表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旦那様が愛していたのは、私ではありませんでした……   作者: 藍川みいな


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/44

32、動き出すアンダーソン公爵家



ナラードから帰国して、1ヶ月が経ちました。

アンダーソン公爵家の動きはまだなく、平穏な日々が続いています。


「今日の料理も美味しい! こんなに美味しいと、太ってしまいそうです」


最近の悩みは、ルーク様の作る料理が美味し過ぎて食べ過ぎてしまうことです!

運動も毎日しているのですが、それ以上に食べ過ぎてしまいます。


「太ったからって、気持ちは変わらないから安心していいよ。沢山あるから、もっと食べて」


そういう問題ではありません! 女性にとって、太ることは大問題なのです!


「ルーク様は、女心を分かっていませんね」


女性はいつだって、綺麗でいたいんです。好きな人に、綺麗だって思われたいのです。

ものすごく綺麗なお顔のルーク様には、分からないかもしれませんね。


「そんなに気になるなら、これからはヘルシーな料理を作るよ」


女心は分からないけど、私の気持ちは考えてくれるようです。


「ありがとうございます。さすがルーク様!」


「だろ? 俺はすごい!」


褒めると子供のように喜ぶルーク様を見てると、なんて扱いやすいんだろうと思ってしまいます。





「殿下! アンダーソン公爵家が動き出しました!」


臣下から受けた報告で、和やかな雰囲気が一転しました。


「とうとう動き出したか。で、何をする気だ?」


子供のように笑っていたルーク様の顔が、険しい表情に。


「タジガナル王国に、使いの者を送ったところだったようで、その使いを捕らえて書状を奪ったのですが、どうやらアンダーソン公爵はタジガナル王国と手を組もうとしていたようです。

ただ、書状に記された名はアンダーソン公爵の親戚のものになっている為、この書状だけではアンダーソン公爵を罪に問えません!」


タジガナル王国は、この国ドラナルド王国の次に大きな国です。今は同盟を結んでいますが、5年前まで敵対していました。

明らかに国に対する裏切り行為なのに、書状だけではアンダーソン公爵を捕らえることが出来ないなんて……

アンダーソン公爵の親戚を捕らえたところで、話してくれるとは思えませんし。

アンダーソン公爵は、この国で並ぶ者はいないほどの大貴族だったそうです。先代の国王様は、アンダーソン公爵と敵対することを懸念し、アンダーソン公爵家から王妃をと思っていたようですが、今の国王様は、王妃様と結婚することを選んだことで、王妃様のご実家であるシーブル公爵家がアンダーソン公爵家と肩を並べることになりました。それが、前国王様が王妃様との結婚を認めた理由のようです。 貴族同士と王家との力の均衡を保つためには、アンダーソン公爵家から王妃を出さない方が良いのですが、約束は約束ということで、ロイド様とリンダ様を婚約させました。ですが、ロイド様は亡くなってしまい、またアンダーソン公爵家から王妃が出ることがなくなってしまいました。私達の子がアンダーソン公爵家から妻を娶ることになると思っていたのですが、今のアンダーソン公爵家当主は待てなかったようです。一族の為……ではなく、自分が権力を握りたいのでしょう。

アンダーソン公爵家は権力の為に、非道な行いをしてきたようなのですが、それを表に出ないように揉み消してきたようです。時には、親戚を切り捨ててまで。今回もきっと、親戚に罪を着せて切り捨てるつもりなのでしょう。


「タジガナルと手を組み、この国を乗っ取るつもりなのか。その書状を持って来てくれ。俺が直接、タジガナルに向かう」


「殿下がですか?」


「アンダーソン公爵の企みを阻止するしかない。誠意を見せるためには、俺が行くのが1番いい。それと、アンダーソン公爵に動きを悟られない為に、護衛は2人にしてくれ。1時間後に出発する!」


そんな……それは、あまりにも危険です。今は同盟国だとしても、いつ裏切るか……

それが分かっているから、アンダーソン公爵もタジガナルに書状を送ろうとしていたはず。

ですが、これが最善なのだということは分かっています。私には、ルーク様をお止めすることは出来ません。


「ルーク様、無事にお帰りになるのをお待ちしております」


これは、王太子妃としての言葉。

本当は、行って欲しくなんかありません。だけど、私の夫は王太子で、私は王太子妃です。

信じて待つしかありません。


「ありがとう。俺が戻るまでは、危険な目に合わないように城から出ないでくれ。それじゃ、行ってくる」


私の頭に手を乗せポンポンとしてから、優しい笑顔を向けてくれました。ルーク様、絶対に無事で帰ってきてください!



1時間後、ルーク様は護衛を2人だけ連れて、タジガナル王国へと出発しました。

私はこのことを、王様と王妃様にお伝えしに行くことにしました。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