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「・・・・!・・・!お嬢ちゃん着いたぞ。」


なんだ?もう少しだけ寝たい・・・。

両肩を持たれて揺すられる。

ゆっくり目を開けると。


「起きたかお嬢ちゃん。着いたぞ。」


ゆっくり伸びをした後車の窓越しに家を見る・・・。デカい!

俺の実家が犬小屋に見えるデカさだ。

これが分家だって?本家だともっと大きいのだろうか。


「ほら降りた降りた。」


頓田さんに手を引かれながら車を降り玄関に向かう。

すると割烹着を着たおばさんが玄関前で待っていた。


「可愛らしい子だね。私は妙って言うんだ家政婦ってわかる?この家でお手伝いさんをやってるんだ。」


大阪のオカンって感じの豪快そうなおばさんだった。

飴もってそう・・・。

俺がボーッとしてると。


「頓田。外国人っぽい感じだけど日本語わかってる?」


「我が連れてくる途中はわかってたみたいだし妙さんが強烈だから固まってるんじゃ無いか?」


「失礼な男だね。これでも若い頃は美人で気がきく優しい女の子だったんだよ!」


頓田さんの背を思いっきり叩きながら妙さんが笑っている。

頓田さんは迷惑そうだけど。


「ああ、こんな男ほっといて奥様を呼んで来ないと。」


そういうと俺と頓田さんを置いて家の中に入ってしまう。


「デリカシーゼロだから何か困ったら奥様にそうだんするんだぞ。」


頓田さんの言葉に頷きながら待っていると玄関から黒髪で腰まである長髪、顔は綺麗系で胸は小さめのカジュアルな服装の美人が出てきた。


「こんばんわ、はじめまして。今日からあなたのお母さんになる長田初音です。あなたのお名前は?」


突然美人が出てきてビックリしていたが・・・名前・・・。

智暁!と名乗るわけにもいかず考えた末小さな声で。


「ない・・・。」


すると初音さんがビックリした顔をしたのち柔らかい笑顔になって。


「そうなの。では私たちで考えてもいいかしら?」


俺は小さく頷きながら次の言葉をまった。


「ことね・・・。小さい冬の音と書いてことね。私と旦那様から一文字づつ取って小冬音。どう?」


可愛らしく首を傾げて問うてくる。

俺の・・・いやこれからの私の名前。

しばらくは慣れないだろうがいい名前をもらった。


「こ・・と・・ね。うん。ありがとうございます。」


新しい名前を噛み締めながらお礼を言うと皆んなが笑顔になった。

少し眠気がきて目を擦って周りを見ると。


「あら、もう眠いの?まぁ今日は大変だっただろうから部屋に案内しようか。」


妙さんがそう言い私の部屋まで案内してくれる。


「そのボロの服じゃ寝にくいだろうから着替えてましょうか。」


すみません特売のTシャツで。

妙さんに両手を上げるように言われ上げると服を脱がされる。


「ん?男物じゃない?それにしても綺麗な白い肌してるね。これは若い頃の私以上の美人になるね。」


じっと凝視されているが普段なら恥ずかしいんだろうが今は眠気が勝っておりされるがままだ。

気がつくとフリフリのピンクのパジャマに着替えさせられ髪の毛を整えられていた。


「髪の毛も綺麗で枝毛もないし羨ましいねー。将来罪作りな女になりそうだよ。」


何かを言っていたようだがベッドに寝かされ眠りに落ちるにであった。


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