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四十九 再び東京へ


 英介は依頼された店舗のプランも終わっていて、

業者Aがそれを取りに来ていた。


「最近、街で外人を見なくなった。行き付けの外人パブも無くなった。色々

聞いたが、国籍がない外人は皆国に帰ったそうだ」

言いながら業者Aはプランを見ていた。


「自分の意思で?」


「それが自国からの召還命令らしい。俺は何か起こるような気がするので地下施設

に入ることにした。お前はどうする?」


「私も東京の地下施設にメンテで2年間入るように言われているので、そうする」


「そうか、暫く会えないが元気で」

業者は帰って行った。


 ある日、武内から連絡があった。緊急の工事ができたので、正月明けから

地下施設に入って施工図を描いて欲しいと言われて、承諾した。


年が明けて直ぐに麻雀仲間より誘いがあった。これが最後になると感じて出掛けた。


三人に又東京に行くと話したが又黙っていたので二年程掛かると伝えた。


「えー、そんなに長く行くのか? 麻雀が長い間出来なくなるのは困ったな。

楽しみだったのに」


「別の人を捜したら?」


「気心を知っている仲間でないと嫌だ」と保守的な事を言ったが、英介は気心の

言葉を聞き、そのように思われていた事に少し嬉しかった。


黙々と麻雀を打っている三人を見ていると、もう二度と会えない気がした。



数日後に英介は地下施設の1Kにいた。自分がプランしたもので、狭くて皮肉に

思えた。荷物は日用品と服、下着で他は揃っていた。


緊急工事とは地下施設から外部への秘密の通路だった。


今の一か所では足りないので三か所を増設する予定だった。


上層階から水平に伸ばしていくと四キロ地点、五キロ地点、六キロ地点と

設定された。


三本の内一本は国会に向いていたが距離が一番短い四キロ地点だった。


工法は地下施設から掘削しながら、ボックスカルバート(既製コンクリート箱型枠)

を埋め込んで繋いで行く方法だった。


途中に何か所かドアを設置し、監視カメラを付け、出入口は変電施設などと

偽装してあった。


工期は三月二十日だった。英介も作業員も残業して工期にようやく間に合わせた。


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