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落っこっちゃった⁉

ファンタジーに挑戦!

目の前には、広大な平原が広がっている。

後ろを振り向けば、深い森らしきものがあった。

『どこだ、ここわーーーー‼』

あたしは叫び声をあげた。


ーーー


学校からの帰り道、いつも通りに知人ーーあいつを友人とかとは認めんーーにまとわりつかれながら、バイト先に向かっていた。

……学費とかわは奨学金でなんとかなるけど、生活費とか今後のための貯金とかのためにはひつようだから。

天涯孤独の身がしみるぜ……っと、関係ないことにとんじゃったか。

とにかく、道を歩いてたらいきなり足の下に穴が開いたんだよな。

んで、掴まる余裕もなく穴に落っこった、っと。

なーんーでー、道に穴が開くんだよ‼

落ちたはずなのに、気がついたらきちんと地面に立ってるし。

周りは見たことない場所……っつーか、アレナニ?

トカゲに羽なんて無いよね?

恐竜でもなければあんなにオオキク無いよね(おそらく、20メートルくらい)?

悠々と飛んでいく謎生物にあたしは叫ぶ。

『なんだありゃーー』


はたしてどれくらいの間そーしていたのやら。

いい加減疲れたし、ノドも痛くなったし、落ち着こう。


スーハー、スーハー……

よし、落ち着いた。

改めて周りを見渡す。

……人っ子ひとり見つかりません。

さて、どーしよー?


ーーー


しばらくキョロキョロと周りを見渡してると、何かの影が森から出てきた。

体長2メートルくらいの、両足立ちしてるトカゲ……

なんか恐竜でこんなのいたっけ?

「……」

「ギャオ」

トカゲはこっちに向かってきた、……って冷静に言ってる場合じゃない‼

とにかく、トカゲと逆方向に走り出した。

運動得意、体力自信あり……でも、あんなトカゲになんか勝てるかーー

無我夢中で全力疾走してると、視界に人影が!

『助けて!いや、逃げてーー‼』

あたしの声に首を傾げた男女と驚いた顔した男の3人組は、追っかけてくるトカゲを見るとそれぞれの武器を構えた。

……武器?

3人組の後ろに回り込んで改めてよく見ると、長剣や槍を持って革鎧を身につけてる。驚いた顔した男だけは、厚手の服に杖ってなんか魔法使いみたい。


剣を持った男が最初にトカゲに斬りつける。

剣を避けた隙をついて、女が槍をつき出す。

慣れてるのか、二人はお互いに連繋しながらトカゲに攻撃の隙を与えない。

「離れて!」

「⁉」

聞き慣れてないけど、知ってる言葉を杖の男がしゃべった。

トカゲに攻撃してた二人が離れると、すぐに杖の男は魔法を使った。『日本語』で。

『凍れ!』

一瞬でトカゲの足が凍る。

その隙に、男女が攻撃してトカゲは息絶えた。

『……うっ……』

その様子をナマで見ちゃって、あたしは後ろで吐いてしまった……

しょーないじゃんか!現役女子高生が、目の前で生き物が血をダラダラ流して死ぬとこなんて見ることなんてそーそーあるかっての!

「大丈夫?」

女が水筒を差し出してくれた。

「……はい」

幸いあたしは『英語』がしゃべれる。

イギリス人だった母さんとは、生前いっつも英会話してたからなー。

なんとなく懐かしさと寂しさを覚えながらも、目の前の三人をみた。

「なんでお前さんこんなところに居るんだ?ここは魔物が多い森ってんで有名なんだぞ?」

「……それはわたし自身が知りたいことです。

学校からの帰り道、足下に穴が開いて、気がついたらここにいたんです。おそらくここは、わたしのいた世界とは別の世界かと」

「……別の世界ーーですか。あなたの姿を見れば、その可能性はありますね。見たことのない素材の服や鞄を持っていますから。それにこの世界の人間なら、そのように肌を出しているはずはありませんし」

あたしからちょっと目を逸らしながら、杖の男が言う。

確かに。槍の女も長袖長ズボン……って、今の状態ではとーぜんか。魔物ーーおそらくはさっきのトカゲのよーなものーーと戦うのに、スカートはないわな。ゲームやマンガでもあるまいし。

ちなみにあたしの今のかっこは、セーラー服の制服です。紺の膝上のスカートに、ブルーのリボンに半袖の白い上衣、踝までの白いソックスに焦げ茶の革靴……ってよくあんだけ走れたなーあたし。

「わたしの学校の制服、なのですけど」

「学校?なんだそりゃ?」

……学校ってないのか……

「……同じ年頃の子供が集まって、いろいろと学ぶ場所、です。こちらには、そういったものはないのですか?」

「ありませんね。あるのは魔術師候補や、貴族のための学舎くらいです」

「そうなんですか」

なるほど

「つまり、あなたは魔術師なのですね」

杖を持った方に訊ねる。というか確認する。

「わかりますか。

ーーひとつあなたに尋ねたいのですが……」

「……最初にわたしが口にした言葉、ですね。……おそらくはあなたが魔術?を使った時の呪文?と同じ言葉です」

「お前さん、魔術師なのか?」

「違います。この言葉はわたしの母国語、です。ちなみにいま話している言葉は、母の国の言葉、ですが」

「?言葉ってそんなにあんのか?通常語と魔術語だけじゃ……?」

「……わたしの世界では、国によって言葉が違うのです。詳しくはわかりませんが、かなりの数の言葉がありました」

「……そんなに人がいるのですか?

あ、ちなみにこの国は大地女神の国で、トパーズといいます。人口は約一億くらい、でしょうか。この世界に国は5つで、だいたい同じくらいの人口だったと記憶してます」

『すくな!』

ーーおもわず叫んでしまった……

男二人はビクッとしてた。まー魔術発動?とかしたらどうなるかわかんないし、って発動方法とか知んないし、さっき叫びまくっちゃったし。

「ゴホン。失礼しました。わたしの世界の総人口は、数十億を越えていたものですから。あと、わたしは魔術の発動方法は知りませんので、使えません。ご安心を」

「……そうか……」

二人は呆然としてしまった……

さすがに理解を越えちゃったか……

?そーいえば、槍の女はさっきからひとっこともしゃべってないな……。どーしたんだろ?

女の方を見ると、じーーっとあたしを見てた。

「?どうかしましたか?」

「……」

やっぱ、このかっこがわるいとか?でもどーしようもないし。言葉使いについては、母の教育の成果で英語だと丁寧語になっちゃうから問題ないはずだし。

……って考えてたらいきなり抱きつかれた。ガバッと。

「やっぱり無事だったのね。よかった……」

「はあ⁉」

いったいなにごと?!



主人公はかなり口が悪いです。

育った孤児院がかなり厳しく、自分を守るため、とまわりが色々言ってくるのに対抗するためにそうなりました。

ただ、英語は普段使わず、思い出深いため丁寧語になります。

ちなみに他と比べて英語だけはかなり成績が良いという設定。

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