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「うーん。」


あれ俺いつ寝たんだっけ?

どうやらゲームのしすぎで寝落ちしたようだ。

寝落ちする前に何か怖い目にあった気がしたが気のせいだろう。

喉も乾いたし冷蔵庫っと。


「ふがっ。」


立って冷蔵庫に向かおうとすると何かに足を取られ顔からフローリングにダイブした。

痛む顔をさすりながら足元を見てみると俺が履いていたズボンから足が出ておらず半分くらいの布が余っていた。


「え?ズボンが長く?いや俺が縮んで?」


慌ててズボンを脱ぎ脱衣所に向かい鏡に全身を映す。

そこには5歳くらいの銀髪ですごく可愛い幼女が写っていた。


「これって棺に入っていた第一王女?」


頬っぺたを伸ばしたり摘んだりしてみるが触っている感覚が伝わってくる。

何故?と考えているとそういえばゲームの中で棺に触った時に背後から声が聞こえたような・・・。

急いでゲーム機を起動し確認したが。


・・・・オンラインに接続できません・・・・


スマホでゲームを調べてみるがゲーム自体の存在が無かったように消えている。

呆然とスマホの画面を見ているとニュース記事が目に入ってきた。

『謎の洞窟出現!世界各地に出現!』

ニュースの内容を見てみると謎の洞窟みたいな物が急に出現し警察や自衛隊が調査しているという内容だった。

まさか俺の体に起きた変化に関係が?とも思ったが今はこれからどうするかという問題解決の方が先だ。

外出するにしても銀髪、日本は単一民族の国だから周りは黒髪か染めてても茶色・・・超目立つ。

服はTシャツをワンピースみたいにすれば良いがどう考えても一人では生きていけない。

両親は鬼籍だし友達も巻き込めない&信じてくれないだろう。

それでも先立つものとしてコンビニで貯金を下ろしておこう。


白いTシャツに長い髪をたくしあげ帽子の中に入れいざ近くのコンビニに出発。

自宅であるマンションの1階に誰にも合わずに降り近くのコンビニを目指す。

コンビニに到着しATMから現金を下ろそうとするとATMの画面まで届かない・・・。

腕の力だけで這い上がろうとするが無理。

そこにコンビニ店員のお姉さんが声をかけてきた。


「どうしたの?一人?お母さんは?」


どう答えようかと迷っているとお姉さんがもう一人の店員に警察に連絡してっと言っているのが聞こえてしまった。

ヤバいと思い走って逃げようとするがお姉さんに捕まる。


「離してお願いだから離して。」


お姉さんの腕の中で暴れるがそこは5歳児くらいの体、逃げること叶わず。


「大丈夫だから安心して今お巡りさんが来てくれるからね。」


お姉さんの優しさは伝わってきたがそうじゃない。

怖がって逃げようとしているのでは無く捕まったらヤバいから逃げようとしているのだ。

どうにかして逃げようと5分ほど暴れてみたがそこで俺の体力が尽きグッタリしている。


「ここに裸足でよく見ればシャツ一枚の子供がいると通報されて来たのですが。」


青のよく知っている制服に身を包んだ2人組が到着してしまった。

靴は男物しかなかったし服はシャツでいけるかと思ったがいけなかったようだ。


「はい、この子です。親御さんもいないようだし裸足だし虐待かと思いまして。」


お姉さんがグッタリしている俺を警察官に差し出すと俺の帽子がずり落ちて髪の毛が広がる。


「綺麗。」


「染めてる?顔が日本人顔じゃないから外国人?」


警察官が肩の無線で応援を呼びパトカーも何台も来る。

俺の髪の長さから幼女だと判断し女性警察官を呼んだみたいだ。

女性警察官が俺に断りを入れコンビニのバックヤードで身体検査をする。


「怪我はないみたいね。言葉はわかる?」


もうこうなったら何もわからないで通すしかない・・・。

俺は何を言ってるかわからないみたいに首を傾げることに終始する。


「わからないか。あとは・・・クレジットカード?照会お願い。」


バックヤードの外で待機していた男性警察官にカードを渡す。

あっ。っという顔で手を無意識に伸ばしていると。


「カードの名義が男性だったわね。大丈夫だった?変なことされてない?」


心配そうに頭を撫でてくれている女性警察官だが俺の内心では非常に焦っていた。

このままでは社会的に前世的な俺が社会的に死んでしまうと。

喋れない演技をしていたので今更話せないし話した所で言わされているって判断されるだろう。

どうしようどうしようと頭の中で考えている間に抱っこされパトカーに乗せられ気がつけば警察署に連行されていた。


「お母さんは?名前はわかる?一緒にいた男の人は知ってる人?」


優しく英語、ロシア語、日本語、中国語で聞かれるが反応しない。

そもそも日本語しかわからないけどね。

少しすると部屋の外から話し声が聞こえてきた。


「例の男の部屋に少女の髪は落ちていたが一緒に生活していた形跡はない。誘拐直後だったのかもな。」


「誘拐直後でも自分のクレジットカード持たせて外に出しますかね?男本人も行方くらましてるみたいですし。」


「よくわからんよな。他の部署でも外国人の子供が保護されてそこで住んでいた住人が行方不明になってる事件が2件ほど発生してるし訳がわからん事件だ。」


俺以外にも同じ症状の奴がいる?

俺だけでは無いことに安堵する気持ちもあるがこれからどうなるのかがわからない現状もうなるようになれの精神で半ば達観していた。


女性警察官が1時間ほど俺に話しかけている途中に女性警察官が別の警察官に呼ばれ1分ほどで帰ってきた。


「ごめんね今から病院に行きましょうね。全くいきなりですよ。」


「仕方ないだろ上からの命令だし。」


上からの命令で病院・・・。

もしかして俺以外の奴がこの体が人間じゃないってバレたんじゃ。

モルモットになる未来が嫌で全力で逃げようとするが捕まる。


「なんだ急に?病院が嫌いなのか?」


「もしかして一部の単語は理解してるのかも。病院は大丈夫なところですよー。」


あやされながら病院まで運ばれていく。


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