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PROTECT HERO!!~勇者争奪戦~  作者: 檸檬
episode1 勇者を召喚いたします
21/60

決着と

 国王の私室。


 フレディandホーナスサイド


「チッ…せっかく久しぶりにホーナスとやれるってのに手負いだもんな……」

「……」


 最初こそ互角の戦いを繰り広げていたが出血のせいでホーナスの動きは徐々に悪くなっていた。


「そろそろ俺のやる気の失せてきたんだけどな…もうやめにできねぇか? 今日のところは引き分けでよ」

「……」


 ホーナスは自分の腹が貫かれていることを意に介さず剣を振りかざす。


「俺はこんな事するために王国軍に入ったわけじゃねぇんだよ……言ったよな、強い奴と戦いたいってさ、1番強い奴と戦いたいのに、お前は俺が今まで実際に会ってきた奴の中で1番強いんだぜ? こんなんじゃ戦いじゃねぇんだ。俺は今お前を死なすわけいかないから止めねぇか?」

「……」


 ホーナスはまた剣を振りかざす。何度も振りかざす。振る度力は弱まった。フレディは受け流すのを止め真正面からホーナスの攻撃を受けた。しかしフレディの体が切れることは無かった。その剣を振った後、剣を手放し膝から崩れ落ちた。


「絶対死ぬなよ…」


 フレディは必死に止血を始めた。




 ミアandフレイジャーサイド


「刃が通らない……中々頑丈ですね。これは良い練習相手になりそうですよ」


 フレディには手も足も出なかったが一応戦いの心得はあるようで、手に持ったロングソードでミアを攻撃する。一方のミアは震えた手で剣を持ち、まともに振れていなかった。


(めっちゃ痛いし……クソ!! こいつはホーナスを操ってる奴なのに……)


 ミアは人を殺すということに恐怖している。今の状況、ホーナスが操られ、カートは瀕死、2人から大量の血が流れている。この状況を差し引いてもミアが人を殺すことは出来ない。


「嬢ちゃん!! ゴブリンは殺せてクズは殺せねぇのか!?」

「……無理よ!! 怖いに決まってるじゃない!! 切ったら血が吹き出てさ……

「じゃあぶん殴れ!!」

「??……あーー」


 持っている剣を捨て、フレイジャーが振った剣を素手で掴んで渾身とは言えない位に手加減をして右ストレートを打った。


「ぶえぉぁぁぁぁぁぅぅぅ…………死ぬ……」


 単純な力ならフレディを優に超えるミアの一撃でフレイジャーが床に突っ伏した。


「大丈夫! 死なないよ! 相手私だもん! 正直甘いけど…ま、それでもあんたよりかは強いからね!」

「クソ!! デレクジャンセン! あなたが私を見捨てなければ…! 今も私はここで…がはぁぁぁぁ…………」


 跳び上がり、倒れているフレイジャーの上に空中で5回転位してから着地した。


 フレイジャーは気絶した。




「やっと終わった…」


ミアはフレイジャーから離れる。


「嬢ちゃん。お疲れさん」

「ありがと。ホーナスは大丈…あれ?」


 ミアは緊張が解けたからなのか座り込んでしまい、立てなくなってしまった。


「……ミア…すまないな」

「おいてめぇまだ喋んなよ」

「ホーナス! 今そっちに行くから!」


 四つん這いでハイハイしてホーナスの元へ向かう。


「大丈夫? ホーナス。ねぇフレディ、ホーナスはちゃんと助かるのよね?」

「知らん。でもこいつのことだからな。どうせ大丈夫だ。死んだらぶっ殺す」

「死んでるのにか?」

「…うるせぇ喋んなっつっただろ……」

「フレディ図星だね?」

「うるせぇいいだろ! 勝ったんだからそれでいいだろ! ほらおしまい! それよりよぉほら! 今日の嬢ちゃんは大金星だったんだぜ!」


 そう言ってフレディはミアの背中を叩く。結構強めで。


「だふぅぅぅ」


 ミアは叩かれた勢いで顔が地面に衝突した。ミアとホーナスの顔はすぐ目の前になり目が合った。

 2人は微笑んだ。


「今日は大活躍だったのか?」

「えぇ。これから私の武勇伝をたっぷり教えてあげたいところだけど…流石に疲れた!」

「……そうだな…」


 2人は満足そうな表情で意識を手放した。






 フレディは立ち上がり侵入した窓から外を見る。


「バリーとリリーはまだ戦ってるか…ミアは気絶、ホーナスも気絶、ついでにニコとクズもノビてる。意識があるのはカートとじいさん。じいさん付きの執事もいたのか…じゃあ今か……」


 そうつぶやきミアに触れ、肩に担げ上げた。そして部屋の出口へ向かう。


「じゃあ今って何だ?」


 カートがフレディに聞く。


「お前には関係ねぇよ」

「それがまかり通ると思うのか。ふざけるな。理由を示せ!」

「じいさんに俺を止められるか? カートもだけどよ」

「まぁ無理だけどよ。何でかくらい教えてくれよ」

「…強いて言えば俺の夢のためだな」

「訳分からんなぁ~。そうかいそうかい、なら勝手にしてくれ」

「カート! 貴様!」

「いやだから無理なんですって。もう諦める以外ないんすよ」

「だからと言ってもな……おいフレディ!」


 フレディは国王の話を振り切り部屋を出た。


(ホーナス。必ずまた会おう)





 小さな村のボロ屋。


「んぅぅ…?………え?……??」

「おはよう…ミカちゃん? ミア? どっちだったか…フレディ! この娘名前何と言ったか?」

「ミアだ。ミ・ア」

「あぁそうだそうだミアだ。おはようミアちゃん」

「フレディに……じじい?」

「誰がじじいじゃ」


ここで一旦終わりになります。多分このお話が第1章になって先の物語が展開していくことになりますのでまだ完結というわけはありません。少なくともお話自体は続きます。

ここまで読んで頂いた方、お付き合い本当にありがとうございました。

そしてこれからもよろしくお願いします!

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