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PROTECT HERO!!~勇者争奪戦~  作者: 檸檬
episode2 王と王
24/60

初遠征

これからサブタイトルをちゃんとつけていこうと思います。

24以前もつけていきます。

 小さな村のボロ屋。


「ナニ!? 人喰領!? 名前が物騒すぎない!?」

「なんじゃミアちゃんそんなことも知らんのか。フレディちゃんと教えておかんかい!」

「なんだよおれのせいかよ!! 行きゃわかんだろ」

「はぁー…それもそうだな。よし行こうか」

「いやいやいやいや、先に説明! お願い!」

「いやぁもう面倒くせぇ。行こう」

「外に馬車があるからな。さ、行こうか。説明は中で」


 そしてフレディがミアを強引に引っ張って馬車へと向かった。


「なんかデジャブ……」




 人喰領へ向かう馬車の中。


「はぁ、それで? 人喰領ってどんなところなの?」


 ミアは諦めたようだ。


「そうじゃな、まずはこの大陸に生きる種族について話しておくかの」

「種族? ナニソレ」

「この大陸にはな、4つの種族があってな、1つがミアちゃんやこの馬鹿の人間族。獣と人間が混ざったような見た目の獣人族。人の魂を食べる魂喰族。そして人を食べる人喰族。この4種族が大陸に住み、わしらがこれから行くのが人喰族が住む人喰領というわけじゃ」

「魂喰族も中々やばい名前ね」

「誰が馬鹿だじじい」

「じゃあなんで人喰族がいるところに行くの?」

「人喰領に会いたい人物がいてな。名をバイロン・バックマン。ティモア帝国の皇帝だ」

「皇帝ってまた…その人も強いの?」

「知らん」

「えぇ……スカウトに行くんじゃないの?」

「まぁスカウトじゃが此奴はちょっと違うのじゃよ。さ、もうすぐ着くぞ。あれがティモア帝国の城じゃ」

「なんだあの城」


 城は異様な形をしており、至る所から望遠鏡が生えていたり煙が立ちこめている。


「あの城に行くの……怖いのがいっぱい……」

「その前に検問を抜けないとじゃがな」

「はぁ……」




 ティモア帝国検問所。


 検問所は十数人の列ができていてその後ろに並ぶことになった。


「人間族も人喰族も見た目は変わらないのね」

「獣人族以外は見た目は一緒じゃ」

「なんだ、じゃあ特別強いって訳じゃねぇのか」

「あんたはいつも戦うことばっかり……」


 そんな話をしていると最前列までやってきた。その頃には後ろに10人ほど新たな入国者が並んでいた。


「入国証を見せてくれ」

「ほれ」

「……確認した。さぁ、入って良いぞ」

「どうも」


「何よ入国証持ってるんじゃない。『その前に検問を抜けないとじゃがな』よ」

「さっき前にいる奴のをまねして作ったんじゃよ。名前は2つ後ろにいた奴のをパクった」

「え? じゃあその2つ後ろの人は?」

「今頃検問に捕まってるじゃろ」

「えぇ……」

「入れりゃ問題ねぇだろ」

「あんたらの適当さに吐き気がする……」




 4時間後、ティモア帝国城下町。


「なんか、すごい栄えてるわね」

「ほぉーー美味そうな匂いもするな」

「この国はな、大陸で唯一魔法とは違う方法で文明を発展させてきたのじゃ」

「それって、科学?」

「なんじゃ、他のことは知らんのに科学は知っておるのか」

「えぇ、まぁ」

(あんまり元の世界の話はしない方がいいんだっけ)


 窓ガラスや自動ドア、そして巨大なモニター。明らかに地球の現代文明に匹敵している。


(映画で見る日本って感じね。なんかわくわくしてくる)


 城下町を歩いていると人だかりを見つけた。


「なんか面白いことでもやってんのか? 凄い騒いでるぞ」

「さぁ? ん? なにアイツ…」


 人だかりの目線の先には城壁の上でバズーカを持って踊っている男がいた。


「あぁ、あいつがわしらが探している奴じゃ」

「アイツがこの国の皇帝!!?」




「ハッハッハ! 今日は大サービスだ! バイロン様マスコットを100個用意したぞ!」

「「「「「きゃぁぁぁぁ! バイロンさまーーー!!!!」」」」」


 民衆に向かってバズーカからぬいぐるみをぶっ放していた。

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