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連絡先くれた

「ちょっと待って...。

渡したいものがあるの...」


「ものって言っても、紙切れなんだけど...」


彼女は俺の手に、

ふいっと小さく折り畳んだ紙切れを握らせた。

それから、席を立ち、

俺の耳元でこそっと呟いた。


「この番号に電話して...?

今度会うときは、ホテルで会お?」


「え」

「じゃあね...。本当はもっと

手を握っていたいけど、長蛇の列だし...」


にこり微笑み。


俺はぼけーっとなってた。


てかな、俺よりも藤島くんの方が顔面、

硬直させてた。


きっと。


まさか、俺に対して彼女がこんな対応するとは夢にも思ってなかったんだと思う。


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