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特殊能力が欲しいけど……

作者: スミスミス

 成人するまでずっと特殊能力が欲しかった。

 探偵モノの推理力や瞬間記憶力みたいな日常でもあるかな? みたいなやつから。

 SFモノの飛行能力やら透視能力やら催眠術とか日常でどう使うねんってやつまで。

 なんならデメリットや制約ありな特殊能力に憧れていた節もある。

 とにかく特出して突き抜けたなにかが1個欲しかったのだ。

 使い道を尋ねられると特に思いつかないが、とにかく普通になりたくなかったのだ。

 社会の歯車になりたくなかったのだ。我ながらテンプレな厨二病を患ったものだと苦笑するしかない。

 だけど悲しいかな。わたしに備わっているのは平均的かあるいはそれ以下な誰でも出来ることが出来る程度の能力しかなかった。

 だけど二十歳を超えてからそういうもんだとそれら空想と現実に線を引いて特殊能力というのを楽しめるようになった。現実でもある瞬間記憶力とかをテレビで見てもすげーとはなっても羨ましいとはならなくなったのだ。

 いやまぁちょっとは羨ましいが、割合がすげーのほうが多くなったのも事実。

 それでそれからまた十年ちょっとが経ちまして。

 風邪をひいたりコロナにかかったりインフルエンザになったりまぁ色々あった。

 昔はもうちょい病気に強くなかったっけ?

 病魔食らいすぎじゃない?

 外側の怪我とかはそれなりに抵抗できるのは据え置きだけど、体の内側が弱りすぎじゃない?

 そんで病魔に犯されて熱でよくわからん悪夢から目覚めるたびに若き日の願望である特殊能力に対する憧れがふつふつと湧き出てくるのだ。

 具体的には炎を操る能力が羨ましくて仕方ない。もっと突き詰めると炎を形成できるということはその炎に対する抗体があるということで……要は自分の体温を高い方へかなりもっていけるということだ。

 馬とかは体温が高いから病気になりにくくてだから馬刺しが食べられると聞いた。

 でも馬の体温が高いと言ってもさすがに百度とかはいかないだろう。

 もしも自分の意思で体温を百度にもっていけたら体内のウイルスとか焼き殺せる。つまり病気になっても自分で回復できる。

 羨ましい。実に羨ましい。

 

 というのが最近よく思う特殊能力に関する羨望である。

 であるのだが、こうして文章にしてみるとなんというかせっかくの特殊能力なのに使い方がみみっちぃな。

 

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