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職業を入れ替わったリスク

**********************


女盗賊・レイラから拘束能力(バインド)のスキルを習得し、レイラ相手に拘束能力(バインド)のスキルレベルをあげる為に今日も訓練を続けていたのだ。ふっと、レイラは金と食料をどうやって調達しているのか不思議であったのだ。


「そーいえば、買い出しとかいってないけど飲み物とか食料って何処に… 」


「あー…クロは異世界出身だから知らないけど私の腰に付いてるこのポーチがレアアイテムなのよ? 」


「その小さいポーチが…? 」


「フフッ…これは魔物(モンスター)がたまに持ってるマジック・バックで何でも収納出きる優れものよ? 」


あぁ、ゲーム御用達の要領関係なく詰め込めるご都合主義バックか。魔法で出来る設定なら用量とか制限内から便利な設定だよなってよく話してたなぁ。

そいや、こっちの世界情勢は人間と魔族とか色々と種族はいるみたいだけど国同士が仲が良いところもあれば、いつ戦争になってもおかしくない国や魔族のみと敵対する国とか前の世界のようにめんどくさい世界のようだ。

そいつらから身を護る為に鍛練してる訳だが、一向に強くならない。レベルは勿論だが、スキルレベルも上がる傾向が見当たらないのだ。


「あぁ~もう何かイライラするなぁ~!!!!」


「まぁ、上手くいかなくてストレス溜まるのも無理ないわ…小猫族(リトル・キャット)のストレス発散方法を教えてあげるわ?」


そういうと、レイラはたき火様にまた薪割りをしていない丸太を転がして持ってきたのだ。

何だろう。無性にこの丸太を引っ掻きまわしたい衝動が押さえられない。

気が付いた時には既に丸太に爪を立てて引っ掻いていていたのだ。


無性にイライラしていたが、このなんとも言えない感じはなんだろうか。イライラしていた気持ちが落ち着きステータス画面をみると、おかしな事に気づいて声をあげるとレイラが慌てた様子で一緒にステータス画面を見た。


名:カワグチ・トモヤ 種族:小猫族(リトル・キャット)職業:盗賊


レベル:1



固有スキル:【生命強奪(エナジードレイン):レベル1】


『能力:一定時間見つめた相手の体力・魔力を強制的に奪い取る事が出来る』



【選択スキル一覧】


拘束能力(バインド):レベル1

爪攻撃(スラッシュ):レベル1



筋力+0 敏捷+0 体力+30 魔力+15



 器用+0 知能+0 幸運+0


経験点:300ポイント


「えっ!?さっきの引っ掻きでスキル習得してるし、経験点300って何で!!?

魔物(モンスター)倒してねぇぞ!? 」


「…… もしかしたらあれかもしれない。体力と魔力以外にポイントを割り振ってみてくれないかな?」


何か意味深げな事いってるけど、経験値300ポイントはでかいだろ。 何でか理由はわからねぇけど、ありがたく使わせていただきまーす。

って、オイ。ステータス画面が反応しねぇぞ?ポイントって+押して数字を加算する設定だった筈だ。


「ポイントが加算されないんだけど…なんで?」


「あー…なら、次は体力と魔力に割り振ってみてくれないかな? これで加算されると…」


レイラの顔が曇ったが、まぁ、ポイントが割り振れないなら仕方ないし体力と魔力をあげるか。あ、普通にあげれたわ。

けど、体力と魔力以外に何で割り振れないんだ? ステータス画面の故障か?


「これは固有スキルによるレベルバグが起こってるわね… 」


「固有スキルのレベルバグって何?」


「ここ数日、洞窟で私相手に拘束能力(バインド)のスキルを使ってもらってたのは拘束能力(バインド)のスキルは熟練度の成長が早いのよ?つまりはあれだけ拘束能力(バインド)のスキルを発動したらもう2~3になってないとおかしいのよ。

けど、拘束能力(バインド)のスキルは普通の盗賊スキルなのよ?

けど、クロは固有スキルで体力と魔力を奪い取れる能力があるからスキル熟練度でのレベルアップがポイントに変換されて体力と魔力にしか加算されない状態なの… 」


「待って!!?それってスキル使用しても熟練度でレベルアップしない代わりにポイントになるけど体力と魔力にしか加算出来ないってこと!? 」


それはそれで色々とめんどくさいぞ。これだと今後魔物(モンスター)を倒してレベルアップして得た経験値も体力と魔力以外に割り振れない可能性が出てきた。

ふっと、梨央奈と勇者と黒猫に変わる際に女神・ヴィッセルがいっていた『適正のない職種に変更するのにはリスクがある』という意味がわかった。

つまりは体力と魔力以外が上がらない上に職業的に必要性がある部分を伸ばす事が出来ず、黒猫の固有スキルの体力・魔力を強制的引き上げることしか出来ないって事だ。

これは早いところ何とかしないと色々とめんどくさい。


「バグの類いなら解除できる僧侶に心当たりはあるけど、隣の国なのよね… けど…」


「流石に黒猫が国に入るのは不味いって事か?」


「いや、それもだしいるかどうかさだかじゃないのよね。僧侶なんだけどね?

その、やり方がとても荒々しいから【怪僧】って異名があって…あ、けど話せばいい人だから…多分死なないとは思うわよ? たぶん 」


「…死んだら爆乳女神・ヴィッセルの乳を揉む事を希望にするわ。色々と怖いわ!!! 」


やり方がとても荒々しいって何!!?怪僧の異名がつけられるほど荒々しい行法って事だよね!?嫌なんだけどその人以外に黒猫を助けてくれる僧侶はおそらくいないだろう。

腹を括るしかない。 俺とレイラはバグの類いなら解除できる怪僧に出会う為に洞窟から旅立つ事を決めたのであった。

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