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新しい家に来てから3日が過ぎていた。

私の順応性にも驚くところがあるがどうしても無理なものがある。

それは・・・。

英語とプログラミングの授業である。

まだ5歳みたいな見た目なので悠々自適のスローライフを送れると思っていたが初音さんは教育ママのようだ。

英語は見るだけで頭が痛くなるくらいなので大学での必須選択科目は中国語を選んだくらいである。

まぁその中国語の授業でも死んだような目になっていたが。

問題は授業だけではない。

英語の教師が問題だった。

アメリカ人のクレア先生というのだが身長170後半くらいのムキムキで洋ゲーの戦争系のゲームに出てきそうなかんじで間違えると叩かれる。

体罰反対と叫びたくなるがあれに逆らうのは平和な日本で暮らした私には無理。

武道の時間もクレア先生だがこちらは前世と違い私の体が優秀なので褒められる。

頭が悪い訳じゃ無いよ?教えられればこの体凄い勢いで覚えるのだが前世の記憶がその言語に触れてはいけないと囁きかけてくるのだ。


「小冬音、ボーッとせずに集中する。hurry up。」


「・・・はい。」


英語はやめて。


「クレア先生はアメリカの人ですか?」


気を紛らわせるために質問すると。


「ん?そうだが。なんだ?」


「そうなのかなって思っただけです。」


アメリカ人で武術の先生・・・。

アメリカから送り込まれてるんだろうなと思いながら勉強に集中する。

1時間ほどしてやっと英語の授業が終わり次は武術の授業だ。

体ができていないため軽く訓練をやっているようだが普通の幼児だと完全にオーバーワークだがこのからだはできてしまうのです。


「小冬音は勉強の方はやる気が無いが武術に関してはやる気があるな。」


前世より動けて楽しいんです。

けど5歳児に軍隊式格闘術を教えるのは間違っています。

記憶が無い設定でいってしまったのでわからないふりして授業を受けないといけないのですが。

ああ、過去の私、なぜ記憶喪失のふりなんてしたのでしょう。

まぁ記憶があったらあったでモルモット行きになってた気がしますが。

軽いランニングが終わると次はクレア先生は空手もできるようで空手の型を見せてもらいます。

一通り見たあと真似して動きそこから空手じゃ無い相手の急所を狙うような動きを覚えさせられます。


「小冬音は筋もいいし将来アメリカにくるか?」


「今はお母さんと一緒にいたいです。」


事あるごとに勧誘してくるが授業の範囲内でやるから楽しいのであって軍隊にまで入ると私過労死しちゃうのである。

それにこれだけ優しくしてくれている初音さんに恩返し・・・。親孝行をしておきたいのです将来。

軍事訓練・・・武術の授業も終わり算数、国語、社会の授業が1時間ずつありそれが終わるとやっと自由時間だ。


「私前世の2倍勉強してる気がする。」


算数、国語、社会は満点なのだ。

2流とはいえ大学まででているから自慢できることではないのだが。

英語は前世でも家庭教師、塾等行かされたが無理だった。

相性が悪いのである。

まぁ今は前世よりスパルタで拒否しようものなら物理的に捩じ込まれそうだが。

部屋でゴロゴロしていると妙が入ってきた。


「小冬音様、またそんなにだらしなくして。女の子なんだから股開かない。」


何だかんだ言って妙さんは優しいのだがマナー関連は結構うるさい。


「はい。」


私は座り直し足をぶらぶらさせる。


「もうお嬢様は。」


妙さんは私の頭を撫でてから用事を伝えてきた。


「今日は奥様と外食だから17時には出れるようにしておいてください。」


「はい。どこにいくの?」


「フランス料理のお店ですね。」


朝昼と家で食べるのだが夜は私の将来のために食事のマナーを教えるため外食に連れて行ってくれていた。

流石に外に並べられているスプーンとフォークから使う等わかってはいたが慣れてはいないので不器用な感じになってしまっていたが。


「妙もいくの?」


「私はいかないね。頓田が送ってくれますよ。」


普通は家政婦とは外食に行かないか。

家で食べるときは一緒に食べているのだが流石に外食は違うみたい。

妙さんが部屋から出て行き一人を満喫していると16時30分になると妙さんが来て服を着替えさせられる。


「お人形さんみたいだね。綺麗になったしいっておいで。」


お母さんと一緒に生のピアノの演奏を聴きながら食事を終え帰宅する。

お母さんから帰宅後今の授業が終わった後に音楽、水泳、絵画教室も追加すると言われ呆然とする。

英才教育怖い・・・。

お母さんは優しいだけではなく教育に関しては鬼だった。

世の中甘いばかりの話はないなと思いながら眠るのであった。


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