い事を増やすのはやめて欲しいなっと思っていたが残酷なクレア先生は明日新しく古武術の先生を探してきてくれるそうだ。
日本刀とか興味があるがありがた迷惑である。
お母さんにもクレア先生を止めて欲しいなと遠回しに言うもお母さん的には武道の習い事はさせたく無いがクレア先生は本家から派遣されてきているとの事で止められないそうだ。
できるだけ見つかるのが遅くなる事を願い今日もふかふかのベッドで眠る。
「おやすみなさい。」
明日から過酷な訓練が始まるとも知らず幸せそうに眠るのであった。