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十五 工事現場の仕事


 英介が最初のプランを依頼されてから半年が経っていた。


今年の夏は特別に暑かった。各地で最高温度を更新していた。


英介の地域も海が近くにあり四十度近い日もあった。


九月に入り残暑もあったが少しは温度も下がり平年並みになって来た。


コア部分のプランが終了したので業者Aに連絡した。


次の日、早々に業者Aはやって来た。プランの図面を渡すと内容を確認した。


「このプランで上等です。あと店舗と工場ですが? スペースだけを今は

プランして貰っているが入居者が決まったら又詳細なプランが必要になるので、

その時またプランをして貰えますか?」馬鹿に丁寧に聞いてきた。


「良いけど何時頃?」


「実は三年後に」


「えっ、そんな後で!」


業者Aは暫く迷っていたようで黙っていたが話し始めた。


「その前に頼みたい事がある。実は前の話でコンクリートを打設してないとか、

計画中の建物とかは俺の嘘でもう工事は始まっている。大きな工事で作業員も

不足していて大国から出稼ぎ労働者も入れている。現場監督も不足していて、

それで」其処で英介が口を挟んだ。


「現場監督は経験が無いから無理だ、出来ない」


「いや違う。現場監督の仕事を減らす為に施工図(工事用の図面)を描いて欲しい」


「施工図は描いた事はあるが此処で仕事をして良いのか?」


「いや、現場事務所で描いて欲しい。色々の条件で急に変更になる事が多く工期が

少し遅れているので変更に早く対応して貰えるようにと」


「場所は? 時間は? あと業務の報酬は?」と立て続けに聞いた。


「N市の山の方で、時間は九時~十七時が基本で状況により残業もある。また早

く終われば帰っても良い。休日は日曜日だけ。報酬は時給2500円位」


「勤務時間は良いが、報酬は少し安くないか?」


「忘れていたが、報酬の他に無事に工事が終了したら特典があるそうだ。俺もその

様に言われたが特典の内容は分からないが頼むよー」


英介はN市までは四十五分程度で行けて日曜日だけの休日でも良いと考えていた。


しかし、同僚の建築会社に籍を貸してあるのを思い出して話したが、資格は必要

ないから問題ないと言われた。


同僚の建設会社の名前も知っていて、この工事に参入していると話していた。

勤務は来週の月曜日からになった。


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