34、どちらにつく?
「単刀直入にお聞きします。どちらにつくおつもりですか?」
ルークは真剣な顔で、タジガナルの国王デニスに聞いた。
「それはどういうことでしょうか?」
デニスはしらを切る。
「こんな物を手に入れたのですが?」
ルークは、アンダーソン公爵がタジガナル王国に送ろうとしていた書状を見せた。
「……いいわけするつもりはありませんが、誤解があります」
書状を見たデニスは、腹を括ったようだ。
「誤解とは?」
「貴国のアンダーソン公爵から、今の国王を王座から引きずり下ろす手伝いをして欲しいという書状が届きました」
アンダーソン公爵は、やはり反逆を企てていたようだ。
「正直、手を貸すつもりでした。あなたが来るまでは。
我が国と貴国は同盟を結んではいますが、イマイチ信用してはいなかった。いつ裏切られるのかと、怯えていたのです。
ですが、王太子殿下自ら来てくださったことで、私は貴国を信じることに決めました。
そもそも、アンダーソン公爵を信用してはいませんしね」
「ありがとうございます。失礼な言動があったことを、お詫び申し上げます」
「いやいや、当たり前の反応です。こうしてお会いでき、お話出来てよかった。これからも、よろしくお願いします」
タジガナルの国王デニスは、とても穏やかな方だった。ルークが自ら来たことで、デニスはドラナルド王国を信じることを決めた。
「ひとつ、お願いがあるのですが……」
ルークはデニスに、アンダーソン公爵には協力すると伝えて欲しいとお願いをして、ドラナルドへと帰って行った。
ルーク様がタジガナル王国へ行ってから、1ヶ月が経ちました。そろそろ帰って来てもいいはずなのですが……
何だか頭がクラクラします。ルーク様が心配で、最近眠れないからかな……
あれ……立っていられない………………
「アナベル様!? どうされたのですか!? アナベル様!!」
その頃、ルークは王城に到着していた。アナベルに早く会いたくてたまらないルーク。
「殿下!! アナベル様が、お倒れになりました!!」
「!!!!」
ルークはアナベルの元へ全力で走った。
部屋に着くと、ドアを開け中に入る。
「アナベル!!!」
目に入ったのは、ベッドに横たわるアナベルの姿。
「アナベルは……アナベルは、無事なのですか!?」
そばに付き添っていた王妃にたずねる。
「静かにしなさい。アナベルは無事よ」
無事だと聞いた瞬間、ルークはその場にへたりこんだ。
「しっかりしなさい。あなたは、父親になるのよ」
「……………………へ?」
アナベルが倒れた理由は、寝不足による貧血だったが、診察で妊娠していることが分かったのだった。




