vs封印竜
フレディにリリーから連絡が入った頃、城下町の外れ。
「回り込んで注意を引くぞ!」
「よっしゃあ! 隙が出来たぞ! 切り込め!」
「無理です! 刃が通りません!」
「くそぉ! なんとかならんのか!?」
「第一連れてくんなって話だ脳筋!」
「なんだと!?」
連れてきた当事者である第5師団のバリーといち早く到着した第4師団と団長のカートが何やら喧嘩をしながら封印竜と戦っている。
「アンタらね……喧嘩してる場合じゃないのよ」
2人の後方から強烈な水砲が封印竜めがけて飛んでいく。
「リリー! もう来たのか! わしらのために…!」
「これはただの機械よ。私は城にいるわ。今ホーナスとミアが向かってる」
「ていうからって何だよ。おいら達も助けに来てんだよ、お前の」
「なに!?」
「喧嘩すんな!」
「「……」」
リリー(ロボット)が来てから戦局は王国軍側に少し傾いた。封印竜は水砲を相当嫌がっているようで、食らう度にのけぞっている。
「よぉし! 行けるぞ! あぁあ!?…………何じゃありゃ!?」
封印竜は急に高く飛び上がり、口元が赤く光り出した。
「まずい…ブレスだ!! 5師団乗っけて逃げろ!」
皆は一目散にその場を離れていくが、一部は落馬したりピックアップに失敗して取り残されていた。
コァァァァアァァァァァ!!!
ブレスが放たれ地表に落下し、取り残された者達はブレスに巻き込まれた。
「何なんだこれは!!?」
「嘘でしょ……」
ホーナスとミアが戦地に到着すると、そこには巨大なクレーターと焼け焦げた多くの死体があった。
「う゛う゛っ…」
ミアは生まれて初めて殺された人間を見たのだ。不安や恐怖、自分も次の瞬間にはこうなってしまうのではないかという感情が体内を駆け巡り、強烈な吐き気を催した。
「大丈夫か、ミア。お前は戦わなくていい。最初は皆そういうものだ」
「い、いえ、大丈夫よ。私頑丈だから…」
「ミア……いや、だめだ。今日は見てるだけでいい」
「え? えぇ、わかった」
「ここまで来させてすまないな。 行ってくる」
「うん。頑張って」
「すまない、遅れた」
「いいってことよ。でも他の団員はどうした?」
「遅かったからおいてきた。後に来る」
「そ、そうか」
「で? 封印竜はどこにいる」
「今はもう少し先におる。こちらは体勢を整えているところだ」
「そうか。では準備でき次第また向かうのだな」
「まぁそうだがな。結構かかるぞ」
「第1師団の到着も待たないと正直戦えないのよ」
「?? そうなのか。ならもう一度ミアの元に行ってくる。準備が終わったら言ってくれ」
ドガァァァァァァ!
「今度はなんだ!?」
「封印竜が戻ってきたぞ!」
「お願いだからおとなしくしといてよ…って、え? フレディ!? もう帰ってきたの!?」
「お? リリー! 帰ったぜ!」
今度は封印竜がフレディから逃げるようにまたこの場に戻ってきた。




