生贄と身代わり
初投稿です。
誤字脱字、大目に見て欲しいッス。
なんでこんなの書いたんだって方は活動報告に書くのでそこで。
後これからの投稿頻度も活動報告に書いておくのでもし気に入ってくれた方がいたらそちらの方もご一読ください。
よろしくお願いします。
あるとき光の眷属と混沌の眷属が争う戦乱の世界がありました。
数十年続く膠着状態を崩すため、光の眷属は勇者召喚を行うと決意。
膠着状態の隙に計画を実行に移しました。
勇者召喚、それは王家の血筋の者かつ成人前の者(15才未満)を6人集めて行われる勇者の世界へ道をつなげる大魔術。
人間、エルフ、ドワーフ、小人、天翼人、妖精族の光の眷属内でも大きい国を持つ6種族から王家の者を各1名ずつ出し合い儀式を行う…はずだった。
人間の王が己の息子かわいさに秘密裏にいけにえの子供を孤児から選出し養子扱いで代用した事から物語は始まる…
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「ん…」
ゆっくりと意識が戻ってくる。
俺は…そうだ、思い出した。
いつも通りに路地裏で食べ物をあさっていたら
豪華な馬車がやってきて小太りのおっさんが出てきたんだ。
それで、
「なんだこの汚らしいところは。
こんなところで生きれる奴の気が知れんな。」
「しかし大臣殿。
孤児院からだと足がつく恐れがございますので。」
「わかっておる。
…で、黒髪の4~6才くらいの男、か。」
大臣と呼ばれたおっさんがこっちを見る。
思わず少し後ずさる。
「そこにいるのでよかろう。
わしはもういく。
そこの者を王宮へ連れてまいれ。」
「はっ。」
そうお供の者に言いつけるとそそくさと馬車に戻るおっさん。
「そこのもの。
これから貴様を王宮へ連れていく。
抵抗はしてもいいが痛い目に合うだけだ。
悪いがこっちも仕事なんでな。
あきらめるんだな。」
まるでそれが当然のように言い放たれた言葉に思わず、自分を指さす。
「そうだ、おまえだ。
ああ目的は聞くなよ。
こちらにも都合があるのでな。」
よく見ればさっきのおっさんとは違い、こちらをさげすむでもなく、いたわる、または憐れむような目でみている。
「……わかりました。」
どうせ明日をも知れぬ身だ、その場の流れに身を任せてしまおう。
そう考えてから了承の意思を伝える。
「では馬車に乗れ。」
そして馬車の乗り心地の良さに眠気を誘われ眠ってしまったのだ。
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それからは城に連れられ、体を洗われた後に食事を取らされ、ふかふかの布団で寝かせてもらえた。
途中であった豪華な服の人(王様らしい)に、
「息子の影武者として死ぬことを光栄に思え」
っていわれてなんで?とおもったがこんないい思いができるなら殺されるとしても感謝してもいいかもしれない。
そんな城での生活が数日続き、ついに俺が死ぬ日が来たらしい。
お城の人がぞろぞろと馬車に乗り込み、馬車が出る。
そしてついたのはおっきな祭殿みたいなところだった。
しかも人族だけではなくエルフやドワーフなどの他の光の眷属でも大きな勢力が勢ぞろいしている。
みんな豪華な格好をしているが、それぞれの種族で幼い子に泣きつく大人の人が散見されるのはなぜだろう。
もしかしてあの子たちも死ぬのかな?
「注目。」
祭壇上の司祭様?が声をあげる。
「これより勇者召喚の前準備である生贄の儀を始める。
なお正常に門がつながるのに数年かかるため早めの計画となったことをお詫び申し上げる。
しかし我ら光の眷属がこの膠着状態から有利に進むためには必要な犠牲であることをご理解いただきたい。
それでは各種族の代表はこちらの魔法陣のうえへ。」
俺は魔法陣のうえに上り時を待つ
「準備はよろしいでしょうか…。
それではこれより王家の子息による生贄の儀を行う。」
(?? え?)
俺孤児ですけど?
王族限定なの?
そんな疑問をよそに儀式は進む。
(もしかして知らなかっただけで実は王様が父親?
いやいや…どうなんだろう?
両親とも記憶にないから否定もできない…。
まあここが死に場所には変わりないしいい思いもできた、気になることが最後にできちゃったけどおおむねヨシ!
…魔法陣の光強くなってきたしそろそろかな?)
そんなことを考えながら儀式の、いや人生の終わりを待つ。
パチッ
(なんだ?)
何かがはじける音が聞こえた気がした。
バチバチと大きな音に代わっていく。
そういうものかと待つも周りの様子がおかしい。
そんな時、
カッ
っと大きな光とともに視界がくらむ。
浮遊感を感じおさまったとき目の前には…
最後まで読んでいただきありがとうございました。
…感想乞食していいですか。(小声)