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帰宅途中にて

作者: 粗相幸運

 冷房のきいたバスからを降りるとムワっとした空気が襲ってくる。しばらく歩いて人気のない今夜は、日中の暑さも過ぎ去りむしろ過ごしやすいことに気づいた。いつになく住宅街のにおいが鼻にくる。ミントのにおい、よくわからない草のにおい、料理のにおい…五香粉だろうか。雲一つない星空だから土手を歩こうかとも思ったけれど、道中に生い茂るしげみが、見るからに不気味だったからやめておいた。いつも見つける点滅する星。目が悪いのか、遠視がひどいのか最近、さらに目が悪くなった気がする。

 路肩にたたずむ白い軽。怖くて運転席は覗けなかった。何度も曲がってくる車がいたら早足で道路を抜ける。通るのを待つ車に頭などさげられない。強烈なヘッドライトの先に何かいたら困るから。

 もう家までそう遠くない。遠いとちょっとした物音で身構えてしまうが、近くなったときは何かとの遭遇を鮮明に想像してしまう。外れを引き続けてきた、残りに当たりがあるかもしれないと。何かいたとき、無事では済まないだろうけど。

まあ無事家にはつけるだろう。今まで何事もなく帰ることができたのだから

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