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第五話 部活見学(終編)


・・・何ですか・・・ココ?


俺の目の前に広がるのは巨大な洋館・・・ここがカガク部の部室だそうなんだが・・・傍から見ると、悪の科学者が住むような、怪しげな研究機関にしか見えん・・・


「なにって?ここが、カガク部の部室兼寮だ。敷地面積÷人数で言うと全部活中最大だ。しっかし・・・あいつ等、出迎えくらいしろっつうの・・・何してんだ・・・」


「この時間だと、アレじゃないかな?」


綾斗は腕時計を一瞥し、納得。


「んじゃ、チャイム鳴らして入らせてもらうか。」


と言われても・・・肝心のチャイムのボタンが見当たらない。


「チャイムって、何所を押すんですか?」


「あぁ、ドアノブを触ると自動でチャイムが鳴るようになってる。」


そう言って、ドアノブを掴む綾斗。綾斗の言う通り、ノブを掴むと同時に軽いチャイムの音が洋館に木霊する。


「ちなみに、エデンのメンバーとして登録されている者以外が触った時は、保安部に通報が入るようになっている。過去に何度か、企業や他国のスパイなどが進入してだねぇ、それを狩るのが楽しかったものだよ・・・」


「ちなみにそいつ等の遺体・・・じゃなかった、身柄は拘束後、生物部に受け渡した。会いたかったら生物部に行ってみろ。きっと、新生物ミュータントになってるから。」


遺体!?殺しちゃったの!?しかも、遺体を尚紀さんに渡すって、その人達本当に踏んだり蹴ったりですね・・・


『黒宮さん?今ちょっと取りこみ中でして、用件を手短に言って下さいな。』


ドアの隣に付いているスピーカーから女性の声が発せられる。


「ああ、お前等の所に入部する、新入部員を連れて来てやった。」


『あら、そうですの。今、鍵を開けますわ。』


言葉を言い終えるやいなや、カチッという音がし、ドアが自動で開く。


『エントランスから真直ぐに進み奥から三番目の通路を右に曲がり、その奥の大間に私達はいますわ。』


「あいよ。」


真直ぐに進み通路を曲がると確かに巨大なドアが有った。


「この扉を開くと同時にお前の新しい人生が始まる。だから、自分の手で開けな。」


「はい。」


そう、この扉を開くのを皮切りとして、俺のエデンでの生活が始まる・・・


雪那はドアに手をあて、力強くドアを開けた。


「「「カガク部にようこそ。」」」


部屋の中ではカガク部の部員と思われる3人が雪那を笑顔で迎える。


「あ、ありがとうございます・・・これから、宜しくお願いします。」


「こちらも宜しくお願いしますね。」


髪を今にも掘削機の様にギュインギュイン言わせそうなドリルヘアーをした女性が雪那に手を差し出す。

意図を察した雪那は差し出した手を握る。


「自己紹介から入りましょう。私の名前は海音寺かいおんじ近衛このえ・ランカスターと言います。近衛と呼んでください。天名はガブリエルで、階位は最上位の熾天使ですわ。ここ、カガク部の部長を任されてるの。わからない事が合ったら何でも聞いて頂戴。」


「ほんなら、次うちな。」


耳にはピアスの穴、右目は黒で左目は青のオッドアイ。そして、男の癖に一人称が『うち』という、ちょっぴり不良っぽい奴。


「うちの名前は、土御門つちみかど 大悟だいごや。大悟って呼んでな。天名はウジエルで、階位は智天使や。よろしゅうな。」


「宜しく。」


「最後に私ですね。」


着物を着ている為か日本人形を髣髴させるような可愛らしいボブカットの少女。


「私の名前は土御門 有香ゆかです。有香と呼んでください。天名はゾフィーエル。階位は座天使。付け加えると、先ほど自己紹介をした愚兄の妹です。」


顔に似合わず以外に毒舌だな・・・


「うちが愚兄やて?メッチャ良い御兄ちゃんやないか!!」


「何ゆうとんや。一人称が『うち』で、カラーコンタクトでオッドアイ真似てる兄を愚兄と呼ばんかったら何と呼べばいいんや?」


兄に対しては、『丁寧な言葉』のての字もない・・・っていうか、あのオッドアイは、カラーコンタクトかよ!!


「麗しい御兄様。」


「いっぺん死んでき!!」


「なんやて!?」


「はいはい。御二人さんストップですわ。新入部員さんが、自己紹介できなくて困っておりますわよ。」


近衛がこのままほっとくと、更にエスカレートしそうな2人を止めようとする。

しかし・・・


「うっさいわ、ドリル!!うちは、兄として妹の兄に対する態度を改めさせんとあかんのや!!」


「ド・・・ドリル・・・キーーーーーーーー!!私の髪は掘削機ではございませんとアレほど言っているでしょうが!!」


・・・確かに他の部より濃いいな・・・


「俺等は、帰るな。雪那、これから頑張れよ。」


「頑張りたまえよ。」


厄介事は御免と、颯爽と撤退する綾斗と鈴音。


「って、帰るんかよ!!止めるの手伝って帰れよ!!あぁ・・・この状況どうすればいいんだ・・・」


大悟と有香の喧嘩に近衛が参戦し、喧嘩の激しさは増している。

雪那はどうしようもないと判断した為、喧嘩が終わるまで待つことにした。


10分経過・・・


「良いですわね。私の髪を今後掘削機扱いしないで頂戴。良いわね?」


「分かった。有香は今後うちの事を愚兄扱いすんなよ。」


「うん。御免な。」


漸く終わったか・・・


「自己紹介をお願いしますわ。」


「坂野 雪那です。雪那は雪にどれと言う意味の那という漢字で書きます。天名とか階位はまだ分かりませんが、能力の関係でここに入部する事になりました。宜しくお願いします。」


