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まだ夜が明けないうちに一人で着替え部屋にある姿見に私を移し一回転する。
「すっかり女の子になっちゃったな。」
前世だと部屋だと一式ジャージのみの生活を送ってきた。
それが可愛らしい服が大量にあり可愛い女の子がそれを着ているのである。
テンションが上がるのは普通である。
決してロリコンデハナイ。
「髪をとめて帽子を被って完成。」
私の可愛さが隠れてしまうがここ日本だと・・・いや世界でも銀髪は目立つか。
その為隠さないと目立ってすぐに捕まるだろう。
「今はオシャレして喜んでいるけどすぐに飽きるんだろうな。」
私の性格は私がよくわかっているので飽きるとジャージのみになりそうだが周りが許してくれないだろう。
両方の頬っぺたを叩き気合をいれ脱出準備に取り掛かる。
まずシーツとカーテンを括り紐のようにして窓から脱出するためのロープを作る。
部屋を脱出した後は屋敷の塀を越えるがセンサーに引っかかりすぐにバレるだろうがあれは外から中に侵入された時のものであり暫くは侵入者の対応によってバレないだろう。
戦闘訓練を受けた幼女だが鍵を開けたりセンサーを誤魔化したり解除したりするスキルは教えてもらっていないので無理なものは無理という事で強行突破なのです。
馬鹿な作戦なのは理解しているがもう頭空っぽにして成功を願うしかない。
「let's go。」
窓を開け括り付けたロープに跨り庭に着地した。
塀に向かって走る。
塀を見てみると棒状の監視カメラが首を振っていた。
カメラに映らないように2mある塀を登り改めて自分の身体能力に驚いていると。
「やぁ。どこにお出かけかな?」
「・・・・・・。」
クレア先生が不機嫌な顔をして立っていた。
クレア先生が両手を上げ私に飛び降りろと催促してくる。
もちろん私は・・・捕まった。
「クレア先生が警備してたの?」
「結構本気でやってるけど痛がらないね。」
絶賛クレア先生にアイアンクローをされているが痛くないのである。
痛覚がないわけではないが掴まれてるなーっていう感覚しかない。
「質問に答えてあげるけど警備は別にいるよ。家が近くにあるから偶々通ったんだよ。」
ああ、教師でもあり監視もしていると。
「あと小冬音。行動が杜撰すぎ。夜中に窓の鍵を開けた時点でセンサーに引っかかってるし塀の上の監視カメラはダミーでカメラの上についてる丸いのが360度映るカメラね。」
親切にダメ出しまでされる。
私が痛がっていない事もありクレア先生のお腹の位置で抱き抱えなおされ私のお腹の位置にクレア先生の両手が交差され力が入れられる。
痛くは無いが・・・何か出そうである。
「これは・・・痛がってはいないみたいだが嫌なようだね。それで何か言うことは?」
「ごめんなさい。」
「よくできました。授業が嫌で抜け出そうとしたんだろ?私でもあの授業内容だと逃げ出したいからね。」
クレア先生が笑っているが私は笑えないのである。
拗ねた顔をしていると。
「まぁ今日は外に連れて行ってやるよ。奥さんも説得しておいてやる。」
悪魔から天使に変わったようなクレア先生をキラキラした目で見るが。
「説得失敗したらごめんな。」
そこは頑張ってください。
キーっと音が鳴る。
門の方をみるとお母さんと妙さんが立っていた。
お母さんが近づいてくると抱きついてきた。
「もうこんな高いところに登って危ないじゃない。怪我したらどうするの?」
涙を流しながら抱擁してくるお母さんを見て私も少し涙が出る。
「ごめんなさい。」
お母さんが頭を撫でながら。
「何かあるなら言いなさい。もう二度と危ないことはしないで。」
「うん。」
二人で抱き合っていると。
「外に出たいみたいだし私が連れて行こうかと思うがいいかな。」
空気読めないクレア先生が発言した。
お母さんは人目があることに気がつき気恥ずかしいそうに涙を拭う。
「私は今日用事があるのでクレア先生お願いしても。」
「大丈夫ですよ。たまにはこの子も息抜きしないとね。」
お母さんはクレア先生にお礼を言い私の顔を覗き込む。
「お母さんも時間が空いた日は一緒に遊んであげるからね。ごめんね。」
優しく撫でられた事によって私がどれだけ短絡的なことをしたか思い知らされる。
「お母さんごめんなさい。」
お母さんをギュッと抱きしめるとお母さんが笑ってくれた。
「どこに行く?」
先生もうちょっと空気読んでください。




