はじまり。
俺は重い体を起こし、身支度を済ませた。
いま俺がいるのは、コツコツ貯めた金で買った部屋が2つだけの小さな家だ。小さな頃から自分の家を買うことが夢だったのだが、それが昨日ついに叶い自分の家を持つことになった。買ったはいいが家具もなんにもなく、買うお金も無いので床に布団を敷いてとりあえず寝たのだ。
「今日も稼ぎに行くか」
そう呟いて家を出て、鍵を閉めようとした。
ガタン!
家の中から何かが倒れたような音が聞こえた。
おかしいな、俺しかいないはずで、物も布団しかないのだが…
一度家の中に入ると、窓の下に小さな黒髪の女の子がうつ伏せに倒れていた。
「君は誰だい?ここは私の家なのだが?」
俺は近付きながら女の子に声をかけた。この子可愛いな…
「私は怪しいものじゃありません!」
大きな声でそんなこと言われてもな…怪しすぎるだろ、可愛いからいいけど。
「とりあえず名前は?」
「言えません!」
「どうしてここにいるのかな?」
「言えません!」
「大丈夫か?こんなところで倒れていたが」
「窓からはいれたんですが、つまづいて転びまし…いえ!何でもないです!忘れてください!」
怪しすぎるだろ…まぁ、可愛いからいいけど。
俺は無言で女の子の腕と足をとりあえず縛った。
「えっ!?」
「ん?どうしたんだい?」
「何で私縛られてるんですか!?」
おかしなことを言う子だな、勝手に人の家に入ってタダで帰れると思っていたのかな?
「君は名前も教えてくれないし、家に入った理由も教えてくれないだろ?」
「それは…」
「とりあえず、君が話してくれるまでは、俺の抱き枕になってもらう」
「へんたい!」
「何とでも言うがいい」
俺はとりあえず、この女の子を抱き枕にして寝ることにした、稼ぎに行くのは後ででいいさ。
その後、女の子は暴れたが一度本気で睨んだら大人しくなった。名前は教えてくれたけど、俺の家に入った理由は話さなかった。
この抱き枕…じゃなかった、女の子はミミ・アムールという名前らしい、とりあえずミミと呼ぶことにした。
下手ですみません。
気が向いたら書きます。笑