「こちらこそ。雪那さん。」


「ゆっきー、宜しゅうな。」


「ゆ・・・ゆっきー?」


「そや。雪那の『せつ』が雪って漢字やからな。」


「お兄が変な徒名付けるけん、雪那さんが困ってるやないか。」


「変な徒名とは何や。うちなりに三日三晩しっかり考えたんやで。」


いや、会ったの今日が始めてだし・・・


「雪那さん。私の超愚兄が迷惑かけて本当に済みませんね。」


「いや、良いよ。別に気にしてないし。」


ピピピピ♪


何かの電子音が部屋に響く。

近衛はPDAを取りだし、画面を見る。画面には『時雨』の文字が。


「あら、時雨さんから連絡の様ですね。時雨さん、何ですの?」


『えっとねぇ。もう、せっちゃんはそっちの方に来た?』


「ええ、来ました。」


『せっちゃんに代わってくれる。』


「かしこまりました。雪那さん。」


俺にPDAを手渡す。初めてPDAを持ったんだが、これ滅茶苦茶軽いな。小説一冊よりも遥かに軽い。


「雪那です。用件は何でしょう。それと、その呼び方は止めてください。」


『ええ〜・・・せっちゃんのイケズ♪』


「・・・」


『えっとね。坂野 雪那、貴方は本日付けで、天名『ヤオエル』階位は最上位の熾天使に任命されました。おめでと〜♪せっちゃんのPDA及び制服等はあと30分もしないうちにとどくからね。それじゃ、また明日。』


プツン・・・


熾天使?俺が?


「ゆっきーが熾天使っちゅうのはビックリや。」


「世界で8人目の熾天使ですか・・・」


「せせせせせせ、雪那さん、貴方の能力は何なのですか!?」


「えっとね、死者を蘇らせる能力。」


「なんですか、それは!!そんな出鱈目な能力は聞いた事が有りませんわ。」


「いや、十分お前の能力も出鱈目やと思うけど。」


「そもそも、死者の復活なんて、そんな掟破りな・・・」


「うちは無視ですか・・・」


うちいらない子と指でのの字を床に書き始める大悟。


「雪那さん、凄いですね。じゃあ、規則に従いまして、お兄から副部長の座を剥奪しまして、本日からカガク部の副部長は雪那さんですね。」


「えっ?」


いきなりの『あなた副部長任命』に驚く雪那。


「ええっとですね。部長と副部長は、その部で最も階位が高い二人がなる事になってるのです。だから、智天使のお兄より、階位の高い雪那さんが副部長になる事になるんです。」


「だって、俺入ったばかりだし、それに、一つしか階位違わないんなら、大悟でも良いんじゃないか?副部長って何をすれば良いのか俺はわかんねぇし。」


「基本、何もしなくて良いですわ。仕事が多いのは部長の方ですから。」


さいですか・・・


「ちょいまち!!うちから、副部長の座を取ったら何が残るんねん!?」


「という事で、書類の方は私が済ましておきますわ。では、宜しくお願いします。雪那副部長。」


「宜しくお願いしますね。雪那副部長。」


「えっと、宜しく。」


副部長と言うのがムズ痒いのか、恥ずかしいのか、頭をポリポリ掻きつつ頭を下げる。


「うちは無視なんか!?」




「3」


「2」


「1」


「どっかーん!!」


俊介「どうも、なぜなにカガク部の時間です。」


尚紀「このコーナーも本日で四回目。今回は化学部と生物部の副部長である、砂野すなの 神楽かぐらさんと大海おおみ 紫苑しおんさんに来てもらってるよ。」


神楽「漸く私達の出番ですか。」


紫苑「それより、このみが本編で出てて、アタシ達が出てないのが納得いかんぞ!!責任者出て来い!!」


俊介「落ち着いて下さい、御二方。それより、今回の御題行きますよ。」


紫苑・神楽「「今回の御題は、皆さんに馴染み深い物『光ファイバー』です。」」


尚紀「光ファイバーの主な素材は皆さんご存知ですか?」


俊介「ええ。高純度の石英ガラスですよね。」


尚紀「そうだね。じゃあ、石英ガラスって何か知ってる?」


紫苑「ええっと、二酸化珪素(SiO2)だけで出来たガラスのことだったよね。」


神楽「二酸化珪素は、別名、無水珪酸・シリカとも言います。天然には石英、水晶、玉髄、瑪瑙、けい砂に含まれております。純粋な物は無色透明の固体ですが、大抵の物は不純物を含む為、有色です。」


尚紀「うんうん。勉強しているね。石英ガラスは、温度の急変にはとても強く非常に安定なんだけど、水酸化アルカリとフッ化水素に侵されちゃうんだ。」


俊介「作者の家はケーブルでしたっけ?」


尚紀「そうだねぇ。安いからって理由でケーブルだったね。親に光にしてって頼んだけど却下されてたよ。」


月姫「それは遠方の大学に行った作者が悪いだけです。ところで、私の出番はマダなんですか?」


尚紀「姫ちゃんの出番は次の話でだよ・・・恐らく・・・」


神楽「そう言えば、軍事部の副部長って誰?」


尚紀「えっと・・・俊介、あとはタッチ。」


俊介「軍事部副部長は桜之さんじゃなかったのでは?」


神楽「そうそう、桜之さくらの 供花きょうかさんでしたね。」


月姫「縁起の悪い名前ですね・・・供花くげですか・・・人に付ける名前じゃないですね。」


俊介「なんか、だらだらと長くなってきましたね。」


紫苑「じゃあ、これで終わりにする?」


尚紀「そうだね。皆さん、投稿する頻度が物凄く悪いけど見捨てないでね。」

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