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綿毛の命
風の中をフワフワと
風の中をソヨソヨと
風に揺られてフラフラと
風に揺られてブラブラと
風に吹かれてフワフワと
風に吹かれてブラブラと
軽い命は飛んでいく
軽い命を飛ばしたい
軽い命は軽い扱い
話もろくに聞いてもくれない
死にたい 死ねない 役立たず
フラフラ頭にフラフラ脳
脳は既にグチュグチュか
閉じた眼に「死」の一文字
左目に見えた「夕」の文字
右目に見えた「ヒ」の文字
風の中をフワフワと
たんぽぽの綿毛のように
ユラユラ フワフワ パチンと消えて
あの人 どの人 どこの人?
昨日の私と今日の僕
同一人物 思考は違う
絞まるタオルと息の音
聞こえる音は特定音
自分以外はしっかり者で
私に価値などありはせぬ
確かなこと 何も知らず
不確かだけが付き纏う
絞まるタオルに「死」の言葉
絞める両手は自分の両手
意識が遠退き痙攣おこし
ボーとしたまま十数秒
なぜだか自分を殺せない
なぜだか自分が殺せない
他人を殺めるつもりはないが
自分を止めるつもりはあって
私などは不要です
私などは何でしょう
風の中をフラフラと
快速列車の前へと身を




